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香港不動産価格の暴騰,「カ」のマンション、これは香港の明日の恐怖となる可能性が高い?

2015年06月07日 11時22分36秒 | thinklive

WSJ,15/6/4、*「カ」のマンションは人権への冒涜であり、人権の略奪である、

*香港の次世代の夢を砕いている野は、李財閥の不動産独占という糾弾はいずれ,炎上する、そうしなければ、香港が持たない時期がクル!

【香港】不動産業者は16.7平方メートルの部屋を案内しながら、基本的に全ての家具はカスタムオーダーになると説明し、窓枠はテレビを置くなど、「エンタテイメント」のスペースとして利用可能だと話した。

「ハイプレイス」という団地にあるその部屋の広さは、米国の標準的な駐車スペースとさほど変わらない。5月にはほぼ400万香港ドル(約6400万円)で販売契約が成立したという。

 住宅は狭苦しいのが当たり前の香港だが、そのマンションのサイズはますます小さくなっている。新しい団地の一部は、あまりの狭さから「蚊サイズのマンション」と揶揄される。

 香港のマンションが信じられないほど狭くなっているのは、住宅不動産の価格が世界中の大都市で上昇しているという広範なトレンドの一環だ。投資家はそうした物件を低利回りの債券よりも有利な投資と捉えている。 裕福な外国人投資家が安全な資産の保管場所を探していることもあり、ロンドンやニューヨークと同様、香港でも住宅不動産のニーズは高まっている。香港の場合、投資家の大半を占めているのは中国本土の買い手だ。そうした投資家は高級物件を狙っているが、香港の不動産市場全般の価格高騰を招く要因になっており、単に住む場所を探している人々にとっては災難な状況だ。

  政府は価格の抑制を繰り返し試みているものの、香港の物件価格は上昇し続けてきた。政府のデータによると、私有住宅不動産の平均価格は、11年の3四半期の低下と政府が不動産価格抑制策を強化した後に起きた13年の軽度の調整を除くと、09年から上昇傾向にあるという。

 

こうした価格の上昇は多くの大都市で買い手に重圧をかけたが、香港のそれはどこよりも大きかった。米国のシンクタンク、デモグラフィアは平均所得と平均住宅価格を比較した最近の研究で、住宅価格が世界で最も法外な都市に香港を選んだ。香港の平均住宅価格は平均年収の17倍であり、第2位となったバンクーバーの10.6倍を大きく上回っている。ニューヨークは6.1倍で7位だった。

 

 香港政府が提供したデータから計算すると、07年以来、香港市民の所得は約42%上昇したのに対し、住宅価格は154%も急騰している。

 

 香港の不動産がますます購入しにくくなっていることへの不満は、昨年に学生たちが数カ月間にわたる民主化デモ、いわゆる「雨傘革命」を行った際、数万人の若者を通りに集結させた要因の一つとなった。

 香港理工大学で不動産経済学を教えるバーバラ・レオン氏は「消費者には何の交渉力もない」と指摘する。「今日、たとえば家庭を築きたいと考えている夫婦などが物件を買うとき、広さのことなど聞かずに価格だけを聞いている」

  香港一の資産家、李嘉誠氏が率いる長江実業が建設した集合住宅「モンベール」では、一室が16.7平方メートルにも満たず、昨年、ユーチューブには人々がリビングで両手を広げてその狭さをアピールする動画が数多く投稿された。

 そうしたマンションの価格は約200万香港ドル〜となっており、香港の不動産オーナーへの第一歩を踏み出す手段としては最も安い方になるが、長江実業はすでに同じ集合住宅でもっと大きい部屋を購入した買い手にしかワンルームを販売しないという。

  投資家にとっては、香港の不動産価格高騰は良いものだった。2009年初頭以来、香港株式市場のハンセン指数を構成する不動産関連9社の株価は100%以上上げており、ハンセン指数自体も同時期に94%上昇した。だが、マイホームを夢見る若い香港市民にとって、その夢のサイズは小さくなり続けている。



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