「テレビ」と「平和」と「憲法」のblog

元ワイドショープロデューサー仲築間 卓蔵(なかつくま・たくぞう)のブログ

寺山修司の詩でもり上がった忘年

2006-12-28 12:59:03 | Weblog
12月も半ばを過ぎると忘年会がつづきます
飲んでばかりではありません。会議や打ち合わせの後なのです。
「かながわ九条の会」でも飲みましたが 新年の計画について議論した後です。
「マスコミ九条の会」も頻繁に会議がもたれますが 終われば一杯。その都度「忘年」ですね。
「改憲手続法」の内容が知られていない現状は相変わらずです。
”カネで憲法が変えられる”なんてことは許されませんよ。
自由法曹団 マスコミ九条の会などでイタリアに(国民投票法とメディアの取り組み方について)調査に行こうという話も持ち上がっています。

予定の合間に「硫黄島」二部作を見ましたよ。
「父親たちの星条旗」と「硫黄島からの手紙」です。
「父親・・・」は すり鉢山の頂上に掲げられた星条旗をめぐっての話です。
四人だか五人だかの兵士が星条旗を立てているモニュメントは有名ですよね。
その兵士は「英雄」に祭り上げられ 軍事国債の宣伝に駆り立てられたのです。
兵士の後半生は惨めでした。使い捨てられたのです。
戦争って なんだ!と問いかけるものでしたね。

「硫黄島から・・・」は 日本軍の守備隊の話です。
圧倒的な軍事力のアメリカの実情を知っている司令官。
それでも天皇陛下ばんざい!と叫んで死んでいく。
見捨てる参謀本部。
戦争の空しさをつくづく思い知らされましたね。
ぼくはこの作品のほうが好きですね。
クリント・イーストウッドの感性を見直しましたよ。

新聞 広告代理店の旧友と「忘年麻雀会」もやった。
そのあと新宿南口の「セ・ボン」という店で飲んだ。
寺山修司の詩を話題にしましたよ(大橋巨泉さんが「マスコミ九条の会」ホームページに寄稿してくれた文章のなかで紹介された詩 詳しくは正月号ホームページをごらんください)
詩を思い出そうとしていたら カウンターで飲んでいた青年が「マッチ擦る ではじまる詩でしょう?」と話しかけてきた。「身捨つるほどの祖国はありや ですよね」と。
うれしかったねえ。
思わず握手しましたよ。何度も。
彼は高校時代にこの詩を読んで感動したらしいのですね。だから ちゃんと覚えている。

マッチ擦るつかの間 海に霧ふかし
身捨つるほどの祖国はありや

きっと特攻隊員の思いでしょうね。
出撃直前に霧がでて つかの間延期になったのでしょうか。
そのとき煙草に火をつけたのでしょう。
国のために命を捨てる意味を考えたのですね。
いい詩ですよ。
妙に感動した夜の一刻でしたよ。
そんなこんなで この年も暮れます。
来年もよろしく。

世紀の 最悪の”勘違い”

2006-12-15 23:36:26 | Weblog
連日 国会周辺は改悪教育基本法を阻止する人並みで揺れていた
その思いは 多数議席の上にあぐらをかく自民党 公明党には通じなかった
12月15日 改悪教育基本法は通過した
全国各地の悔し涙が見える

この多数議席は9.11選挙のものだ
教育基本法改悪 防衛省に白紙委任された議席ではない
どうしてもやりたいのなら 解散して信を問うのが筋だ
いまさらと思うが それが筋だ

教育基本法は憲法に則ることになる
憲法は変わってはいない
防衛省で 海外派兵が自衛隊の本来任務になるようだが
憲法は それを許してはいない
憲法九条を護ることの大事さが あらためて鮮明になった。

大橋巨泉さんが「マスコミ九条の会」のホームページに「思い」を寄せてくれているが(全文は新年の「マスコミ九条の会」ホームページでご覧いただきたい)
そのなかで 寺山修司の詩を引用している
 マッチ擦るつかの間海に霧ふかし
  身捨つるほどの祖国はありや   

たしかにこの国は 「いとおしむ」国ではない
が これからも生き続けなければならない国でもある
ちょっとやそっとでへこたれるものか
憲法九条を なんとしても守り抜く決意をあらたにしている
そんな思いを
眉つり上げるでなく いきり立つでもなく
普通に話し合って 前へ進もう。

「10大ニュース」の報道の仕方

2006-12-10 16:47:15 | Weblog
年の瀬
メディアは「10大ニュース」の季節です
恒例の流行語大賞なるものも発表されました
大賞は 「イナバウアー」「品格」
トップテンには「ハンカチ王子」「シンジラレナーイ」「メタボリックシンドローム」
などでした

