草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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今日から夏期指導

2009年07月21日 10時07分20秒 | 
 今日から夏期指導が始まります。みんな様々な思いで夏を迎えることでしょう。この2週間は夏の指導の実験指導みたいなことをしてきました。公立中高一貫校をめざしてすでに入会1年以上の子の中で早くから長時間の指導を受けてきた子たちには竹の会の「過去問つぶし」もなんとかこなせそうな見通しです。 しかし, 小5入会でも入会時期が遅くしかも3時間指導でやってきた子や小6入会の子たちには, 「過去問つぶし」はなかなか重そうです。今週はその辺のところを見極める週となりそうです。あまりに時間がかかるようであれば, また一工夫が必要でしょう。
 2年前は小6入会組が多くて, ほとんどの子たちが過去問に白紙で出しました。小5からいた子もいたのですが., 3時間指導だったことが裏目に出ました。結局過去問つぶしはできないと判断し, レジュメ指導に切り替えました。しかし, そのため生の過去問の練習時間が十分でなく, 冬の指導はそれまでにやれなくてそのままになっていた大量の過去問をつぶすためにあてられました。 竹の会のお家芸である「やり直し」指導も不完全なままに本番へと突入することになってしまったのです。
 あの時の苦い経験から, 今年は時間はかかってもあきらめずに難問は秋以降にまわすなどの工夫をしてとにかく過去問つぶしに取り組ませようと思案しています。

 早くから(遅くとも小5の4月)長時間指導で指導を受けるのがベストでしょう。少なくとも小6になったとき, 計算は当然として, 難度の高い割合問題などに対応できるだけの柔軟な思考力が完成しておくのが理想です。
 簡単な算数の思考問題さえも解けないという能力段階の子にはやはり適性過去問は重いと思います。思考未熟に加えて読解未熟が加わります。そういう子たちは問題を解く以前の「読み取り」で頓挫しているようです。こういう子にはやはり過去問つぶしが遅れても, 思考作りのために夏を使うのがいいと思っています。そのへんのところをこの週で見極め再考したい。

 中2は長時間指導の申込みのみですので, 懸案の5文型の指導を徹底してたたきこみたいと思っています。それに中2の重要文法は一通り終わらせたい。それにしてもここでも長時間指導と3時間指導の差がはっきりと出てきました。3時間指導では時間不足は歴然としていました。これはそれまでの中1に比べて, 中2は数学にしても英語にしても量・質とも内容に格段の差があるからです。長時間指導の子には実力をつけてきた子も出てきましたが, 中2のレベルの高さに四苦八苦している子もいます。しかし, 四苦八苦している子もパスポートにいるからとにかく現状維持できているのだといえます。

 3時間指導のままではたいてい伸びない。パスポートのプラス2時間, プラス3日は, 思う以上に大きい。それはじわっじわっとその差を広げる。最初はそれほど差はないと思うかもしれない。しかし, 半年たってその開きがはっきり見えてくる。パスポートではっきりと伸び始める子が出てくる。そしていったん伸び始めるとその吸収は速い。倍加する。パスポートで現状維持の子は理解不十分と判断されて何度もやり直しをしている子たちだ。もしこれをやらなければ成績ははっきりと下がるはずである。
 3時間指導で成績がやや下がり気味という子は, 能力はある。だが指導時間不足ということだ。3時間指導で明確に成績が落ちているなら, 能力がついていってないことになる。

 「参考書1冊主義」と私の受験勉強
 私は大学は浪人して入りました。高校3年生のときはとても受験できる学力はなかったので, 浪人して基本からやり直すことにしたのです。予備校にいくだけの下地もありませんでした。また親にそういう経済的な迷惑をかけるのが嫌でした。それで独学したのです。例にもれず最初はすごく分厚い参考書を相手に1ページ目から格闘したものです。旺文社の数学解法事典でした。網羅的になんでも載っているのが気に入りました。しかし, これはやはり無謀でした。あこがれの京都大学に私の胸は熱くなりました。1年後の受験で雪の積もる京都で初めてみたあこがれの京都大学は私を感動させました。数学が全くできずに門前払いを受けても私の熱病は冷めることはなかったのです。
 勉強を始めたころの私はやたら分厚い参考書をやらなければ安心できませんでした、合格の年は10月から2月の5カ月しか勉強していません。一日10時間くらいやりました。土日もなく正月も休まず勉強しました。そのとき使った参考書はいまでも私の記憶に鮮明に残っています。
 私は朝起きると祖母の作った朝食を食べ, 9時から12時まで文机の左に積み重ねた参考書を赤鉛筆と青鉛筆を使いながら読んでいくのです。その日のノルマが終わると1冊ずつ文机の右側に参考書を移していくのです。午後も同じで1時から5時過ぎまでやりました。夕食は6時くらいです。それまでに近くの温泉につかりに行きます。7時からまた勉強しますが, このときたいていほとんどの参考書は右側に移っていますから, パラパラと気になった本を手に取りめくるだけです。夜9時くらいまでがんばって寝ました。朝は7時くらいには目覚めました。そしてまたいつもの日課が始まるのです。私は右側の参考書を今度は読んでは左側に移していくのです。積み重ねた参考書はもう十数回にもなりボロボロになっていました。
 ○英語
  赤尾の豆単 これで英単語一万語近くを覚えました。50回以上まわしました。裏表紙に正月の正が10個書かれています。  原仙作の「英文標準問題精講」 20回くらい読み込みました。
 ○数学
  それまでに読んでいたのが「数学の技法」とかいうのでしたが, これで数学のなんたるかを理解できました。
 Z会の「数学1と2Bの問題集」
 約200題の良問につき詳しい解説が1ページにまとめられたものでした。数学はこれだけやりました。20回以上は読み込みました。
 ○国語
  現代文 なし
  古文  古語2000
  漢文  高校の教科書
 ○日本史 山川用語集を50回以上
 ○世界史 山川用語集を50回以上
 ○生物  数研出版の薄いB6の問題集のみ1回ほど。
 以上です。

 編集後記
 夏休みはたいていブログは書けない。それにしても最近のアクセスの増加には目を見張るものがあります。竹の会とは何の関係もない方がたくさん私のブログを読んでくださっているわけです。そう思うとなかなか休めない。子どもたちは「先生, 夏休みは忙しいと断って, 休めばいいじゃないですか」と口ぐち言います。さてどうなることか・・・。
 それにしても竹の会の子どもたちの夏休みのようすだけは報告しなければと思っています。
 
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