「テレビ」と「平和」と「憲法」のblog

元ワイドショープロデューサー仲築間 卓蔵(なかつくま・たくぞう)のブログ

父の出征

2021-08-14 15:24:41 | Weblog
8月の思い(5)▼父の出征



<仲築閒 卓蔵>

 みなさん子どもの頃の写真を紹介している。そんな時代があったのですね。
この写真はぼくが小学校に入学した頃だとおもいます。
支那事変(1937年7月7日の盧溝橋事件を発端とする日中戦争を支那事変と呼んでいました)がはじまって間もなく、父親の一回目の招集のときのものです。後列左は母の父親で坂ノ市町の町長をしていましたね。故郷は、いまでこそ大分市ですが、当時は大分県北海部郡坂ノ市町。
 朝鮮出身のO君も同級生。朝鮮出身というだけでいじめにあっていましたね。見るに見かねて「やめろよ」といったら、みんなやめましたね。ぼくが腕っぷしが強かったわけではありません。「町長の孫」という立場が効いたのです。
 小学校の校門を入ると左側に(天皇皇后の写真が納められた)奉安殿。登校時に頭を下げて通らないと怒られましたよ。「戦地のお父さんに申し訳ないと思はないのか!」が接頭語です。
 父は無事に帰りましたが、こんどは1941年に始まったアジア太平洋戦争で二度目の招集。勤務先は長崎の五島列島。
1945年8月。幸い無事に帰ってきました。
 帰る途中に被爆したばかりの長崎を通ったのです。「崩れ残った壁に、梯子と人の影が黒く映っているのを見た」そうです。そこで作業をしていたのですね。
この写真。前列右がぼく。ぼく以外はみんな鬼籍。残っている奇跡。この「奇跡」は大事です。言いたいことを言い続けましょうよ。
 作家の辺見庸さんが言っていました。「言葉を奪われているのはどちらか、戦時下の記者なのか、今なのか。今、報道規制はある。それは内なる(自ら検閲する)規制だ」と。この言葉、忘れていません。
page_top
2021/08/09


8月の思い(6)▼「武運長久」と言っていた時代
46-s-1.jpg

<仲築閒 卓蔵>javascript:void(0)

これは父が最初の「出征」のとき、家族や親せきが寄せ書きしたものです。
当時は概ね「武運長久」だったと思います。出征した人が「いつまでも無事でいるように」という祈りの日の丸です。
「祈御奮闘」という文字もありますが、母の従弟は「御健康ヲ祈ル」と書き、母は「凱旋の日をお待ちしています」と素直に気持ちを書いています。その頃はまだ「無事で帰国を」を何の抵抗もなく言ったり書いたりしていたのですね。
それが1941年(昭和16年)にはじまったアジア太平洋戦争からガラッと変わりました。「武運長久」から「滅私奉公」です。「身を捨ててお国のために尽くす」ことが兵士の本文となったのです。
 ●どこかで読んだ「自由と平和のための京大有志の会」の「声明書」
  戦争は、防衛を名目に始まる。
  戦争は、兵器産業に富をもたらす。
  戦争は、すぐに制御が効かなくなる。
  戦争は、始めるよりも終える方が難しい。
  戦争は、兵士だけでなく、老人や子供にも災いをもたらす。
  戦争は、人々の四肢だけでなく、心の中にも深い傷を負わせる。
  精神は、操作の対象物ではない。
  生命は、誰かの持ち駒ではない。
  海は、基地に押しつぶされてはならない。
  空は、戦闘機の爆音に消されてはならない。

  血を流すことを貢献と考える普通の国よりは、知を生み出すことを誇る特殊な国に生きたい。
  学問は、戦争の武器ではない。
  学問は、商売の道具ではない。
  学問は、権力の下僕ではない。
  生きる場所と考える自由を守り、創るために、私たちはまず思い上がった権力にくさびを打ち込まなくてはならない。

