1065話)灌木のトネリコ

南天門自然植物園での日陰斜面ではナラをはじめとする落葉広葉樹の森林が再生してきました。南向きの日向斜面はどうでしょうか?

乾燥する日向斜面は植生が貧しいのです。そして、夏の雨によって土壌が流され、岩盤がむき出しになっているところもあって、なおさら植物が育たないのです。このプロジェクトがスタートしたころ、南斜面にはほとんど植生がありませんでした。

そこに徐々に樹木が戻ってきました。でも、喬木は少なく、灌木が多いのです。中心になっているものの1つがこのトネリコです。中国では「小葉白蝋樹」と呼び、そのまま日本語にすると「コバノトネリコ」ですが、異なる種です。

根元からどんどんひこばえが生え、大きな株立ちになります。なかには2百本にもなっているものがあります。


そして白い花をたくさんつけ、種もものすごい数がなります。そうやってどんどん広がっていきます。ただし生育は遅いのです。根元の直径が3cmになるのに、10年以上もかけています。材質は密で重く、水に沈むほどです。


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