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+TANI 

山口県の谷口自動車というエンジン修理屋の周りで起きる出来事が中心です。

ショベルヘッド腰上

2014-09-04 05:11:00 | SHOVEL
3シリンダー周りの作業。



ボーリングしてリングの合口寸法やシリンダーとのクリアランスを確認して出荷です。



今回はボーリングとピストン代金で31000円(税抜)で終了です。
1ひさしぶりのネタとして登場。ショベルヘッド腰上オーバーホール編です。ヘッド周りは定番のガイド入れ替え+シートカット作業です。

まずはガタガタになったガイドの抜き取り。



ガイドのツバの下にオーリングが入るタイプが入れられてましたけどガイドの内径が摩耗してしまってます。

どんだけしばいたんですかと言いたくなる痕跡がありましたけど・・・。



下穴の健全な部分がまだしっかり残っていたので下手に触らないほうがよいです。きちんと予熱しておいて適正なハンマー(大ハンマー禁止)でやさしく追い込んで行けば抜けるのが普通で抜けなければガイドを削り取る方がよいかな。面倒だけど。



製作したガイドを焼き嵌めしてバルブを仮に入れてみます。



ここでバルブがバルブシートの当り面に対してほぼ当るくらいの仕上がりで済んでればガイドの製作作業、ガイド下穴リーマ合わせがうまくいった事が確認できます。

ここでダメならガイドを抜き取ってシートリングに合わせてガイド下穴をボーリングしないといけないので先が長くなりますけど。

今回はシートカット作業に進めます。

2シートカットが済んだら今度はステムシールを組み付けするためにロアシートを追加加工します。



普通に組むと右の高さになりますのでそれだとちょっとカムリフト時にリテーナとステムシールのリップが当たりそうで怖いです。



正確にはバルブシートの沈みによってバルブの突出し量が多くなればリテーナーとシールリップの距離が取れます。突出し量(=バルブ沈み量)もハーレーの指定範囲がありますのでその辺も確認、調整しながらの作業です。

沈みすぎるとそれはそれで悪影響があるのですべてが適正範囲に収まるような按排です。

洗浄、組み立ての依頼があったので組み込んでヘッドは完成です。




PAN HEAD 完成

2014-07-25 07:51:00 | SHOVEL
ロッカーアームを固定するスタッド穴がダメだったのでリコイル加工。



もともと拡大してあったのでそのままのサイズでは復旧できず変換できるようなスタッドボルトを製作してもらいました。



パッと見は普通に見えます。



左側にオイラーという名称のパーツがありますが今回コレを待ってましたが揃ったので完成です。


最初のオーナーによって「大丈夫です。」というお墨付き部分を抜いた時にヤレヤレとは思いましたがなんとかなるもんです。



今回は腰上部分は部品の欠品などがあり揃えながら組んだので時間がかなりかかりましたがようやくオーナーに渡せます。

ショベルシリンダー STD戻し

2014-07-12 04:23:00 | SHOVEL
キャッチコピーは

メリハリショベルを造りましょう!」

です。




そのベースになるのが国産スリーブによるSTDサイズへ戻す作業です。



ピストンはVツイン製スタンダードサイズ。



リングの合口もチェックして出荷可能となります。



ホーニングの感じはうまく撮影できん(汗)

完成です。



PAN腰下組み立て

2014-06-22 18:29:00 | SHOVEL
2フライホイール周りが済んだらピストン組み込み。



シリンダとのクリアランスなどを地道に記録しながら作業します。



リングは汎用のリングコンプレッサーを使用。意外にオイルリングが引っ掛かりやすいので要注意です。



なんとなく形が見えてきたね!


1腰下を組む際にフライホイールに組むニードルベアリングとケースのアウターレースとの寸法合わせが必要です。そこで登場するのがラッピングツール。これでノンビリグルグルとやって行きます。



左手側は使用するベアリングを使って芯出しするような構造です。



なんどもケースをフライホイールに被せてみてすんなりと入り抜く時にニードルベアリングがひこずらない(横に引っ張り出されない)状態になるまで行います。



それが済んでからTIMKENと呼ばれているプライマリー側のテーパーローラベアリングを組んで行きます。





そしてケースを組んだ状態でフレの確認。

フライホイール単体で測った値と一緒でしたので異常無です。

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参考前に分解時のフレはこれくらいありました。





ショベル

2014-05-29 18:55:00 | SHOVEL


「ショベルだから割高にしちゃろう!」とか思わないくらい普通に仕事としてあります。
在庫していた0.02インチオーバーサイズピストンを使ってボーリング。

在庫リスクはありますけど、まあ絶対に売れないピストンではないので適当に在庫してます。

ヘッド周りは通常のガイド製作。


抜け止めの溝加工付。




後期の1340CC用のヘッドですがステムシールは前期用を使います。



リテーナーとの逃がしが確保しやすいです。