カゲロウの、ショクジ風景。

この店、で、料理、ガ、食べてみたいナ!
と、その程度、に、思っていただければ・・・。

つばめ

2011年09月24日 | 京都
「ちょっとした、秘密。」

此処、京都では、有名でありながらにして、秘密が多い、そんな印象を抱かせる存在のひとつ、オオヤコーヒ。
その焙煎所の珈琲が戴ける場所というのも、実際、限られていて、一乗寺にある、探している本が何でも見つかる本屋さん、恵文社の裏手にあるこのカフェは、その数少ないひとつであると、そういうワケなのです。

勿論、その焙煎所について、もう一段踏み込んで情報収集しようと思えば、して出来ないこともないのでしょう。
ですが、むしろ、これ以上は、知らないほうがいい、何処でも此処でも気軽に飲める、そんな珈琲にも、なって欲しくない、そんな心持ちを、きっと、多くの人が心の片隅で抱いている、それが故に、この小さな秘密は、その幾分かの神秘性を保ってもいるのでありましょう。

個人的に知り得る限り、その珈琲が戴けるのは、京都市内の4軒の御店で、訪れた此処は、その内の2軒目。
さぞ、その珈琲に特化した、そんな類の御店なのだろうと抱いていた先入観、それは、然も間の抜けたことに、どうやら的外れだったようで、この小さなカフェに訪れた人々は、皆、それなりに確りと、お食事を摂っておられます。

そうか、そういう御店なんだと気付かされたのは、どうやらあまり熱心には働いていない様子の換気装置のせいで、やたら、じゅうじゅうとフライパンで調理する、それはそれで美味しそうな、しかしかなり賑やかな音、そして、店内に充満した料理の匂いが、正直、珈琲の風味以上に、鼻腔をくすぐります。

なるほど、そもそも此処は、そういう御店なのであって、その特殊な珈琲の存在だけに頼っているという訳でもなく、本当の意味での常連さんが、日常的にふらりとランチを食べに来る、そんな類の御店なのだと合点がいきます。
もしかしたら、その中には、特にオオヤコーヒに関心のない人などもいて、その有難味、希少価値すら知ることもない、そんなことだって、この御店ではあるのかもしれません。

さり気なく食後に出される珈琲、ふと気が付くと、それが意外に美味しくて、そこそこに特別な珈琲だった。
そんな自然な成り行きが、この小さな秘密を、あるがままに守っている、きっと、そういうことなのでしょう。

つばめ カフェ / 一乗寺駅茶山駅修学院駅
昼総合点★★★☆☆ 3.5