8月という月

2021-08-05 10:34:14 | Weblog
【続・8月】

 8月という月。6日 広島、9日 長崎。そして15日 終戦。
大分中学の2年生だったかな。大分川の川原でスコップ持って勤労奉仕をやらされていた。1学年上は学徒動員で地元の海軍工廠で旋盤工をやらされていた。
昼頃だったか、近くの農家の庭に集められた。ラジオ放送を聞かされた。天皇の声が流れた。「忍び難きを忍び・・・」という言葉はいまも耳に残っている。     
ぼくは「忍び難きを忍んで、戦争をつづける」と思った、が違っていた。「日本は負けた」らしい。その後、多くの同級生は「あのとき、これで平和になったと感じた」語っていたが、ぼくはそうは思わなかった。「日本は負けない」と信じ込まされていた。軍国少年だった。空襲で逃げ惑った経験がなかったからか。
「これで平和になったと感じた」という同級生を「偉いなあ」と思ったりした、彼らは、その後どう生きてきたのだろうか。同窓会で忌憚なく「平和」を「政治」を語り合えたのはたった一人。その彼も、いまや鬼籍の人。「戦前と戦後を生きて いま戦前」という川柳をつぶやきながら、ことしも8月を迎えた。いまこそ「平和の尊さ」を語らなければならないとつくづく思っている。


 8月という月、もう一つ忘れられない8月がある。1985年8月12日、日本航空123便(ボーイング747)が群馬県上野村の山中に墜落した。いまだ原因は明らかになっていない。
 その機に乗っていた一人が坂本九さんだ。1941年生まれだから存命だと79歳になる。こんな写真をひけらかすのに若干の抵抗があったが、思い切って見てもらおう。九さん全盛時代の写真だ。『九ちゃん』という番組(日本テレビ)のパーティーの一コマ。ぼく(中央)は当時広報担当だった。左が九ちゃん、右は(後に『ゲバゲバ90分』を手掛けることになる伝説のプロデューサー)井原高忠。
みんな(当然だが)若かった。二人とも、もういない。『上を向いて歩こう』は不朽の名曲になっている。あんなことこんなことがかけ巡る8月。「合掌」の月。そして、思いを新たにする月である。(仲築間 卓蔵)

