地下鉄を利用するときは、一番先頭か一番後ろの車両に乗る事にしている。
今日も一番先頭車両に乗った。人の混み具合は七割程度と言ったところで、奥の車両を覗き込んでも、立っているのは私を含めても数える程度しかおらず、みんな七人掛けの長い椅子に腰かけていた。
私は、一番奥の車両の壁が見える位置、先頭車両と運転席の敷居になっている壁に背を預ける。そこに座る場所はないので当然立つことになる。眼前には、ずらりと奥まで一列に並んで座っている人たち。
面白いもので、かなりの人が座っているのに、誰ひとりとして同じ格好をしている人がいないのだ。私はそれを観るのが好きだから、その場所に立つのだ。
同じようなファッションで似たようなバッグを持っている女性も、周囲を警戒するように腕で抱え込むようにバックを持っている人もいれば、バックが開いているのもかまわずに足元に投げだすように置いている人もいる。
大学生風の青年が二人。どちらも耳にイヤホンを嵌めて目を瞑って座っていたが、一人は暑かったのだろう、スネのあたりまでズボンの裾をまくりあげ大仰そうに脚と腕を組んでいたが、もう一人は両手でイヤホンを抑え、ぱかーんと股をおっぴろげて心地よさそうな笑顔を浮かべていた。
昔、聞いた話だけど日本か中国か他の国か忘れたけど、どこかにずらりと仏像が並んでいる所があるらしいのです。八百体とかだったかな? どれ一つ同じ形をしていないそうなんですよ。
当時は「八百もあるんなら、どれか一つくらい同じ格好してるのがいるはずだよ」と思っていたのだが、この光景に気づいてからは信じれるようになった。
こういうのを個性っていうんだろうなあ。観ていて飽きない。悪趣味かもしれないけど、長い時間揺られている時はちょうどいい暇つぶしになる。
今日も一番先頭車両に乗った。人の混み具合は七割程度と言ったところで、奥の車両を覗き込んでも、立っているのは私を含めても数える程度しかおらず、みんな七人掛けの長い椅子に腰かけていた。
私は、一番奥の車両の壁が見える位置、先頭車両と運転席の敷居になっている壁に背を預ける。そこに座る場所はないので当然立つことになる。眼前には、ずらりと奥まで一列に並んで座っている人たち。
面白いもので、かなりの人が座っているのに、誰ひとりとして同じ格好をしている人がいないのだ。私はそれを観るのが好きだから、その場所に立つのだ。
同じようなファッションで似たようなバッグを持っている女性も、周囲を警戒するように腕で抱え込むようにバックを持っている人もいれば、バックが開いているのもかまわずに足元に投げだすように置いている人もいる。
大学生風の青年が二人。どちらも耳にイヤホンを嵌めて目を瞑って座っていたが、一人は暑かったのだろう、スネのあたりまでズボンの裾をまくりあげ大仰そうに脚と腕を組んでいたが、もう一人は両手でイヤホンを抑え、ぱかーんと股をおっぴろげて心地よさそうな笑顔を浮かべていた。
昔、聞いた話だけど日本か中国か他の国か忘れたけど、どこかにずらりと仏像が並んでいる所があるらしいのです。八百体とかだったかな? どれ一つ同じ形をしていないそうなんですよ。
当時は「八百もあるんなら、どれか一つくらい同じ格好してるのがいるはずだよ」と思っていたのだが、この光景に気づいてからは信じれるようになった。
こういうのを個性っていうんだろうなあ。観ていて飽きない。悪趣味かもしれないけど、長い時間揺られている時はちょうどいい暇つぶしになる。