草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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3月27日(土) 晴れ 「宿題」

2010年03月27日 08時23分28秒 | 
◎宿題
昨日は家に帰り着くと, まずパソコンを開いてメールチェック。すぐお風呂に入って, またパソンンの前に陣取り, 今日指導したひとりひとりのファイルを点検しながら, 明日の準備を始めます。ほとんうにひとりひとりみな違うレジュメです。そのためにレジュメの準備もたいへんです。たとえば, Aについて, 「正負の数はマスターした・・・, でもチェックの計算レジュメは1枚いるな, あと文字式の計算をレベルは・・・で2枚用意, 英語の基本の約束チェック, 単語テスト・・・」などとひとりひとり細かい点検をします。その日の指導の成否を計算しながら, ひとりひとり明日の指導レジュメを考えます。今では作ってきたレジュメが小学でも中学でもそして実は高校でも膨大な資料として蓄積されています。夏休みなど長い休暇では新しいのを創る時間もほとんどありませんので, 普段の指導の期間に創れるだけ作るようにしています。さてその日の指導を見て次の指導内容を決めるために前もって1週間前と2週間前に用意しておくことができないのです。もしその日の指導で「わからない」と困惑してる子が出た場合, そのための指導レジュメを新しく作る必要があることもよくあります。だからいつもその日の指導の結果がどうであったかがわからないと次の指導準備ができないのです。
 私のようなやりかたはどこの塾でもやらないでしょう。たいていはテキストを使います。教えるほうはそれが楽だからです。生徒に宿題としてやらせてきて後は適当に重要なところを説明していくというのが大手方式でしょ。つまり教える側の都合というものが優先されている。大手は大量の宿題を出す。それはそれだけの効果があるからです。秀才にはこれは実力を伸ばすのになくてはならない。しかし, ほとんどの秀才ではない子どもたちは宿題が難しくてできずに苦しみます。宿題を消化できない子は大手では落ちこぼれます。確実に落ちこぼれます。実はここで能力の選別がなされているのですが。そういう子は大手の本音では相手にはしていない。営業のための必要悪とさえみている。大手には実績を出してくれる超秀才こそお得意様です。そしてそういうお得意様をできるだけたくさん集めるためには実績を出す必要があるのです。私はよく言いますが, 別に大手に行ったから受かったのではなくて, もともとできる子が受かっただけのことなのです。ただ受験競争の水準を上げているのはこのような大手であることは確かです。子どもたちに難度の高い問題を教え込む。結局, 相当の秀才ばかりが開成などに集まる。だから問題を作る側も簡単な問題では入学者の選抜ができない。みんな100点をとられては入試の意味がない。それで入試も難しくなる。つまり大手と学校がいたちごっこの様相を呈しているということです。それで大手に行き, 難度の高い問題を教えてもらう。それにはそうとうの秀才でなければだめということで, 大手は「私たちはこれだけの秀才を集めました」と宣伝するべきであり, 大手が「合格させた」と自慢するのはある意味欺瞞です。
 さきほど宿題の話しをしましたが, 正直もし宿題が100%こなせるなら宿題は合格のためにとても有益です。考えてみれば私の高校もいちおう進学校でしたから, とにかく宿題プリントが大量に毎日のように出されました。高1のときにはハードカバーの分厚い英文法書が, 高2のときにはハードカバーの分厚い英文解釈書が渡されました。この参考書はやるとやらないは生徒の自由にまかせられていたのです。そうするとやる者とやらない者がでてきます。そしてまじめにやった者がたいてい国立大学に行くことになるのです。ちなみに私はとうとう一度も手をつけませんでした。古文の参考書やら英語の副読本やらとにかく学校から渡される参考書もかなりなものでした。こうした宿題を「こなす」というのはやはり性格も大きく影響します。ただ秀才というだけではだめで, 事実中学時代は学年1番だった, 2番だったという連中がうようよいたのですが, そういう連中でも宿題をさぼる者はどんどん落ちこぼれていきました。まあそれでも法政やら明治には受かってはいましたが, 進学校では国立トップ校か早慶しか眼中にありませんから, そういう連中はみな落ちこぼれに分類されてしまうのです。
 進学校というのは, 授業だけで足りるとは思っていないのです。だからその何倍ものノルマの宿題でまかなおうとするのです。そうでなければ高校の全課程の知識量を3年間で大学に現役で合格させるに十分な状態にできるわけがありません。宿題は現役合格には絶対に必要なのです。そしてこの宿題を「こなした」ものだけが生き残るのです。
 こうして宿題というものが, 実は重要な意味合いをもっているということがおわかりになったと思います。私も今年は実は都立中の受検生にはかなりの量の宿題を特に秋以降は出しました。土日は家庭で1日10時間以上「やりなさい」と命じました。
 竹の会は普段は宿題というものは一切ありません。しかし, 指導で渡されるレジュメは家でやろうと思えばやれるわけです。しかし, 私が明確に宿題と言わないせいか, 自主的にやってくる子は限られています。
 しかし, 宿題は出したほうが受験には絶対いいのです。もし出された子が「こなせる」のであれば。
 最近竹の会でも渡されるレジュメが増えてきたと思われる方もいるかもしれません。正直, 宿題を思い切り出して, こなしてもらいたいという気持ちはとくに受験生には強いですね。

漢検受検希望者はまず申込書のみを提出してください。費用は後で徴収します。実施の日については近日お知らせします。
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