大河栄枯盛衰

来年の大河ドラマは「龍馬伝」で、再来年は浅井長政とお市の娘が主人公だとか。

今のやっているのは直江兼続が主人公の「天地人」で、11月までの放映らしいからもう半分はすぎている。

いつもいつも思うのだが、大河ドラマが始まる直前辺りは物凄くプッシュされる。やれ撮影風景やら出演者のインタビューやら……民放も歴史系番組の時は無理やりにでも絡めてくる。

しかし、大河ドラマの最終回近くの空気はどうしようもなく寂しく感じる。厭世感すら覚える。

あれに似てる。デビュー当時はさんざっぱらテレビのワイドショーを賑わしていた芸能人が、旬を過ぎて観ている人がいるのかよって感じのローカル番組に出ているのを観たような気分。

テレビドラマはよほどの事でもない限り、視聴率は段々と下がっていく。それが創り手のモチベーションを失わせるのかもしれない。

最初はとっても華やかだけど、最後はひっそりと消えていく……これほど栄枯盛衰を体現している存在もないんじゃないかな。

それに最近の大河は奇を衒ってマイナーな人物にスポットを当てる。どう考えても一年もたないだろうって人物を持ってくる。仕方がないのでオリジナルのストーリーやらキャラクターを投入する。

そういうオリキャラが実在の人物を食う活躍を見せるから、幻滅した人は観なくなる。それか主人公がやった悪行をオリキャラに行わせたりとかもある。

ネタがないのはわかるけど、あれはないんじゃないかな。

ジョー・ギリアンって呼んでくれ

サイコガンと葉巻が世界一似合う男について。

今日、昼休みに漫画喫茶のランチを食べる際に、寺沢武一の「コブラ」を読んだのですが、これがめっぽう面白い。

ジャンプコミックスなのですが、びっくりするほどに今のジャンプの匂いがしない作品です。なにしろ少年少女がまず出てこない。

出てくるのは、ナイスガイにお尻丸出しのセクスィーガールのみ！

ハードボイルドとSFを混ぜ込んだ独特の世界です。とりあえず左腕を前に突き出して心で撃とうと念じてみましたが、左手からは何も出なかったのでどうやら私は記憶を失ったコブラではなかった模様。安心半分残念半分。

とにもかくにもヒロインが死んでいきます。生き残ったのはアーマロイドレディーくらいと言ってもいいんじゃないかな。昔のジャンプが子供だけのものではないぞという友人の言葉は嘘ではなかったのです。

考えてもたら少年漫画の主人公で葉巻を咥えているってのは斬新ですよね。アメリカで放送されているワンピースではサンジがたばこを咥えていないらしいですが、コブラがアメリカで放映されるとしたら、どうなるのかな？

……どうでもいいことだけど、寺沢先生はあのルックスの女性が椅子に座って、その座席に片脚を乗せるというポーズが大好きみたいですね。私も。

曇天航路

今朝も雨模様だ。

まったくここ数日、よく降るものだ。福岡はもともと雨不足に陥りやすい所なのだがここしばらくはそんな心配もないだろう。

快晴はあまり好きじゃない。しかし、雨空も好きではない。曇天くらいがちょうどいい。

中庸主義な自分には曇天がお似合いなのかもしれない。なによりも行動しやすいのがいい。雨の時はいわんや、太陽が出過ぎているのも眩しくて外を歩き辛い。吸血鬼みたいな事を言っているな。

さて、雨でアンニュイな気分を吹き飛ばすために風呂にでもはいってくるか。朝風呂に入るなんて学生自分には考えもつかなかったことだ。

汚された日本

ミス・ユニバースの日本代表が着た衣装が国辱レベルなことについて。「へうげもの」が好きな私もこれはダメだ。粋じゃないにも程がありすぎて利休にぶっ飛ばされるレベル。

あの衣装を選んだ人は、日本の事が大嫌いなのかな？　そう思わざるを得ないレベルの衣装だった。露出狂にしか見えん。

着物をベースにしているんだけど、丈が腰までしかなくおまけに下はピンクの下着にガーターのみ。これのどこがミス・ユニバースなのだ。

言っておくけれど私は下品なものが好きだ。ソフト・オン・デマンドの企画モノも大好きだし。でも、あれは下品な場所で下品な事をしているからＯＫなのだ。

アダルトビデオ（ＤＶＤだけどね）なのだからいやらしい下品なものがこれでもかと入っているにきまっている。むしろ入ってなければ怒るくらいだ。走れメロスの冒頭部分だ。ソフト・オン・デマンドの企画モノであの格好の女が出てきたら笑いこそすれ私は怒らない。

ミス・ユニバースという表向きは高尚な美を追求する場で、ああいった格好ででてきたことに腹が立つ。日本を陥しめるつもりか。

どこぞのフランス人のおばさんが選んだみたいな話を聞いたが、そのおばさんは、上がマリーアントワネットみたいなドレスで下がジャパニーズふんどしのみのフランスガールを見て平然としていられるのか？

ああいうインパクトしかないものが、あの場ではウケるのかな？　もしそうだとしたら、勝ちに行ってるのはわかる。しかし美はどうなるのだ。少なくとも日本人の私はあれを見て美を感じたりはしない。

日本代表なんだから、まずは日本人が好感を持てる格好ででてこいと言いたい。絶対、あれは日本が誤解されるぞ。

……しかし、パンツじゃないからはずかしくないもん！　をリアルにするとこの上なく下品になるのだな。やはりアニメの力は偉大なり。

スイカ怪人

この季節になると我が実家では夜のデザートにスイカが出る。

半分に切った奴を買ってきているのだが、最近のスイカはどれも味がよくなったものだ。小さい頃食べたのは見栄えはいいのだがスカスカだったりしたし。

今は糖度というものが測られている。これが高ければ高いほど甘いという証なのだ。だいたい１３度……一度だけ17度というのを食べたことがあるが、そうたいして違いは感じなかった。

うちの祖母は昔、塩をかけてスイカを食べていた。スイカに塩というのは昔からよく聞くが、私はこれを一向に美味いと感じたことはない。

むしろスイカのジューシーな本当に水分丸出しの部分がしょっぱくなって台無しになっていると思う。いったいどうしてこんな組み合わせが生まれたのだろう。

推測は簡単にできる。スイカというのはカリウムが多く、それは塩分を放出させるはたらきがある。大昔の人はそれを直感でわかっていたのだろう。だから塩分補給のためにスイカに塩をかけたと……

だけど、昨今日本人は塩分の摂りすぎだと言われている。自分の食生活を振りかえってみればたしかに頷かざるを得ない。少なくとも今の日本人には不要な組み合わせだと思う。

茶人の千利休は、スイカに砂糖をかけたものを出されて激昂したという。そういうものが侘び寂びにそぐわないのはわかるけど、それくらいで怒って席を立つのは一期一会の教えに反するのではなかろうか。