『アウトロー』(76)
アメリカ建国200年記念作品として製作されたクリント・イーストウッド監督・主演の西部劇。南北戦争末期、北軍に妻子を殺された農夫(イーストウッド)がすご腕のガンマンとなって敵を討つ姿を描く。
この映画が公開された頃、ちょうど「現代アメリカ映画傍役事典『傍役グラフィティ』」(川本三郎、真淵哲ほか)という本を手に入れて夢中になって読んだ。
それで、その本に載っていたビル・マッキニー(北軍の隊長)、ジョン・バーノン(南軍ゲリラ)、ウィリアム・オコンネル(渡し舟屋)、ロイヤル・ダーノ(ギャンブラー)、マット・クラーク(バーテン)、ジョン・デイビス・チャンドラー(賞金稼ぎ)、チャールズ・タイナー(交易所主人)、サム・ボトムズ(フレッチャー団員)、ウィル・サンプソン(シャイアン族の酋長)、チーフ・ダン・ジョージ(老酋長)といった、脇役たちに注目しながらこの映画を見た覚えがある。
この頃のイーストウッドの映画は“脇役天国”なところがあって楽しい。ただ、今も健在なのは、イーストウッドとマット・クラーク、ウィリアム・オコンネルぐらい、というのはちと寂しいが。