ことしの「10大ニュース」はどんな内容になるのでしょうかね

日本ジャーナリスト会議(JCJ)の機関紙『ジャーナリスト』の場合
例えば昨年を見てみると 「”小泉劇場”に踊るメディア」であり 「強まる改憲の動きに 護憲運動も活発」など 表現のしかたに(当然のことながら)ジャーナリスティっクな「視点」があります

一般のメディアはどうでしょうか
事件や話題の”重大度”だけが評価の基準となっているように思えませんか?
取り上げるとしたら その「10大ニュース」を「どのように伝えたか」という視点に立って 場合によっては「反省をこめて」取り上げたらと思うのですが 残念ながらそうはなっていないですね

さて 今年ですが
「造反」議員の自民党への復党問題が取り上げられるでしょうね
内容は 「刺客」騒動からはじまって 自民党内の混乱 「刺客」と「造反者」の対立の現状の紹介で終わり というところがオチでしょう

郵政民営化に反対した議員の「造反」理由はまちまちですが
民営化の中身は
郵貯・簡保の340兆円を 銀行と生命保険会社に開放することでした
18回に及ぶ日米の定期協議の中で話し合われていたことが 国会論戦で明らかにされていましたね

郵便局の統廃合が指摘されましたが 「不便はかけない」という趣旨の付帯決議で スンナリ法案は通過してしまいました
復党問題を取り上げるなら あのとき「どんな報道だったか」についても触れてほしいのですよ
取り上げる場合の「視点」というのは そういう意味です

いま郵便事業はどうなろうとしているのか
東京新聞『こちら特報部』(12月1日)は 
「復党問題より 今 郵便局は競争激化・戦々恐々」「山村では集配廃止 郵便屋さん懸け橋だったのに」という見出しで
「郵政民営化といって最近話題になるのは 造反議員の自民党復党問題という政局絡みの話ばかりだ。国民そっちのけのばか騒ぎをよそに 郵政民営化は来年10月の実施に向かって突き進んでいる。民営化に伴う利用者の不安は解消されたのか。そして今 郵便局で働く人はどうゆう状況に置かれているのか」
といい
全国1048郵便局で集配業務が廃止されることが明らかになったこと。
郵便物の仕分けを競争させ 標準以下の職員には「訓練道場」と称する日勤教育が待っている。
などの実情を特集しています。

「10大ニュース」として取り上げる場合 ”あのとき言えなかったことを いま(あらためて)言うことができる”という利点があるとおもうのですよ。
話題性だけでなく その背景に迫る追跡がなされれば 読者・視聴者からの拍手喝采は間違いありませんよ。どう思われます?

カネで憲法改悪が買えるような「改憲手続法」 こどもたちが 愛国心度で評価され さらに競争に駆り立てられる教育基本法の改悪 日本を戦争ができる国にするための憲法九条改悪。
まかり間違ってそんなことになったとき 「10大ニュース」なんていってられませんよ。
そうなる前に 言わなきゃ ね。
そんなことを言いたくなる12月10日日曜日です。

チンドン屋さんも腹話術さんも

2006-12-03 13:03:16 | Weblog
12月2日(土)晴れ
有楽町マリオン前
改憲手続き法(国民投票法)の中身のひどさを知ってもらおうと
自由法曹団 日本ジャーナリスト会議 マスコミ文化情報労組会議 マスコミ関連九条の会連絡会が共同して宣伝行動にとりくみました

宣伝カーにはおもいおもいの旗が立ちます
「日本を戦争ができる国にさせない!」のスローガンが大きく貼られています
国民投票法 教育基本法 憲法への思いのプラカードが派手に並びます
舞台設定は上々です

土曜日のマリオン前は 相変わらずの雑踏です
年末ジャンボの売出し中で 長い行列もできています
宣伝にはもってこいの条件です

街のチンドン屋さんの賑やかなパフォーマンスで開幕です
司会は弁護士の山口真美さん 若くて声も透ります
腹話術の会から二人参加してくれました
人形とのかけあいに通行人は足をとめます

ティッシュつきリーフレットは60人の配り手によってみるみる捌けていきます
ちょっと風がでてきましたが 18人のスピーカーから 国民投票法の中身のひどさ 教育基本法を変えさせてはならない「思い」 憲法九条を変えさせてはならない「思い」が次々に語られます
今回の締めは作家の小中陽太郎さんです 相変わらずの迫力です
14時30分から16時45分まで
大成功でしたよ
終わったあとは焼き鳥屋 今後のとりくみについて話は弾みました
ご苦労さまでした
風邪ひいたひとはいませんかね
いずれまた。