1318話)阪神大震災とボランティア(9)

大同ではじめた私たちの緑化協力活動も、産経新聞や朝日新聞の大阪版がとりあげてくれたおかげで、すこしは知られるようになっていました。大阪のコンサルタント会社が私の講演会の計画を立てました。決まったのは前年の暮れ。

そしたら大震災があって、私たちは救援活動に取り組みました。そのことも交えて話してほしいという注文がついたのです。1995年の2月のはじめです。

数十人の参加者がありました。そのころ大同のプロジェクトはいい成績がほとんどありません。干ばつをはじめ、厳しい環境の話ばかりです。阪神大震災の救援活動だって、生き埋めになった人が亡くなっていたとか、父親を亡くした高校生が参加している救援活動とか、ゆかいな話ではないのです。

それなのに、聴いている人のなかにニコニコ笑っている男がいるんですよ。私のほうからみて右端のうしろのほうの席です。えっ、よくみたら、20年以上ブランクがありますが、学生寮の同期で、学生運動仲間の干場革治さんなんです。彼としては、私が元気そうにしているのを喜んでくれたのでしょう。

そのあといっしょに飲んだら、「そういう活動をしているのなら、協力してくれる人はたくさんいるじゃないか」というのです。私の世間はせまいけど、彼はその反対で「歩く人脈」を自称するくらい。

私が東京にでる機会に、霞が関をはじめ、あちこちをつれまわって、いろんな友人たちにあわせてくれました。会員や支持者を広げるうえで、大きな貢献をしてくれたのです。
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