1068話)花(2)

前回、トリカブトをだしましたので、もう1つ毒のあるものをだしましょう。中国名を狼毒といいます。地を走るもの、空を飛ぶもの、すべてを殺す、とまで書かれていました。名前をみるだけでも恐ろしいですね。

10本以上の花茎がたって、とてもきれいなのですが、今年は花1本のものしかみつかりませんでした。中国の小図鑑「常見野花」がこれを取り上げ、その第1版では、「花は美しいが、毒があるので、栽培に適しない」とし、第2版では「花は美しく、毒があるが、栽培に適する」としていました。

大同でこの花を初めて知ったころ、毎日新聞が狼毒を取り上げ、正倉院御物のなかに記載があったが、その量は記録されたものよりずっと減っていた、政争のなかなどで使用されたのではないか、と書いていました。でも毒のあるものはたいてい薬用にもなりますし、中国の図鑑にその記載もありますので、暗殺に使われたとはかぎらないでしょう。

実物ではなく、葉だけの写真だったと思いますが、梅原さんにみてもらったら、「ジンチョウゲ科の草本はめずらしいですね」という答えが返ってきて、度肝をぬかれたことがあります。
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