435話)はたして育つか?ナラの若木

山のうえのほう、南天門に近いところに登っていくと、わずかに樹木がありました。海抜1100mより上のところです。落葉樹なんですけど、枯れた葉が落ちないで、春先まで残っています。ナラ、つまりドングリの木ですね。この枯れ葉のために冬の時期はほかの樹木との区別が容易です。 この一帯ではどこでもいっしょですけど、樹木が生えているのは、北向きの日陰斜面です。中国では陰坡(インポー)といいます。南 . . . 本文を読む
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434話)GoogleEarthでみる南天門

 確保した土地は霊丘県上寨鎮にあります。いちばん低いところはおよそ900m、いちばん高いところを南天門といって、海抜1320m弱です。中国五岳の筆頭・泰山の山頂をはじめ、名山には「南天門」と呼ばれるところがあります。私たちの南天門も、私たちがかってにそう呼んでいるんじゃないんですよ。ちゃんと地図にも載っているのです。  この写真はGoogleEarthによるものです。ちょっと斜め上からながめる . . . 本文を読む
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433話)はげ山につくる植物園

 自然林がみつかったことで、私たちの「植物園」計画にもはずみがつきました。あのような自然林を自分たちで再生し、30年、50年、100年、300年と、長期に維持できたなら、それはまさに宝物でしょう。さっそくその候補地を探しはじめたのです。  立花さんの考えでは、高低差があり、地形も複雑なほうがいいのだそう。たくさんの種類の植物を育てるのにつごうがいい。その点では問題はありませんでした。私たち . . . 本文を読む
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432話)落葉広葉樹の森林

 碣寺山の山頂から、傾斜角40度以上の急斜面を高低差にして350mほどくだった谷底付近には、かなり成熟した森林がありました。ひと抱え以上の木も少なくないのです。谷底の木を伐ったとしても、村に戻るためには、高低差350mをかつぎあげ、それからまた何時間も歩かないといけません。人が遠ざけられることで、この森林は生き残ってきたのです。  中心になっているのはナラの木、ドングリのなる木ですね。そのほか . . . 本文を読む
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431話)専門家の執念

立花吉茂さん(現代表)が私たちの活動に参加するにあたって、「条件」がありました。緑化の道筋をみつけようと思ったら、植物園が欠かせない、それに挑戦するくらい本気だったら、自分も参加しよう、ということだったのです。 私は約束しました。でもすぐには実現できません。なんとか可能性がみえてきたのが1998年のことです。場所としては霊丘県の南部がいちばんよさそう。そういうことをやりたいので、候補 . . . 本文を読む
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