ふっ と想うこと

山・雪・風・人、徒然なるままに--

1月に観た映画

2021-02-01 14:23:09 | 映画
緊急事態宣言で映画のレイトショーは中止。
でも、レイトショーは人も少なく、勤め帰りの人達が“密を避けて”映画を観る絶好の機会であるのに。一律に規正をするのは日本人らしいです。
富山県での映画。
”遺影写真“をお気に入りの写真に。でも生前には当然抵抗ありますがこれを“思い出写真”と。
テーマも面白く、映画に出演している役者陣も若手、中堅、ベテランと素敵な人達。
主演の深川麻衣さん、アイドルグループ出身ということもあり厳しい目で見られるのでしょう、評価される一方テレビでの演技から疑問視する事も。この映画でも、なんと喜怒哀楽が表に出てこなく表情が乏しいなと思っていましたが、話が進むに連れてこれが演技ということで、だんだん表情が豊かに。そう言う意味では素敵な若手女優さんに出会いました。武漢肺炎下の緊急事態宣言で迎えた新年最初の映画としてはとても素敵な映画でした。
チベットの今に生きる人達の昔からの伝統と現代中国との間での葛藤をユーモラスに描いた映画。
生まれ変わりの輪廻思想と経済的に苦しい生活の中でのまさに近代社会の抱える問題。でも、やはり仏教の思想、厳しさと寛容が。”性“の問題と“生”の問題。
色々な意味で、西欧的な近代社会(これが理想的な社会なのかは疑問ですが)になるのにあたって必ず行き当たる課題を。考えさせられる、面白い映画

現行憲法制定にあたっての白洲次郎さんと吉田満さんを中心に描いた映画。
吉田満といえば戦争の悲惨さを描いた”戦艦大和の最期“が有名で中学校の時に読みました。戦艦大和を特攻に使うという信じられない事態に驚愕したのを覚えています。
大学時代には憲法をゼミで専攻していたことも有り現行憲法には色々と勉強をしました。現行憲法はアメリカが当時1番恐れていた社会主義国家ソ連の進出を恐れたあまり、かなり短期間に日本国憲法を策定しようとしてきて、日本側の意向が無視、強制された憲法であることは事実。そのために“押しつけ憲法”ということも。また、アメリカ側には憲法の専門家がいなかったこと、更に人権条項については全くのド素人の女性事務職員が作ったことも事実。
確かに、現行憲法の作成過程にはかなり問題があります。但し、その運用とは別次元のことであることも事実。
非常に難しい課題。
でも、1番の問題は白洲次郎さんが強調してきたこと、つまり、占領軍は日本という国の長年の歴史を全否定したこと、この事が最大の汚点と。確かに太平洋戦争前の半世紀は富国強兵、軍事国家になったことは議論の余地あります。しかし、その前にある何千年かの歴史を否定することは暴挙と。戦後の日本の教育はまさにそれを反映したもの。日本の若者たちほど自分たちの国の歴史を知らない、そういう国は世界中でも珍しいです。
そんな危惧を抱いていた白洲次郎さんが今の日本、政治家も官僚も私腹を肥やすとしか見えない活動、そして一方では、何でも反対反対と今あるものを壊すことしか興味のない運動家たち。
多分、今の日本は世界から見たら、彼らの”貯金箱“にすぎません。お金がなくなれば用は無くなる、そんな国になってしまったような気がします。
この映画、当然ながら日本の、非常に偏った大手マスコミにはスルーされています。
こんな大事なことを“敢えて”触れないようにすること、これが今の日本の状態かもしれません。そんな事を考えさせられた映画。





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