草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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レジュメのみの配布について

2008年12月03日 11時05分59秒 | 
 冬期等に参加されない方からの竹の会のレジュメのみを休み期間分「ほしい」という申し出はお断りしています。
 レジュメは指導の一環として, その補助手段として使うために作成しています。つまりその月の有料の指導の内容の一部として理解してください。冬期は冬期で参加者は費用払って指導を受けます。その指導内容の一環としてレジュメが使われます。そのことをどうかご理解ください。
 さらにはレジュメによっては, たくさんもらってもどうにもならないものもあります。たとえば「思考の素」は1回の指導で人によって1枚にかかりきりということも往々にしてあるのです。その際の指導も単純ではありません。一度考えさせて20分ほど放置します。その上でコール(私のデスクまで来てもらい)し, 細かいやりとりの過程で「何ができないのか」「さかのぼって何をわかっていないのか」を探り, その上で, 緩急をよろしく, 問題の糸口や端緒あるいは基本の定義を思い出させたりとあるいは間接的にあるいは類似の設例で喚起させたりと様々な指導の手練を尽くします。レジュメは飽くまでこうした指導のための手段なのです。このレジュメを何日分もかかえても意味がないということをご理解していただきたいのです。
 確かに「読解の素」などは, まとめて持ち帰り休み明けに提出してみてもらうということも可能です。しかし, 私は1回1回の有料の指導のためにこうしたレジュメは粉骨砕身して作り上げています。何冊もの国立中の入試過去問を購入し, 適切な論説文を探します。そして何時間もかけてパソコンに打ち込み編集して作問し1枚のレジュメとして完成させていくのです。それは1回1回の有料の指導を質のいいものとして完成度の高いものとして提供したい一心からです。これをまとめてもらって後で見てもらうというのは, 塾としての営利性から, 認められません。どうかご理解ください。
 竹の会は, 宿題というものがありません。宿題の価値を否定するものではありません。ひとつには竹の会のレジュメが指導なしには使えないということがあります。レジュメには解答はありません。いつも指導の場で私が正誤を判断します。また宿題を出すまでもなく, 長く竹の会の指導を通して主体性の確立された子どもには, おのずとやるべきことが見えてきます。塾でやったレジュメを解き直すだけでもかなりの時間を要します。受験期には電話帳並みの厚さになったレジュメ集が何冊もできてしまいます。そうするとその復習も自然家庭学習のひとつになるはずです。時折渡すことのあるテキストも家庭でやるしかありません。表だって宿題はありませんが, 心配になればやらなければならないことがたくさんあるはずなのです。宿題も大手のように本来塾でやるべき大量の難度の高い練習問題を課すというのになると, これは単なる宿題ではありませんけど。宿題も大手では授業の前提として, カリキュラムに含まれています。しかし, 竹の会にはそのようなノルマ的な宿題はありません。家庭学習を自らの意志で次第に長時間やるようになればというのが私の期待です。しかし, 優秀な子ならいざ知らずたいていは家庭学習はさっぱりやらないというのが普通なんです。そこで竹の会ではそういう前提のもとにパスポートのような指導枠組みを用意してこちらで目一杯勉強してもらおうというのが狙いなのです。理解が深まりわかるようになれば, 欲が出てきて放っておいても勉強するようになるという計算もあります。
 中学の場合, 塾で配布のレジュメは家庭で納得のゆくまで何度でも復習することがいいのです。私のレジュメを完全にこなしていけば問題なく学校ではトップクラスになるでしょう。いたずらに自分でやるのは感心しません。私のレジュメさえやっていれば十分です。
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