ふっ と想うこと

山・雪・風・人、徒然なるままに--

間抜け

2012-12-17 19:13:36 | 本と雑誌

”間抜けの構造”(新潮新書)

ビートたけしさんの著書。

話は芸人活動での”間のとり方”についてが中心ですが、最近の世の中の”間のとれない”ギスギスした人間関係についても。

日本語の”間をとる”という言葉、多分、英語を含めて他に例をみない、日本語独特の表現。

”阿吽の呼吸”という言葉が、これにあたるのでしょう。

あっという”間”に、読めて考えさせられる、おもしろい本。

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"朽ちていった命”

2012-05-07 20:06:14 | 本と雑誌

ある人に勧められて読んだ

”朽ちていった命” -被曝治療83日間の記録ー 

NHK「東海村臨界事故」取材班編(新潮文庫)

1999年に東海村で起きた被曝事故の被害者の治療にあたった医者、看護師を淡々と描いた名著と言われています。

放射能の恐ろしさ、そしてそれに向き合う医療関係者の苦悩が生々しいです。

高度経済成長時には技術者が常に心していた”フェイルセイフ”の思想がなぜか最近の日本での出来事には見失われています。なぜ、日本の技術者が傲慢にしまったのでしょうか?

この本を読むと、最近の原発についての問題について、考えさせられます。

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第九

2011-12-20 20:42:02 | 本と雑誌

中川右介さんの”第九”(幻冬舎新書)を。

不思議なことに、ベートーベンが第九交響曲を作曲したあとの作曲家の多くは、自分の交響曲の第九番を作曲すると、死んでしまいます。マーラーも交響曲第九番を作曲したあと、次の交響曲を作曲するのを躊躇、そして10番を作曲中に、亡くなってしまいます。

”第九”が初演されたときには、ベートーベンには聴力はないのに、どうして、このような美しい曲ができたのか、その出自も興味深いです。この本では、その後、作曲家の手から離れたひとつの”曲”を通しての世界の歴史が書かれています。国威発揚にも使われ、また、社会主義運動家にも受け入れられ、そして、冷戦終了時の”和解”の場面でもこの”第九”は”利用”されてきました。

さらに有名な話ですが現在当たり前に使っているCDの最初の規格は、カラヤンの第九が収録できる長さである70分に設定されていたのも、やはり”第九”らしいエピソード。

ベートベーンの第九は不思議な曲です。ひとつの曲で物語が書けるのも多分、この第九だけ?とにかく、第九とそれをとりまく人たち(ヒトラーも)の歴史がおもしろく書かれています。

日本では不思議なことに年末になると”歓喜の歌”が全国各地で演奏されます。

この本を読んで、あらためて”第九”を聞きたくなりました。

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”下山の思想”

2011-12-14 18:44:07 | 本と雑誌

久しぶりに本を購入、五木寛之の”下山の思想”。出張で移動中に。

戦後日本は

物を作る販売(国内販売(輸出)収入消費生活必需品、観光、趣味等)

=”高度経済成長”

という”山”を登ってきたが、限界になり、いつしか、山から”下山”しつつある、その後、新たな”山”に登ることの必要性について書いています。

どう考えても、今までの、輸出をしながら収益を上げるということは、限界に来ています。技術で日本が優位なものは段々少なくなっています。単にモノを作って売る、ということから発想を変えていく新たな価値観・考え方が必要になっています。

ただ、この本では、”下山”という行為については、”悲観的”なものではなく、新たなものが見えてくる、ということを書いています。登山と同じです。下山は何も悲しい・さびしいことではないと思います。久しぶりに、今、思っていることを感じ、考えさせれれました。

今までの延長では、限界ですね。一度、発想を変えてみたいと思います。

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