酷暑五輪 いますぐ中止

2021-08-05 10:18:11 | Weblog
憲法とメディア2021年8月1日

いまからでも遅くはありません
酷暑五輪 いますぐ中止を!
   ――――――――――――――――――――――――――
今回も「怒りの話題」三題
【その1】
愛読紙の一つ「日刊ゲンダイ」7月31日付けの大見出しと小見出し
〇かき消される専門家の警鐘
 あの尾身会長でさえ、「最大の危機」と答弁しているが、首相は「心配ない」と言い、国会からもトンずらし、大メディアもコロナは片隅扱い。
 すべてに五輪が優先し、メダル至上主義に拍車がかかる五輪ファシズムの先に何があるのか。
〇感染爆発よりも メダル報道が席巻のオドロキ。
  国内の新型コロナウイルス感染者は31日、1万2341人が新たに確認された。1日当たりの感染者が1万人を超えたのは3日連続で、4日続けて過去最多を更新した。死者は9人。重症者数は667人で、前日から41人増えました。東京都では4058人の感染が確認され、1日当たりの新規感染者は初めて4000人を超えました。
  厚労省関係者も語っています。「感染の広がりと症状の深刻さは、数字以上です。ワクチン接種によって“重症者は少ない”という報道がありますが、まったく違います。都の重症者は773人と過去最多の567人(1月27日)をはるかに上回っている。しかも、ここには重症者を少なく見せるカラクリがあります。厚労省は5月、コロナ診療の手引きを改定し、鼻から管で大量の酸素を送り込み、人工呼吸器並みの対応ができる“ネーザルハイフロー療法”を中等患者向けとして明記した。第3波では重症者として扱われた患者が、現在、中等症として扱われている。実質的な重症者は相当数いるはずです。重症化すると苦しいのはもちろん、後遺症も出やすい。感染者が増えると、重症者も増える。専門家が警鐘を鳴らすのは当然です」。
  金子勝・立正大学名誉教授は「日本人選手のメダルラッシュとなり、これだけメディアが煽れば“やっぱり五輪やってよかった”という国民が増えるでしょう。まさに、それが菅首相の狙いでもあります。五輪が終了したら、菅首相と小池知事、さらに大手メディアは、“五輪は成功した”と大々的に喧伝してくるはずです。本当は“この五輪に大義はあったのか”“どうして次々に不祥事が起きたのか”“あの開会式でよかったのか”と、問題点を分析すべきですが、政府と大手メディアは“無事に終わってよかった”という空気をつくっていくはずです。でも、それは民主主義を否定するのも同然です。東京五輪は、開会の直前まで国民の4割、都民の5割が”反対“していたのに、開催が強行された。五輪終了後は、コロナ禍の東京で五輪をやるべきだったのか、責任は誰にあるのか、きちんと議論すべきです」と語っています。
      思い出したことばがある
      「ジャーナリズムとは(権力者が)報じられたくないことを報じる
      ことだ。それ以外のものは広報に過ぎない」(イギリスの作家であ
      りジャーナリストのジョージ・オーウェル)
【その2】「桜を見る会」前夜祭 不起訴は不当
  安倍晋三前首相の後援会が「桜を見る会」前夜祭で地元有権者の飲食代を一   
 部負担した公選法違反(寄付の禁止)などの事件で、安倍氏が不起訴となって
 いたことについて、東京第1検察審査会が「不起訴不当」と議決したことが3
 0日、分かりました。議決は15日付。安倍氏についての捜査が再び始まるこ
 とになります。議決書は「首相だったものが、秘書がやったことだと言って関
 知しないという姿勢は国民感情として納得できない。きちんと説明責任を果
 たすべきだ」と付言しています。
  東京新聞・社説「(略)“桜を見る会”問題の核心は、本来なら招かれないは
 ずの支援者たちを特別に招いた“権力の私物化”にある。その当事者である安倍
 氏自身は、不正の存在を本当に知らなかったのだろうか。
  “政治家はもとより総理大臣であった者が、秘書がやったことだと言って関
 知しないという姿勢は国民感情として納得できない““議決書にある一文は、多
 くの国民が突きつける怒りでもある“」と。
  しんぶん赤旗によれば、検察に審査を申し立てた市民団体が30日記者会
 見、世話人の弁護士らは「議決は申し立てを正確に受け止め、最大限の判断を
 した」と評価したとしています。泉澤章弁護士は「議決をきちんと受け止める
 のであれば安倍氏は議員辞職しかない。間もなく総選挙があるが、有権者とし
 てもしっかり受け止めたい」と語っています。
  そうです。目線の先は 総選挙です。
【その3】財務相の決裁文書改ざん事件
     検察の動向に注目!
  忘れてはならないもう一つの大事件が「財務相の決裁文書の改ざん」です
  す。
   国がようやく開示した「赤木ファイル」は518頁。財務省本省の理財局
  と出先機関の近畿財務局の職員の間でやりとりされたおよそ40通のメー
  ルや改ざんする部分に印をつけた元の決裁文書などが時系列で整理されているといいます。
   赤木さんが『備忘録』と書かれた最初のページ。
  『現場の問題意識として、決裁済の文書の修正は行なうべきでないと本省に
  強く抗議した。
   本省理財局が全責任を負うとの説明があったが納得できない。
   佐川宣寿理財局長からの指示の詳細が説明されず不明確なまま、その都
  度、本省からメールが投げ込まれてくるのが実態だ。
   本件の備忘として修正作業の過程を記録しておく』
   注目し続けましょう!
  ▼Facebookにこんなことが紹介されていました
改ざん文書を官僚が国会に提出した場合の最高刑
アメリカ  終身刑
イギリス  死刑
ロシア   強制労働30年
中国    銃殺
北朝鮮   公開処刑
韓国    大統領を訴追
安倍様の日本は・・昇進 「やっぱり美しい国だわ(怒)」。 (TN)


