![]() | 俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈3〉 (電撃文庫)伏見 つかさアスキーメディアワークスこのアイテムの詳細を見る |
十二月二十四日。仲むつまじい恋人たちが、愛を囁き合う夜。クリスマスイブ。
そんな夜に俺は……妹とラブホテルにやってきていた。
「俺の妹がこんなに可愛いわけがない(3)」伏見つかさ
勉学運動ルックスに外面、すべてにおいて完璧超人な妹・桐乃には、実は「妹もの」エロゲー好きという残念な顔があった。凡庸な兄・京介が、桐乃の様々なわがままに振り回されるシリーズ第3巻。
読んでる自分が腹立たしくなるくらいだめな(ほめ言葉)小説なんだけど、ぬるい中にも毎回きっちり一本筋の通ったストーリーラインが通っているのがいいところ。1、2巻は「父親との対立」、「親友との絶交」。本巻のテーマは「わなび」。これは英語で「wanna be」つまり何かがしたい、何かになりたいという意味で、転じて小説家やら漫画家やら、クリエイターになりたいけどなれない人たちを揶揄する目的で使われている言葉だ。桐乃の書いたケータイ小説が何と書籍化されることになり、一騒動起こる展開。沙織、黒猫、主人公の、桐乃を守るための共闘が熱い。
それにしても、何事にも手を抜かない桐乃はすごい。小説の取材のためならいきなり往来で水をかぶったり、兄貴とラブホテルい行くことも辞さない。とにかくすごい根性をしている。根性入った人の好きな僕としては、かなりの好感度アップです。
麻奈美はいつも通りかわいいです。大好きな京介と一緒にいる時のふにゃっとした微笑みには、毎度癒されます。今回は、田村家(麻奈美の家)での京介とのお泊まりや、京介にクリスマスイブに予定が入っていることを知った時の動揺など、べただけど良く、思わずにやにやしてしまう。これだけでも読む価値あるなあ。
わなび関連ということで、同人やりながら投稿したりもする黒猫にスポットが当たる巻でもありました。邪気眼厨二病な彼女の本気が垣間見えた。話の流れ上、京介との恥ずかしいやりとりがあったりして、そういう意味でも存在感増したね。
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