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元ワイドショープロデューサー仲築間 卓蔵(なかつくま・たくぞう)のブログ

正月番組 随想二題

2007-01-03 20:11:11 | Weblog
謹んで新年を賀し奉ります。
いい年になるかどうか
いい年にするために努力しなければ いい年にはなりませんのです。
いい年にするために ことしもよろしくお願いいたします。

正月番組を見ましたが いずこも同じ秋の夕暮れでしたね。
でも 面白いものもありましたよ。

《その一》
テレビ朝日の『朝まで生テレビ』(1日1時30分から)「恒例元旦スペシャル 激論”北朝鮮””激変する世界”日本外交はナニができるのか?」
田原総一郎のキャラクターで いろいろな意見のある番組ですが この日は面白かった。
精華大学の教授がわざわざ出演していましたが 冷静な人でした。
議論のほとんどが”北朝鮮”問題になっていましたが ブッシュのイラク政策 日本の対応 イラクからの撤退のことなどが 関連する話題として取り上げられました。
さすがに ことここにいたってはブッシュ政策を後押しする人はいません。
ついこの間まで支持していた学者 評論家もコロッと意見がちがってきているのが面白かったですよ。
民主党 公明党も話していましたが 何を言っているのやら 「大量破壊兵器があるから」といって自衛隊派兵に賛成していたのですから もうしどろもどろ。
「いま総括している」といっていましたが どんな総括になるのでしょうかね。
北朝鮮問題も 「制裁強化」では解決できないという流れになっていきました。
終始議論の中心にいたのは姜 尚中東大教授と穀田恵二衆院議員でしたね。
いきり立つ人もいたけれど 理論性はなし。
情勢を的確に捉え 分析することの重要性をあらためて知らされることになった番組でした。
つい朝まで見てしまいましたよ。

《その二》
だから 初詣は2日にしました。
2日はぼくの誕生日。何歳になったって?それをいっちゃあおしめえよ。
初詣は大船の常楽寺。北条初代泰時の墓がある寺です。
これまでは鶴岡八幡宮でしたが 引っ越したので近くを探したら常楽寺があった。
由緒ある寺なのに参拝客はほとんどなし。知られていないのでしょうかね。

午後2時には帰宅しました。
理由はテレビ東京の長時間ドラマ『忠臣蔵 遥泉院の陰謀』(ようの字はこれしかなかったのです 本当は「王」偏です)を見るためです。2時から夜中の11頃までやるのです。
ジェームス三木さんの脚本です。
読んではいませんが湯川裕光というひとの原作があるのです。
忠臣蔵にはいろんな解釈があるけれど 浅野の当主の奥さんが吉良殺しのために密かに力を尽くしたという話です。
大石と浅野の未亡人が「関係があった」というのはちょっとやりすぎじゃないの?とは思ったけれど こらはこれで了解とします。
面白かったのは 将軍綱吉の「生類憐れみ」法は 綱吉の母親が八百屋の出で 「肉を食べさせなければ野菜が売れる」ためだったというのです。
側近の柳沢吉保も 後に「あれは悪法」といいますが 将軍におもねって悪法を続けたのです。いまに通じる話です。将軍が代わると 法も変わります。

浅野の未亡人の述懐は「赤穂の浪士が江戸の世論に火をつけた 勝ったのは世論だ」といいます。
テロが世論に火をつけたというのはいただけませんが 江戸庶民の不満や怒りが臨界点に達していたことは事実です。
綱吉は世論を気にはしていたようですが バック(この場合は母親)を気にして政策を変えません。これも いまに通じる話ですよ。
未亡人は浪士の遺族のためにも奔走します。いってみれば「戦争責任」です。

長時間でしたが 見応えがありましたね。
ジェームス三木さんは「おもしろい原作で すらすら書けました」「悪政への庶民の怒りなど現代に通じるところがありますね」と語っているといいますが 見終わってみて そのとおりだと思いますよ。

悪政だらけの世の中です。
世論に訴えるメディアの役割は大きい。
頑張らなくっちゃあ。

追伸
3日夜9時 フジテレビの新春スペシャルドラマ『明智光秀 神に愛されなかった男』をそれなりに期待して見ましたが 駄作。

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