草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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まだ10月です

2014年10月25日 11時32分32秒 | 
 おはようございます。時は粛々として進むばかりです。しかし、まだ10月、11月までには数日あります。日一日を大切に指導していかねばと思っています。
 小のひとりひとりについて状況を分析する日々です。
 思考力水準はすでにしてかなりの域に達している子たちにも思わぬ脆さがあることを認識しております。簡単な説明の問題が白紙であったりして「えっ」と驚いたこともありました。またわたしの最高難問レジュメをよく解いてくるのに模試の成績が最悪というケースにも遭遇しました。
 現在いる小6の5名のうち作文をきちんと出して積み残しなしの子は1名しかいません。これは大きな不安要素となっております。とにかく「書く」ことが、道を切り開いていくことになるのです。1月になってもどうしてもわたしからC評価しかとれないという子が今年の2月受検の子がいましたが、夏、秋とほとんど作文を出してこなかったつけが出てしまいました。
 提出てくるレジュメで「合格はんこ」をほとんどとれないという子もいます。解説レジュメを読むとすぐ理解するようですが、「合格はんこ」がとれない子が、合格することはありません。
 特に、大量のレジュメを積み残してきた子というのは、まず合格することはないと思います。平成20年に受検した子たちがそうでした。そもそも毎回の指導で課されるレジュメが出せないままに終わるということ自体が大きな問題なのです。
 適性の問題というのは、問題の中で答えを拾う、答えのヒントを拾うというようなことがよくあります。思考力の深さ以上にどんな小さなことも見落とさないという観察眼が大きくものをいうと思います。よく観察してその観察した事実を書くだけで答えになっているという問題がかなりあります。
 受検生の中には、答えは問題以外のどこからか探すものだと思い込んでいる人もいるようですが、そういう人は得てして知識で問題を解決しようとするものです。知識がないから解けない、解けなかったと思っているふしがあります。
 問題を解くということは、問題を観察することです。観察80%で思考20%です。観察するだけで解けるのです。思考というのは、知恵のことです。知恵をはたらかせるのが思考です。見えていないものが見えるまで考えるのが思考です。出題者は決して無茶を言っているわけではない。普通に考えれば「わかる」ことを訊いているのです。観察が足りないから解けないということはよくあることです。言葉から事実をとらえることです。言葉に騙されてはいけません。知恵をはたらかせることです。
 小5のみなさんは今はみな算数レジュメでこの知恵をはたらかせることを訓練しているのです。「わからない」という事態はこの知恵をはたらかせるためにこそあるいい機会なのです。簡単に解説してもらうことは結局自分の知恵を使うことなく終わるということを意味します。もし解説してもらったら、その知恵のすばらしさに感動するほどの子が伸びていくのです。どうして自分にはそのような知恵がはたらかなかったのかと考えるのも大切なことです。
 今、小6のみなさんが、やるべきことは次のようなことかと思われます。
 積み残してきたレジュメはもはや廃棄してください。竹の会のレジュメは一枚一枚が深くて、一枚解くのにかなりの時間を要します。しかし、この時期からもはや過去に積み残してきたものを拾う時期ではありません。
 これからの1枚を解いていくこと、「合格はんこ」を積み重ねていくことに全力をかけてください。
 25年には9月入会の小6が受かった例もあります。20年の桜修館合格もそうでした。過去は追わなくていい。
 10月、11月は解き直しに全力をかけてください。
 そして作文をたくさん書いてください。これは1名を除いて絶対的に不足しています。作文は瀕死の状態です。もっと書いてください。毎回の指導のたびに出してください。
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