草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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都立中適性~合格できる子とは

2014年10月20日 22時44分19秒 | 
 昨日は中6日の指導でしたが、子どもたちの勉強にやや乱れを感じました。気になるのは、中学男子に落ち着きがないことでした。中学男子が教室全体の静寂を乱していると認識しております。水曜日は席替えをする予定です。
 昨日で全員が模試の結果を提出したことになります。小6のみなさんはこれから11月、12月、1月と模試はきちんと受けていただきたいと思います。
 模試の結果が悪くても気にするな、と言いたいところですが、それも程度があります。
 模試でわかることはいろいろあります。時間無制限で考えてきた、それで難問も解いてきたという子であれば、確かに、光る才能はある、しかし、45分という時間制限が致命的にはたらいているわけで、その意味で都立に向かないといえなくもない。れを都立中適性なしと言うこともできる。算数はよくできるが、時として時間がかかるという子は、やはり都立中では成功する可能性がないかもしれない。あるいは算数はできるけれど国語はそれほどでもないとか、逆に国語はまあまあだけれど算数はダメだという子も同じである。
 模試で上位に名前を載せたとしても、落ちる子はいくらでもいます。ただ模試で名前を載せたことがないとか、成績は中程度だったとか、いう子については、過去1、2成功例はあるけれどはり普通は落ちる思います。
 模試で名前を載せたことがない子が受かるのはかなり確率的に低いと思います。
 模試はたかが模試ではあるけれど、模試はひとつの有力な判断資料ではあると思います。
 都立中適性のある子というのは、能力的に偏っていない、バランスのいい子が受かる蓋然性が高いとは言えます。自己の性格の強さに翻弄される子というのは、能力は高くても失敗する危険性に満ちています。
 模試で上位に名前を載せられるほどに能力を伸ばしていく子というのは、限られています。
 26年2月の受検では竹の会では3名が受検していますが、早稲田進学会の模試でうち2人が常に名前を載せてきました。しかし、その2人はそれぞれにバランスを欠いていたと思います。一人は算数でわたしを驚かせたことは一度もありませんでしたし、もうひとりは作文に不安がありました。マーフィーの法則の中でも「失敗する可能性のあることは失敗する」というのがもっとも現実味を帯びています。時間をかければ解けるというのはやはり失敗する可能性のひとつなのです。
 それからこれは正直に告白しておかなければならないと思うのですが、「字が判読不能な」子が多いということです。特に、男子にその傾向が強いようです。丁寧で綺麗な字の合格者と言えば、平成22年桜修館合格の杉山太一君が伝説的ですが、平成23年の小石川合格者も読みやすい字でした。そして22年両国合格者も読みやすい字でした。いずれも男子ですが、男子に一般的な「書き殴り」感がにい、ひとつひとつの文字を丁寧に大切に書いている、そういう印象を持っています。
 字がひどい子はなぜか適性の問題がまともに解けていない、そういう感じを持っています。
 模試で名前を載せられるほどに伸びていく子というのはどういう子なのか。
 これは正直わたしは入会して1、2か月でわかります。この子は将来伸びて模試で上位に名前を載せるであろうということはかなりの確率で予測することができると思います。
 伸びていく子というのは、もともとのもって生まれた能力に規定されながらも、やはり類い希なる実行力がその能力を開花させていくのかなと思っております。
 実行力というのは、責任感というものを育てます。素直さというのが、また大きい。25年小石川に合格した女子は、竹の会のTシャツを着て、わたしの「合格を信じています」と書かれた年賀状を胸に受検したそうです。本番でくじけそうになったときわたしの年賀状の言葉を思い出してがんばったそうです。22年に両国に合格した男子は、竹の会Tシャツはもちろん、ありとあらゆる備品が竹の会由来のものばかりでした。杉山太一君は竹の会が10時間達成者に贈呈したオクトパスを持って受検したと言います。竹の会を信ずる、素直な子たちが、精神の安らぎを確かなものにしたことは想像に難くありません。
 竹の会でできるようになったわけではないという自信はけっこうですが、そういう子というのは、全体に世の中をなめたところがあり、平気で人を笑ったりしますが、それがまたわたしに対する態度にも表れるものですが、致命的なのは、実はできていないのに、できたように装う、つまり不正直な子というのは最終的に凶と出るようです。。
 合格する子というのはまわりに謙虚で敬意に満ちた子であったと思います。
 そのうえで、やはりわたしが決定的に重視するのが、わたしをして驚かせるほどに難問を解いて見せたことがあるという事実でしょうか。
 わたしがほっとするのは、その子のバランスのいい能力配分を見たときです。
 5年生のみなさんを見ていると、なんとも勉強の質も量も足りないという感が否めません。これから10か月先に早稲田進学会の模試で上位に名前を載せること、乗せられるか、ということです。
 
 
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