ふっ と想うこと

山・雪・風・人、徒然なるままに--

12月に観た映画

2019-12-15 16:10:37 | 映画

”サイレント漫画”
耳慣れない言葉。
セリフのない画像だけの漫画。
つまり、”言葉”というある意味では人と人の繋がり、相互理解に立ちはだかる”ことば”という障壁のない世界。
世界中でのコンペティションがあるようで、その中からの短編集の映画。
日本、インドネシア、タイ、ベトナム。
それぞれで、日常の些細な出来事、でも、本人達には大きな出来事。その出来事でそれぞれの出逢いと別れ、そして、最後にはひとつにまとまっていく、そこには全ての場所で耳にする音楽が結びつけていきます。松下奈緒さん、ディーンフジオカさんの奏でる音楽が響く、映像詩。最後に松下奈緒さんのひと言”ありがとう”が唯一の台詞。
そしてこの映画をまとめているのが北条司さん。シティーハンターの作者でもある漫画家。
まったく台詞がなく、音楽と表情だけ。それでも思いは伝わります。素敵な映画

周防監督の、大正ノスタルジー満載の素敵な、お洒落な?映画。
弁士の無声映画はさすがに経験ありません、話には聞いていますが。
モガ、モボ(古いかな?)なファッションも見どころかな。周防監督らしくテンポよく、2時間超える映画ですが、時間を全く感じさせられない楽しい映画。キャストも若い人からベテランまで芸達者な人達。年の瀬の慌ただしい中でホットする素敵な映画。

テレビ、DVD等で何度も観ているし、リバイバル上演も何度も。自分の中では1番好きな映画。これだけのスケールの大きな、そして素敵な曲が満載の映画、最近は見当たらないです。スケールの大きさだけならば現在の技術で多くの映画あります、だけれども、ストーリの素敵さからいうとこの映画には及ばない、と。
歴史的にみれば、ナチスドイツへの抵抗というものが前面に出ています。とはいえ、トラップ大佐自身、海軍退役軍人ということでオーストリアハプスブルク帝国で支配側にいた人物ですから一方的に自由を愛する、といわれてもなぁ、というツッコミどころはありますが。
とはいえ、何度観ても、毎回、引き込まれる宝のような映画。


前作に加えて花街の女の子のこと、そして原爆投下のあとを。声高に反戦を叫ぶわけでもなく。
それにしても、能年玲奈さん、今はのんさん。やはり若手の中でも群を抜いた素晴らしさが。独立問題なので事務所からの圧力と、忖度大好きなマスコミのせいで中々目につきませんが、芸能事務所のあり方に対する批判(政府からも)もあり、徐々に目にすることが増えて来ました。
今年を締めくくるのにふさわしい素敵な映画ですね。

令和元年、最後の映画は寅さん。
上手く、昔の映画を、回想場面として使用して、現代の寅さん映画。
寅さんと言えば昭和ですね。
実は、スクリーンで観たのは約40年近くぶり。中学校の体育館で寅さん映画を上演。なんと山田監督がわざわざいらっしゃって講演されました。その時のマドンナは誰だったかは覚えていませんが。
実はそのあとの中学校での騒動が。というのも当時の中学校、東京都内でも有数の政治活動の激しい教師が数人いて、寅さん映画上演を大問題としていました。そう、日●組の政治教育も酷かったですね。総括なんていう全共闘では当たり前の言葉が教育現場で飛び交っていましたから。
ソンなことを思い出しながら、この映画。後藤久美子さん、とても綺麗だな、というよりは回想場面で昔の映画を使っていますがその時のマドンナ達、凄いですね、いまのチャラチャラした下手くそなアイドルなんて足元にも及ばないくらいのオーラ。
現代の話と昔の話を上手くつなぎ合わせた、素敵な映画。年を締めくくるのには最高の映画でした。
来年も素敵な出会いがあるといいな!


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