中国の内陸部での緑化協力にかかわる報告です。
続々・黄土高原レポート
150)太行山の悲鳴(2)

太行山に地下資源が多いことは知られていました。霊丘県の資料でも、鉄をはじめ金、銀、銅、亜鉛、鉛、モリブデンなどの金属と石炭、石灰石、花崗岩、方解石、沸石、長石、硫黄などで、40種以上を数えるそう。でも小規模に分散し、交通が不便で、開発資金も不足したため、多くは手つかずでした。
それが最近の中国経済の大発展で鉄もセメントも足りません。価格が高騰しただけでなく絶対量も不足しました。地元にとっては千載一遇の発展のチャンスです。資本は南方のものだとききます。現場で働いているのは四川省や陝西省からの出稼ぎで地元の人は少ない。耳慣れない音声が飛び交っています。
これらの山にとって資源があったことが不幸ですね。でなかったら、こんなに傷つけられずにすんだ。もし長期の見通しにたつ開発なら、インフレ整備にもっと手間をかけるでしょう。地元による開発なら、これほどのムチャはしないでしょう。
この地方に多い局地的な集中豪雨が襲いでもすれば、土石流となって、ふもとの村までひと呑みでしょう。そうでなくても野積みの鉱石からは有害物質が流れだすでしょう。
汚染された水は最終的には唐河に流れ込み、河北省にぬけて西大洋ダムに至ります。このダムの水は南水北調の石家荘‐北京区間の完成を待って、来年4月から北京市民の飲み水になります。
【写真】資源のあることが太行山の不幸。いたるところが傷ついている。
(2007年10月25日号)
それが最近の中国経済の大発展で鉄もセメントも足りません。価格が高騰しただけでなく絶対量も不足しました。地元にとっては千載一遇の発展のチャンスです。資本は南方のものだとききます。現場で働いているのは四川省や陝西省からの出稼ぎで地元の人は少ない。耳慣れない音声が飛び交っています。
これらの山にとって資源があったことが不幸ですね。でなかったら、こんなに傷つけられずにすんだ。もし長期の見通しにたつ開発なら、インフレ整備にもっと手間をかけるでしょう。地元による開発なら、これほどのムチャはしないでしょう。
この地方に多い局地的な集中豪雨が襲いでもすれば、土石流となって、ふもとの村までひと呑みでしょう。そうでなくても野積みの鉱石からは有害物質が流れだすでしょう。
汚染された水は最終的には唐河に流れ込み、河北省にぬけて西大洋ダムに至ります。このダムの水は南水北調の石家荘‐北京区間の完成を待って、来年4月から北京市民の飲み水になります。
【写真】資源のあることが太行山の不幸。いたるところが傷ついている。
(2007年10月25日号)
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