
この季節、雪が全くない非常に珍しい福井県
越前市(メガネフレームで有名な鯖江ICから車で20分ほど)
佐々木小次郎の生家があるらしい、小次郎公園を越えて行く
山奥へ知人を訪ねお味噌の仕込みに伺った。

100年前の農家をそのまま、多少手を入れて住んでいらっしゃる。
水はもちろん、井戸水でぴりぴりとした冷たさがない。
お酒を飲みながら、井戸水のチェイサーはとても柔らかくておいしい。

土間にある薪ストーブの威力は素晴らしく
これ一つで12畳くらいの板の間はぽかぽか
いつの間にやら猫ちゃんが火の傍でゴロン

日曜日の朝、鳥のさえずりと暖炉に火を入れる音で目覚めると
目の前には杉林の山が迫り

玄関の外はちょうどいいお湿り

茶色く花芽をつけている杉をみるとなんだか鼻がむずかゆくなってしまうが

これが、お家の前の風景
さて、昨晩から水に漬けておいた2キロの豆を朝から奥の蒸し器で蒸しながら

手前の薪ストーブの上にはカレーをしこんである。
朝カレー


手前の薪ストーブの上にはカレーをしこんである。
朝カレー

朝食後には豆が順々に蒸しあがり
そばをこねる大きな木皿に豆を挽き
塩700gと麹2キロを優しく混ぜ合わせ
美味しくな~れ!おいしくな~れ!と呪文を口ずさみながら
団子状に丸めていく

そして仕上げは
焼酎でアルコール消毒したバケツに
このボール団子を思いっきり投げつけて空気を抜いていく

こうして仕込んだ味噌の素の上にはラップと米ぬかできっちりと蓋をして
秋までここのおうちの床下でゆっくりと眠りに着いていただく
ここの部屋の囲炉裏の脇の床板をはずすと、土蔵が顔をだす
美味しい水で仕込んだお味噌は
自然な気温の上昇とともに
ゆっくりと時間をかけて発酵し、
福井の空気とともに熟成され
そしてとても柔らかい味の味噌になる。
麹と塩と大豆と水
これだけで、味噌が作られる。
無添加!
いや、添加物がありました
私の手垢とたっぷりの愛情
誰が、いつ、こうした味噌を造り始めたのだろうか。
山で採れた自然のなめことお豆腐のお味噌汁が目に浮かぶ~♪