『ワイルドバンチ』(69)(2010.7.4.午前十時の映画祭 TOHOシネマズ六本木)(1974.10.5・12.日曜洋画劇場で初見)
監督サム・ペキンパーの西部開拓時代の終わりや、メキシコへの思いがつまった一作。
『砂漠の流れ者』(70)同様、ここでも新時代の象徴として自動車を効果的に登場させている。ルシアン・バラードのカメラワークも美しい。公開当時、話題になったバイオレンス描写も、今から見ればおとなしいものに映る。
ウィリアム・ホールデン、アーネスト・ボーグナイン、ベン・ジョンソン、ウォーレン・オーツ、エドモンド・オブライエン、そしてロバート・ライアン。
人生の黄昏を迎えた男たちが、ふとしたことで笑い合う姿が印象に残る。自分の不器用な生き方を笑うしかない男たちの切なさ、というのは、同じくメキシコ周辺を舞台にしたジョン・ヒューストンの『黄金』(48)にも通じるものがある。
『サム・ペキンパー 情熱と美学』
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