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904話)雨による被害

これからしばらく水の問題について書くことにします。

大同の農村のことを話すとき、かならずといっていいほど取り上げるのは、陽高県の民謡「高山高」です。その2番にこうあります。「靠着山呀,没柴焼.十箇年頭,九年旱一年澇」(山は近くにあるけれど、煮炊きに使う柴はなし。十の年を重ねれば、九年は旱(ひでり)で一年は大水)。漢字ってすごいですね。たった16文字でこれだけのことを表せる。大同の農村はまさにこれで、22年間通いつづけてきた私の実感でもあります。

歌の後半をみてみましょう。大同の年間降水量の平均は400mm前後です。たまに650mmほどになる年があります。私が知っているのは1995年で、この年、春からずっと雨がなかったのに、7月下旬から降り始め、10月までずーっと降りつづきました。農村の住居は土で造られた土窰が多かったんですけど、その屋根や壁に雨水が浸透して、倒壊する家が多かったのです。6万世帯24万人が被災したといいます。

2003年7月にも、雨による被害がありました。実験林場「カササギの森」の中央に南北方向の谷がありますが、上流で激しい雨が降ったため、あそこに土石流が起きました。もっとも深いところで4.2mにもなったそうで、一抱え以上のポプラがなぎ倒され、谷底に植えた(挿した)ヤナギなども流されてしまいました。そして、下流の聚楽村では4人の犠牲者までだしたのです。
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