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878話)ノウサギの食害

呉城村のアンズは大成功したんですけど、1990年代半ばに大同でスタートしたアンズプロジェクトのかなりの部分が失敗しました。私たちが80ha、6万本のアンズ栽培に協力した大同県徐町郷のプロジェクトもみごとに壊滅しました。呉城村のすぐ北で、10kmほどしか離れていません。

失敗の直接の大きな原因はノウサギの食害でした。とくに春先、青いものはなにもなく、枯れ草さえなくなっています。エサに困ったノウサギがアンズ苗の皮をかじるのです。グルッと一周、形成層をかじられると、そのアンズは枯れるしかありません。写真のような状態だと、枯れはしませんけど、生育はにぶります。

そのころ、村の人たちはノウサギなんか見たことがないといいました。ところが果樹を植えたりすると、どこからか集まってくるよう。いまはモーレツに増えました。あちこちで緑化がすすむと、それにあわせて草も増えます。すると、ノウサギが増えるんですね。

呉城村ではノウサギの食害を防ぐために、さまざまな手をつかいました。一般的なのは忌避剤です。消石灰にブタの血や、廃油を混ぜて幹に塗ります。ちょっとでも塗り残しがあると、ノウサギはそこをかじります。まるで耳なし芳一の世界ですね。すると農民は、そこにボロ布を巻き付けたり、インスタントラーメンの空き袋をくくりつけて守ります。雪が積もると、通常は届かない高いところまでかじるので、やっかいです。
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