『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』(84)(1984.10.23.日比谷スカラ座)
ハーレクイン・ロマンスの人気作家ジョーン・ワイルダー(キャスリーン・ターナー)は、誘拐された姉を救出するために、南米コロンビアへ。そこで、まるで自分の小説のヒーローのようなジャック(マイケル・ダグラス)と知り合う。ところが、2人は秘宝エメラルドの争奪戦にまき込まれてしまう。
ジャングルで繰り広げられる冒険の数々を描いたこの映画は、監督ロバート・ゼメキス、撮影ディーン・カンディ、音楽アラン・シルベストリのトリオにとっては、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズの前哨戦的な作品となった。また、ターナー、ダグラス、ダニー・デビートのトリオは『ローズ家の戦争』(89)でも共演した。
自らの夢を主人公ジョーンに託して見事な脚本を書いたダイアン・トーマスは、続編の『ナイルの宝石』(85)の脚本執筆中に事故で亡くなったという。女性版フィリップ・ド・ブロカを目指していたという若き才能が失われたことが惜しまれる。