草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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竹の会の名物電話帳のこと

2007年07月14日 10時31分33秒 | 
 電話帳といってもあのタウンページのことではない。竹の会では, 夏休みころから, 何百通もの過去問コピーを演習する。もちろん1通ごとに詳細に検討したうえでノートにまとめるという地道な作業が課せられる。この過去問コピーや私のレジュメ集をまとめて紐で綴じるとまるで電話帳のようになる。今年九段に合格した子は厚さ10cmほどの電話帳を2冊抱えていた。
 振り返れば, いつのころからか竹の会ではそのような電話帳を抱える風景が例年受験直前にはよく見られたものである。日大二中に合格したK君, 日大二高に合格したNさん, 早稲田実業に合格したS君, ・・・・・みんなみんなあの電話帳をかかえていた。「先生○回目のやり直し終わりました」とやり直しするごとに報告させた。冬休みはやり直しと実践練習で1日が終わった。新しい問題は決してやらなかった。過去に解いた問題のやり直しのみだった。やり直しが数十回という子も普通にいた。
 竹の会の伝統となったこの方法は, 受験直前(遅くも11月まで)に電話帳が完成していないとできない。とはいっても駆け込み入会があると電話帳の完成も遅れる。冬休み直前ということもあったし, 冬休みを使ってしまったこともある。しかし, これはやはり失敗することが多い。やり直しの回数が勝負なのだから。
 そういうわけで今年の夏から電話帳作りがいよいよ始まる。といっても高校入試と違い, 小学生は簡単ではない。1あたりを理解しない子, 計算が未熟な子にはいきなり過去問は無理である。ほとんどの問題に手も足も出ない。そこでそういう子たちは夏に過去問をやることがほとんどできない可能性もでてきた。電話帳の作成が遅れるがやむを得ない。基本的な思考能力が未熟なままに強行するわけにもいかない。
 私立中受験組みも過去問はやや厳しい段階だ。復習ノートを作らせるにしてもやはり厳しい。解けなかった問題を私の解説を受けて復習ノートにまとめさせるということをするのだが, 解けない問題が70%にもなるとほとんど意味がないからだ。未だ過去問を使える段階ではないということになる。
 そういうわけでこのところ過去問前段階を前提にした指導に専念している。
 
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