結構毛だらけ 猫灰だらけ

2021-08-05 10:07:15 | Weblog

憲法とメディア2021正月号

        結構毛だらけ 猫灰だらけ
        安倍のまわりはウソだらけ
謹賀 闘牛年。「この国をまともな国にする年」の幕が上がった。
〇 ―――――――答弁訂正に関する発言の申出について――――――――
私が、本会議及び委員会において、内閣総理大臣として行った答弁について、事実と異なる部分があることが判明いたしましたので、答弁を訂正する発言を行わせて頂きたいと存じます。お取り計らいのほど、よろしくお願い申し上げます。――――――――――――――――――――――――――――――――
これは12月24日 安倍晋三元首相が衆議院議長に宛てた文書だ。
答弁の訂正とは・・・国会で118回も「桜を見る会」前夜祭について虚偽答弁を重ねてきたことについてだ。
〇 118回の中身は
1、 夕食会の収入と支出に関する政治団体などの関与について。「事務所は
  関与していない」と答弁70回。
2、 夕食会を開いたホテルの明細書などの発行について。「明細書はない」
  と答弁20回。
3、 政治団体による不足分の補填について。「差額は補填していない」と答
  弁・衆参両院で28回(衆院調査局調べ)。
〇 訂正発言をしたいのなら本会議や予算委員会の場でやればいいのだが、結果は25日の衆参両議院運営委員会。
  「社長が公の場で嘘を100回以上も重ねた揚げ句、“社員にダマされた“という言い訳は通用するのか。その上、社員だけは詰め腹を切らせ、社長は”初心に帰って全力を尽くす“なんて言い分は通らない」(立憲民主党・辻村清美衆院議員)
  「多額の補填は“不適切な支出”と指摘されるのはまずいと考え、隠蔽のために不記載にしたのではないか」(日本共産党・宮本徹衆院議員)。これに対して安倍は「(秘書と)接触し、話を聞くことができない」と答弁を拒否。
  さらに「補填分の原資は“私のいわば預金から下した」「事務所に手持ち資金として預けていたもの」だと。
〇 これに対して安倍の地元からも厳しい声。「預けてた個人の通帳?から毎年何百万円も引き落とされて気が付かない?」「裏切られた」「議員辞職だ」(朝日新聞デジタル)
〇 記者会見を見ていた人は・・・「私は秘書から言われるままを国会でお話ししました。と神妙な顔でうなだれて唇を噛みしめて“痛恨儀礼”。すべてを秘書にかぶせるのだな」
「責任はもとよりこの秘書を信じた私にございます」「私の監督不行き届きでございます」「責任を痛感しております」と言って深々と頭を下げる。両手を前で組んで誠実さと謙虚さを演出。ときどき無念さを精一杯漂わせて唇を噛みしめる。そこここに「いささかも」とか「もとより」とか時代がかった大仰な言葉遣い。
 かくも重大な事件を安倍本人は不起訴。すべて秘書におっかぶせ。「今後とも一議員としての責務を全うし責任を果たしてまいる所存です」「国民の皆様には誤解を招いて申し訳ございませんでした」
 これで幕引きというのか!ゴメンですむなら警察も検察も裁判所も刑務所もいらんわい。


〇 知人のFさんから「寅さん」の啖呵売(たんかばい)の決め台詞が届いた。
「結構毛だらけ 猫灰だらけ 安倍のまわりはウソだらけ」。
  文章とは無関係だが、この写真は番組宣伝マン時代に渥美清さんと一緒に撮った写真だ。二人とも若かった。
〇 数ある嘘の中でも最も卑怯な嘘は、他人に罪をなすりつけるためにつく嘘だと私は思います。コロナ禍で苦しむ世界の中で、嘘をつかないというルールがいかに大切なことか。わたしたちは今 思い知らされています。(12月26日 TBS「報道特集」で金平茂紀さん)
〇 自民党議員の三大伝統芸
1、 悪事がバレたらすべて秘書のせいにして自分は知らぬ存ぜぬ。
2、 悪事がバレたら仮病で緊急入院
3、 悪事がバレたら「虚偽答弁」と「ごはん論法(パンを食べたにもかかわらず、ご飯は食べていないと論点をずらして逃げるという論法)」と「お答えは差し控える」で国会閉会まで逃げ切り、あとはホトボリが覚めるのを待つ。(きっこのブログから)
〇 茂木外相の政治団体。使途不明の支出が1億2000万円以上。全体の9
 7%占める。(東京新聞ウエブ)
  声あり「おい茂木よ、まさか“私の秘書が”なんて言い訳は通用しないぞ」。
〇 自民党の二階幹事長、自分を含む菅首相らとの大人数会食に批判が出て
 いることについて。「会食を目的にやっていない。意見交換を考えてやって
 いる」。会食でなく意見交換だと。
● 外出を控えていたらメモ書きが増えました。何の脈絡もなく書いてしまいましたが、「この国をこのままにしておくわけにはいかない」思いは募るばかりです。今年こそ!です。