草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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小6の頃、勉強なんかしたことはなかった・・

2015年06月26日 20時12分16秒 | 
 幼稚園から小学校へ進む直前、1から10まで数えられなくて親父から殴られた。たぶんかぞえられなかったのだと思う。でも本気になって練習したらすぐできた。小3のとき九九が言えなくて親父から殴られた。でもちょっと練習したらすぐ言えるようになった。小5のときローマ字が読めなくて、今度は親父からは殴られなかったけれど、しくみを理解して練習したらすぐ読めるようになった。小学校からまともに勉強したことなんてなかった。小5のとき図書室でいろいろと本を借りて読むようになった。図書カードが何枚にもなった。家には本らしい本は一冊もなかった。通知表は2が多かった。ただ小1から小6まで図工だけはなぜか5だった。小6のとき、教室で勉強している級友たちに「何してるの」と聞いたら、「試験勉強」と言った。試験勉強ってなんだろう、えっ、試験のために勉強するんだと、はじめて知った。
 小6のとき知能テストを受けた。担任が家庭訪問のとき母にわたしの知能テストの結果が驚くほどよかったと言ったらしい。母はうれしそうにわたしに話した。
 思い出した。小1だったか、テストはいつも20点、30点じゃなかったか。100点とる子を見ても何の感情もおきなかった。わたしには無縁のことだと思っていた。
 そうだった。中1になる前に初めて試験勉強というものをやったんだ。毎日0時まで勉強した。小学校の教科書をまじめに読んだ。それだけだった。試験勉強というものに酔った。
 延岡中学に入学した。1学年550人はいたのかな。入学してすぐ試験があった。試験勉強をした試験だった。
 発表というものを初めて知った。長い学校の廊下の壁に1番から200番ぐらいまで名前が張り出された。
 わたしは自分の名前があるはずもないと思いながら探した。そしたら「66番」目に「阿部雄彦」と墨書した名前を見つけたんだ。
 初めてそういう経験をした。わたしが初めて勉強というものに目覚めた、瞬間であったかもしれない。真似事の試験勉強から本気で勉強というものに取り組む意思をもった瞬間だったかもしれない。
 中学1年生あの時から、わたしは勉強というものに真摯に取り組み悩んでもはや離れられない存在としてつきあっていくことになる。
 今の小学6年生を見ていると、親たちを見ていると、「すごいな-」と思う。とてもわたしの小学校の時ならかなわないなと思う。
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