「テレビ」と「平和」と「憲法」のblog

元ワイドショープロデューサー仲築間 卓蔵(なかつくま・たくぞう)のブログ

三野党の共同討論 成功裡に終わる

2009-07-31 13:44:18 | Weblog
 7月30日 プレスセンター
 マスコミ九条の会主催 「国民はどのような新政権を求めているか」
 民主党(藤田幸久参院議員)、日本共産党(仁比聡平参院議員)、社会民主党(又市征治参院議員)。国民新党は「人数が少なくて 人を割けない」という理由で欠席・
 討論者として辻井 喬(作家)、前田哲男(軍事問題評論家)
 コーディネーター・桂 敬一(マスコミ九条の会呼びかけ人、元東大教授)

 暑い最中でしたが、会場は満員。ありがとうございました。
 「勉強になった」「おもしろかった」という感想が多かった。
 詳しいことはマスコミ九条の会のホームページでご覧ください。当日はインターネット「スティッカム」でも中継されましたからご覧になった人がいるかもしれません。
 テレビ、新聞の取材も入っていました。どのように報じられたのでしょうか。

 民主党の藤田議員は、民主党内の良心派のようです。同党の外交政策のブレに悩んでいるようで、聞く方も辛かった。
 前田哲男さんは、「九条をどうするか問われていく」
 辻井 喬さんは、「”風”に乗るのは危うい。二大政党論に注意。中心理念は憲法」と締めくくっていました。

 マスコミ九条の会は、昨年、6回にわたって「日本はなぜ 対米従属を絶ちきれないか」の公開市民セミナーを。今年は6月6日、公開シンポジューム「米国はチェンジ 日本は9条」を開催してきました。今回の公開討論会は三度目の企画でした。

 最初のあいさつで、ぼくは「小泉劇場」を盛り上げたメディアの責任に触れ、今回の総選挙でも何らかの「劇場」がつくられる危険性を申し上げました。第一幕ともいえる「東国原劇場」は不発に終わりましたが、第二幕があるかもしれない。それは、自民分裂劇か、新党結成劇か。世界の歴史的転換期に、メディアが「大きな目標を見失わせてしまうかもしれないのです。注意していなければなりません。

 アメリカとの関係を見直すことは、国民生活に密接に関係していますよ。思いやり予算をいつまで続けるのですか。米軍基地移転費用を、なぜ負担しなければならないのですか。家計が苦しい主婦が「父ちゃん 飲み代を減らして家計にまわしてよ」というのと同じですよ。
 大企業だってそうです。辻井 喬さんは「企業はなんのために存在するのか。人間を幸せにするため」といっていました。
 メディアは、そんな視点で総選挙を報道してほしいですね。

 アメリカとの関係でいえば、アメリカの「憂慮する科学者同盟」の上級アナリスト、グレゴリー・カラーキさんのメッセージを紹介しましょう。
 「私達は今、重大な局面に立っています。オバマ政権の新しい核政策がつくられようとしているのです。
 米政府では、今年4月にプラハでオバマ大統領が力強く述べた提案や勧告、そして将来のビジョンをめぐって議論がおこなわれています。
 米政府内においては、大統領が示した米核政策の転換に反対を唱える人々が存在します。とりわけ国務省や国防総省、そして国家安全保障会議のアジア専門家から反対の声が上がっています。

 これらの人々が、米核態勢に求められている転換に反対する最大の理由が、日本政府が表明する「懸念」なのです。
 米国の新しい核兵器政策が決定するのは、今年9月あるいは10月です。残された時間はあとわずかです。

 日本のみなさんが知らなければならない重要なことがあります。それは、日本の外務省や防衛省で、外交・安保にかかわる官僚たちが、米国のカウンターパートに対し、「日本政府は米核政策の転換に反対だ」と訴えている事実です。

 米核政策の転換は、プラハ演説でオバマ大統領が述べたビジョンの実現に不可欠です。
 もし、オバマ大統領がプラハで訴えた米核政策の転換というビジョンが、人類の歴史上で唯一、格攻撃の犠牲となった国の政府の反対で、打ち砕かれるとしたら、それはまさに皮肉であり、悲劇にほかなりません。
 日本のみなさん。今こそ日本政府、そして米政府に向けて「わたしたちはオバマ大統領がプラハで示した米核政策の転換を支持します」と声を上げていくことが重要です。
 こうしたメッセージが、とりわけ米国務省、国防総省、そして国家安全保障会議のアジア専門家にきちんと伝えられることが、きわめて重要なのです」

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 新政権の重要な役割の一つは、「アメリカに きちんとモノがいえるかどうか」です。そんな勢力の議席を増やしたい。そんなことばかり考えている今日この頃なのです。

「東国原騒ぎ」を鎮静化させたのは・・・・

2009-07-20 13:39:26 | Weblog
 東国原宮崎県知事を追いかけ廻す騒ぎは収まったようです。
 鎮静化させたのは、「小泉劇場」の片棒を担いだことを反省したメディアではなかった。タレントの北野たけしさんが、宮崎県知事と食事をしたときに 「とにかく謝れ。謝って宮崎に帰れ」と言ったとか。それを聞いて 「師匠には逆らえない」と言ったとか・・・・・。いずれにしても東国原追いまわし状態はなくなりましたよ。
 
