はあどぼいるど・えっぐ

世の事どもをはあどぼいるどに綴る日記

月見月理解の探偵殺人(3)

2011-12-14 00:18:50 | 小説
月見月理解の探偵殺人 3 (GA文庫)
クリエーター情報なし
ソフトバンククリエイティブ


「月見月理解の探偵殺人(3)」明月千里

「おい、れーくん。オイル塗ってくれよオイル。どさくさにまぎれて変なとこ触ってもいーからさ」
 れーくんこと都築初は、月見月家の管理する孤島に来ていた。もちろん、来たくて来たわけではない。拉致されたのだ。最近仲の良いイスカも一緒なのが救いではあるけれど、月見月家の眷属たちが集うそこは、想像を絶する魔界なわけで……。
 不老不死と自称する金髪碧眼の少年・久遠。盲目のキ○○イ殺し屋の少女・真理。「死霊招きの呪歌(ヴァルズロック)」と呼ばれる、精神感染する殺人衝動ウイルスを持つと噂される少女・悪夢。水無月と葉月のメイドコンビ。
 曲者なんてレベルではない人外たちの集う別荘で、休暇なんて楽しめるわけがなく……。

 狂った探偵少女・理解と腹黒常識人・初のデスゲームシリーズ第3弾。
 広大なうえに部屋の番号が滅茶苦茶で構造もしっちゃかめっちゃかで、とにかく迷いやすいように造られているうえに即死トラップがあちらこちらに仕掛けられている別荘の中に、監禁されていた悪夢が解き放たれ、一方真理は悪夢どころか嫌いな理解やお付きの初まで殺そうと機会を窺い、久遠は何事かを目論んでいる。
 という、シンプルな設定が良かった。
 いや冗談でなしに。
 前巻が複雑すぎたので、今回はすんなり読めた。舞台設定も悪くない。ワンミス即死の状況で、理解の悪口雑言と推理が冴えわたっていた。初は初で、腹黒常識人としての特性をいかんなく発揮し、話に混ざっていた。イスカの能力が便利に扱われすぎな感じもあったけど、まあそういう話だし、急速にデレ始めている姿が可愛いので○。宮越さんは……(涙)。
 うん、でも今回は本当に見直した。既存のゲームなんて使ったってつまんないよね。次回もこの調子でどうか。

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