佐藤匠(tek310)の贅沢音楽貧乏生活

新潟在住の合唱指揮者・佐藤匠のブログです。

サッカー日本代表考~反省すべきは誰か~

2006年07月05日 22時44分37秒 | スポーツ

 

 サッカーW杯が続いています。

それよりも、中田英寿の引退ニュースが上回っていますね。

 

 

 さて、W杯が終わらないのに、

次期代表監督の話で持ちきりですね。

 

 

 また同じ轍を踏むのか、

そう言いたい人も中にいるのではと思います。

 

 

 オシムの代表監督への適性の話の前に、

やらないといけないことがあるのでは、

そう思います。

 

 

 今回、日本代表が、この4年間、

多額の強化費をつぎ込みながら予選敗退した事実。

これをどう受け止めなければならないか、です。

 

 

 川淵キャプテンは、辞めないと言っています。

W杯だけがキャプテンの仕事ではない、と。

 

 

 果たして、誰が責任を取るのでしょうか。

 

 

 まどろっこしいので、本当に今すべきことを、

僕なりに考えてみました。

 

 

1、今回の4年間のレポートを作成して公開すべき

 

 ジーコを監督にしてからの4年間の強化について、

何を目的に、どうしてジーコを選んだのか、

そしてその結果、代表の強化はどうなったか、

そして、それがW杯へどう結びついたか、

なぜこのような1分2敗の結果となったか。

 

 可能な限り、分析して、レポートを書き、

それを公開して、次の代表強化へつなげる。

反省して次への指針とし、行動する。

そういう順番が正しいと思うのは僕だけだろうか。

 

 おそらく、こういうことが成り立たない理由も分かる。

なぜなら、ジーコを選んだことに、

理路整然とした確固たる理由がなかったからだ。

 

 

 PDCAサイクルで考えれば、

 

Plan(計画目標)-Do(行動)-Check(点検評価)-Action(見直し)

 

 そもそも、計画目標が立てられていないのだから、

チェックのしようがないのだ。

理念なき監督選び、これでいいのだろうか。

理念がもしあるのなら、言葉ではっきりと説明すべきだと思う。

 

 

2、今回のW杯を総括すべき

 

 日本代表の現在の位置付けを知るためには、

今回のW杯がどういうW杯だったか、

どういうチームが勝ち残ったのか、

世界の戦術の傾向はどうあるのか、

それをしっかりと分析しないといけない。

それを踏まえたうえで、

日本が世界に追いつくための監督を選ぶ、

そういう順番では?

W杯もまだ終わっていないのに。

 

 

3、マスコミの責任

 

 踊らされる我々読み手も猛省しなくてはいけないが、

もっとも反省しないもの、それがマスコミだと思う。

 

 4年前、ジーコに決まった時の記事を読み返して欲しい。

その時に、冷静に分析できていたマスコミ、

どの程度いるのだろうか。

あれだけ、歓迎されたジーコ監督。

ちょっと結果が出てはジーコになびき、

結果が出ないと叩きはじめる。

そこに明確なヴィジョンはあるのか。

読み手に媚びていないか。

今回の結果が出てから

いっせいにジーコを叩きはじめたマスコミ。

4年前の自分たちの記事を振り返ったら、

今と同じことを書けるマスコミが、どの程度いるのだろうか。

 

 

 マスコミもまた同じことを繰り返している。

今回の代表監督選びに表れている。

発言への責任を”全く”問われないマスコミ。

流されるのは仕方のないことだろうか。

 

 理念無きところに何が存在できるのだろうか。

考えて欲しいのだ。

 

 

 かなりキツイ言葉で書いたが、

最後に、反町康治氏に突きつけられた命題。

 

 

若手の育成

 

 

 U-21代表監督に内定している

前アルビレックス新潟監督反町康治氏。

次期北京オリンピックの代表U-23をにらんだ監督人事。

ただし、今後決まる代表監督が、

U-21との兼任を申し出た場合は、そちらを優先し、

反町氏はサポートの立場でそのまま残る、とのことらしい。

 

 

 ジーコは若手を継続して使わず、

トルシエが抜擢した黄金世代の遺産を使いきり、

結果も残せなかった。

 

 果たして、若手に、良い戦力がいなかったのか。

そんなことはないだろう。

固定した代表人事が生んだ弊害。

Jリーグや海外で「結果」を残した人を残さず、

貢献度で選んだ結果、何が起こったのか。

 

 もちろん、代表選手を選ぶのは監督の権限。

であるからこそ、そこには慎重さが求められるのだ。

4年間で日本のサッカーが終わるわけではない。

 

 

 反町氏は、新潟時代、

「残留」が命題のチームを率いて、

戦力として計算できる「ベテラン」を多く用いて、

2年続けての残留を決めた。

その反町氏が、どういう目線で若手を選び、

どういうサッカーを目指して、

どこに向かっていくのか。

オリンピックは、サッカーの世界においては、

大したことではない。

問題は、A代表へどう繋がっていくか。

反町氏の手腕が問われる。