「テレビ」と「平和」と「憲法」のblog

元ワイドショープロデューサー仲築間 卓蔵(なかつくま・たくぞう)のブログ

感心した『1秒の世界』

2008-01-18 13:01:00 | Weblog
 新しい年がはじまったばかりだから、できるかぎりテレビ番組のいいところをとりあげましょうね。
 1月12日。夜の8時過ぎでしたかね、何気なくチャンネルをひねったら、TBSで『新地球ミステリー”1秒の世界”』第3弾というのをやっていた。番組紹介欄には「地球環境や人体などの変化を”1秒”という切り口で検証するドキュメンタリー。照英は、絶滅が危惧されているホッキョクグマの現状をリポートする。また、軍隊を捨てた国・コスタリカを、うじきつよしが取材する」とあった。
 ぼくが見たのは、きっと「1秒の軍事費」とでもいうコーナーだったのでしょう。リポーターがフリップをかざして説明していた。

 それによると、世界で 「1秒間に費やされている軍事費は420万円」だといいます。そんな数字ははじめてなので「へえェー」ですよ。「1年間では123兆円」。また「へえェー」です。
 その金を別のところに使ったら。「地雷の撤去に4兆円」「貧しい国の下水整備で1兆円」「世界のこどもたちを飢餓、病気から救うのに11兆円」「初等教育に1兆円」。実現すれば、世界は変わりはじめますね。それだけ使っても、まだ106兆円余るというのです。それだけ使ったら、この地球はすばらしい星に生まれ変わるだろうという「楽しさ」を伝えてくれましたね。

 2時間枠なので苦労したでしょうね。飽きさせないように、何人かのタレントが、番組を見ながら泣いたり感心したりのバラエティー構成にしたようですが、このような企画をたちあげたプロデューサーに拍手です。視聴率は9.5%(ビデオリサーチ調べ)。きっと「10%は超えたかったなあ」と思ったでしょうね。「2時間は長かったのかな」など、いろいろ反省はあるでしょうが、めげないでほしい。バラエティー形式で、いろんなことができますよね。「いま言わなければならない」ことを「いま言う」。伝え方は千差万別です。「何を言いたいのか」が、まず大切ですよね。次回、どのような切り口の番組がでてくるか、たのしみだ。

おもしろかったNHKの番組『民主主義』

2008-01-07 13:46:42 | Weblog
謹賀新年

干支も、始まりの「子」(戊子)です。
ぼくの誕生日は1月2日。誕生日を祝ってもらった記憶はありません。なにせ世の中「おめでたい」で一色の時期ですからね。「そうだ お前の誕生日だった」と ついでに思い出してもらう幼少期だったのですよ。それで「何歳になった?」ですって? 年齢のことなんか言いっこなしです。それでも 「心機一転」です。

◆NHKのことです。
 いまも受信料は支払っていません。なんとかNHKを励まそうと思っているのですが、会長人事(財界出身の経営委員長が選んだ会長は、これまた財界人)を見てまた退けてしまいましたね。
 『紅白歌合戦』、ずいぶんお金をかけていましたねえ。もっとシンプルにやった方がよかったんじゃないでしょうかね。だからチャンネルを変えましたよ。美空ひばりと作曲者のコラボレーションがよかったようですが、観ていない。

◆深夜のNHKを見ちゃった
 0時台。33カ国共同製作のシリーズ『民主主義』を見ましたよ。
 ぼくが見たのは「アフリカ・女の内閣」と ロシアの「愛国者の村」だった。新聞のラテ欄を見たら2日から放送していたようです。
 2日は「米国・闇へ」「ボリビア先住民革命」。3日は「欧州・風刺画事件」、「エジプト」。4日が「アフリカ・女の内閣」「「ロシア・愛国者の村」。5日は「パキスタン・大統領との晩さん」「インド・ガンジーの心」、6日は「中国・級長選挙実録」「日本・選挙」だったのですね。知っていれば全部見るんだった。

 アフリカとロシアは対照的でしたね。
「女の内閣」とは、06年に就任したサーリーフ大統領の内閣のことです。
 リベリアは、政権腐敗 内戦で長い間混乱してきたようです。国連リベリア・ミッション(UNMIL)により、国内の治安情勢は安定に向かいます。大統領選は決選投票になり 結果 サーリーフさんが大統領になりました。顔で判断するわけでもありませんが、意志の強そうな 信頼のおけそうな人物と いうのが第一印象ですね。
なにしろ16の部族が住む国です。武装解除された兵士約10万人の内、約3万5千人が未だに再統合プロセスに組み込まれていないといいます。この人たちが大統領府にデモをかけます。彼らの要求は「年金の支払い」です。大統領は直接彼らと会います。大統領は「あなたたちは住民を虐殺した。あなた達から迫害された人達も苦しんでいる。あなた達だけの待遇を優先するわけにはいかない」「でも あなた達の言うこともわかる。検討することにする」と話します。元兵士たちは理解を示します。
 国の財政は いまのところ外国からの援助に頼らざるを得ませんが ここでは 大統領のポリシーと 「話し合い」を積極的にすすめる大統領の姿が浮き彫りにされていきます。民主主義は女性大統領のもとで芽吹きはじめています。
 面積は日本の3分の1。人口約350万人。今後のリベリアは注目です。日本の総理大臣に サーリーフ女史の爪の垢でも煎じて飲ませてやりたい。

 「ロシア・愛国者の村」
 ロシアにはさまざまな「現実」があるでしょうが、ここでは、ある実業家が私財を投じてつくった「愛国者の村」の紹介です。日本にたとえれば「松下政経塾」というところですかね。この実業家、政府の要人(議会の副議長だったかな)とツーカーの仲です。幅広い年齢の人が生活しています。この実業家の「信念」は「帝政ロシア」のようです。「民主主義なんて 必要ない」と説きます。どうやら現政権と軌を一にしているような 「洗脳」の村のようです。
 ロシアはどこに向かって進もうとしているのか・・・かんがえさせられましたねえ。

 アメリカ、ボリビア、パキスタン、日本。どんな内容だったのですかね。ご覧になった方があれば教えてほしい。
 日本は「選挙」をテーマにしたようですが、「憲法九条」なら世界に訴える格好の「民主主義」だと思うのですがねえ。
 
 ことしも よろしくお願いいたします。