ごきげんようでござる!
変形合体ロボの老舗たるTAKARAには、トランスフォーマーや勇者シリーズ以外にも多くの変形合体ロボを生み出し、新機軸を盛り込んだにも関わらずヒットしなかった傑作玩具も存在するでござる。
今宵は2000年にTAKARAが世に送り出した、デンチマン・シリーズの紹介でござる。 さて、シリーズ1発目の商品は、新幹線500系のぞみが変身!する、ドリモグラー(1番、アカデンチマンとドリモグラー、2500円)でござる。
本商品は、新幹線500系のぞみの先頭車両であるドリモグラーと中間車両のミサイルライナー2両に、動力部たる本体のアカデンチマンと、弟のギンデンチマンの4体セットでござる。
さて、デンチマンとは何ぞや?
デンチマンとは、単三電池(別売り)を体内に取り込み、自らを電池BOXとし、デンチマシン(付属車両)に乗り込み、スイッチとしてデンチマシンのモーターを駆動させるコアロボットでござる。
なお、デンチマン自体には電動ギミックは無いでござるが、デンチマンより単三電池を抜き取れば目を閉じるギミックを有しているでござるよ。
では、本シリーズの主役格たるアカデンチマンの紹介でござる。
アカデンチマンは、いつも元気いっぱい。何をするにも一生懸命で運動神経が抜群!とても頼りになります。 と、パッケージと説明書に記載されているでござる。
商品はオーソドックスなマスコット系ロボットのデザインでござるが、カラーリングが如何にも主人公らしい色でござる。 可動に関しては腕が前後に回るくらいでござる。
そして、弟のギンデンチマンでござる。
商品はアカデンチマンの成型色変更品で、目の表情が異なるシール処理でござる。
性格は、負けず嫌いで、寂しがりやで甘えん坊。
兄の アカデンチマンと一緒に行動するそうでござる。
彼らの乗り込むデンチマシンはデンチマンをスイッチとし、デンチパワーで駆動するでござる。
アカデンチマンの乗り込むデンチマシンは新幹線500系のぞみが変身するドリモグラーでござる。
商品の車両後半は他の商品と共同金型(?)の為、外観は同じでござる。
車両のパンタグラフを後ろに折畳も事で、デンチマン用のコクピットが現れ、デンチマンをセットするでござる。 このデンチマンを奥まで差し込む事により電動モーターのスイッチが入り車輪が駆動して走行するでござる。
ドリルモグラーの変身!(変形)は手動で、バナナの皮を剥く手順でござる。
ドリモグラーは、最高時速300キロで走行し、変身後は先端のドリルを回転させ、穴を掘り進む事が出来、暗闇の中でもモノを見る事ができる能力を有しているでござる。
無論、先端のドリルは電動回転するでござる。
電動走行・電動回転!走る!ドリルが回る!
これぞ、ドリル超特急!
そして、変形合体ロボでは珍しい中間車両を連結できるのも本商品の魅力でござる。
ギンデンチマンが乗り込むデンチマシンこそ、シリーズ唯一の中間車両が変身!するミサイルライナーでござる!
無論ミサイルライナーは、中間車両の為に電動走行は出来なく、ドリモグラーに牽引されるでござる。
商品が複数有れば複数連結も可能でござる。
しかし、自力走行は出来なくともミサイルライナーには電動ギミックが内蔵されているでござる。
ミサイルライナーは、その名の如く、電動アクションにより、ミサイルを連続発射するでござるよ。
商品にはミサイルが10本と敵であるクロデンチマン(敵のデザインも同じなのは如何にもタカラ商品らしい)の紙製の的が2枚付属するでござるが・・・
・・・実は拙者・・・この電動ミサイル発射ギミックを試していないでござる・・・
そう、電動自動連続発射で、ミサイルの誤射が怖いでござるよ。
絶対ミサイルを紛失する事間違いないギミックでござる。
ミサイルの予備が30発くらい有れば試すでござるが・・・
最近のミサイル事情は如何なモノでござるかな? ・・・余剰パーツ対策でもないと思うでござるが・・・
本シリーズは低年齢層向きに新機軸を取り入れた商品でござるが、TVアニメに頼らない雑誌媒体(TVマガジン)によるストーリー展開だったでござるが、販売不振により見事にコケたシリーズでござる。
当初、車・ロボット・パワーショベル等のデンチマシンが発売される予定だったようでござるが、結局、色変え品を含む10種(?)の商品が販売されただけにおわったでござる・・・
なお、本商品の裏側には、謎の凹ジョイントが存在し、本来なら販売されたであろう商品と合体し、車輪回転による連動ギミックが展開されたであろうと推測するでござる。
しかし、2001年にガッタイオーとして蘇り、全自動変形・合体と言う驚愕のギミックで業界を騒がせ、プロモーションアニメも製作されたでござるが、見事玉砕!
2003年の鉄腕アトムに置いてもデンチマンギミックが採用されるも玉砕・・・
TAKARAの黒歴史を築いてしまったシリーズになってしまったでござる。
日本では電動変形・合体ロボは受けないという定説をTAKARA自身が証明したシリーズとして心に留めておくでござる。