 本来なら、メディアの自制でそうなるべきだと思ったのですが、メディアに自覚はなかった。
 北野たけしという人は、テレビ朝日系の『TVタックル』という番組で狂言廻し役を務めているいるけれど、その手法は「おとぼけ」です。コメンテーターの議論が白熱すると、「おふざけ」で水をかける。見ている側からすると「たけしさん もう少し突っ込んでみたら?」と思う場面が多いけれど、これが北野たけしという人の手法なのかもしれません。
 もともと、彼は浅草の漫才出身ですね。当時から毒舌漫才を売りにしていた。落語であれ漫才であれ、庶民の喜怒哀楽を笑い飛ばす 権力を痛烈に風刺することで喝采を浴びてきた(いまはそんな芸人の数も少なくなってきていて残念だが)。彼には、いまなお「毒舌」の血が流れているのかもしれない。東国原騒ぎに対する反応は、そんな彼の感性から出たものだと思えるのですよ。
 「たけしを持ちあげ過ぎじゃないの」といわれるかもしれないが、東国原騒ぎに水をかけたのは彼だった。メディアではなかったのですよ。情けないじゃないですか。

 このままでいけば21日は国会解散ですね。
 その後の政局にメディアが飛びつくとしたら、自民党の分裂騒ぎですか? それとも新党結成騒ぎですか? せいぜい、またも「二大政党」ですか?
 なんとか劇場の第二幕の宣伝にメディアが躍起になる可能性がありますよ。
 面白がるのはいいが、今度の総選挙は、これからの日本の在り方を問う選挙になりますよ。大きな筋書きでいえば、アメリカとの関係を見直すかどうかだと思いませんか。莫大な金を、なぜ注ぎこみ続けなければならないのですか。国の予算の使い方の優先順位を、そろそろ国民生活優先にするかどうかですよ。

 いまメディアに求められているのは、あれこれの政党が これからのこの国の在り方をどう考えているか。それを丁寧に知らせることではないでしょうか。
 大マスコミがやらないなら、マスコミ九条の会がその一端を担いましょう。
 再び宣伝です。
 7月30日(木)18時開会
 内幸町のプレスセンター10階
 公開討論会『国民はどのような新政権を求めているか』

 民主党、日本共産党、社会民主党、国民新党の代表がこられます。
 討論者として、辻井喬さん(作家) 前田哲男さん(軍事問題評論家)が参加してくれます。
 コーディネーターは桂敬一さん(元東大教授、マスコミ九条の会呼びかけ人)です。必見の公開討論会です。

東国原、橋下で メディアはまたまた「劇場」をつくるのか

2009-07-10 11:36:33 | Weblog
 小泉内閣誕生のときのメディアの騒ぎぶりは半端ではなかった。
 かつてテレビには『総理と語る』という各局持ち回りの政府広報番組があったが、視聴率が悪くて敬遠されていたものですよ。それが、小泉内閣になった途端、各局とも先を争って小泉出演番組をつくった。夏休みの休暇まで追いかけての取材には呆れかえりましたが、そのような馬鹿騒ぎが、結果として「劇場」をつくってしまった。後になってメディアは反省したのですが、後の祭り。そのツケが、いま国民生活にきているのは事実ですね。

 不人気の自民党は、総裁選に複数の候補を立てて総裁選「劇場」を狙ったもののうまくいかなかった。
 ポリシーもなく、なにも決められない麻生内閣の惨状はひどいものです。G8とやらで浮かれている麻生という人の顔を見ているとなさけなくなる。

 自民党は沈没寸前と言われていますが、どっこい「なんとか浮上させよう」と考えている人間がいますねえ。またまた、「劇場」をつくろうとしている。国民の目を反らさせようとする「劇場」です。宮崎県知事と大阪府知事の登場ですよ。

 自民党の選対本部長が宮崎県知事の担ぎ出しを図っていますね。宮崎の知事は「地方分権」をかざして迫っている。大阪府知事は「道州制を」などといってあちこち歩いている。お先真っ暗な状況のなかで、メディアは二人の知事の一挙手一投足を追いかけていますよ。
 メディアは、いま、新しい「劇場」づくりを手伝いはじめているといっていい。

 宮崎県知事は、どうやら自民党を変えようとしている風に見えますね。大阪府知事は、民主党にスタンスを置きかかっているようにも見える。
 これらの報道ぶりを見た視聴者、読者はどう思うでしょうかね。「わたしは宮崎県知事派だね」とか、「わたしは大阪府知事側だね」とか。
 せっかく、今までの政治と決別して新しい政治をつくりたいと考え、悩んでいる人たちの目を、昨日今日の二人の知事の動向を追い続けることで「目くらまし」しているのです。これを「劇場」というのです。
 たしかに、それも「情報」の一つですが、もうそろそろ目くらましされないようにしなければと思うのです。みなさんはどう思いますか。

 このままでいけば、またまた「二大政党論」になりかねません。世界の歴史的な転換期に、日本の政治を根本からどう変えるかとする大きな目標を見失わせてしまう危険があるのじゃないですかね。

 そこで、マスコミ九条の会は次のような公開討論会を行うことにしました。

 テーマ 国民はどのような新政権を求めているか
 呼びかけている党 民主党
          日本共産党
          社会民主党
          国民新党
 日時  7月30日(木)開場・午後5時45分
             開会・〃 6時
 場所  日本記者クラブ 10Fホール
     (千代田区内幸町2-2-1)
 討論者・・・・・ 辻井 喬(詩人,作家)
          前田哲男(軍事問題評論家)
 コーディネーター 桂 敬一(元東大教授、マスコミ研究者)

 何かのお役に立てるとおもいます。
 誘い合って 参加いただけるとうれしいのです。