12月2日に、山梨県の中央自動車道・笹子トンネルの天井板が崩落し、9名が亡くなった。
天井板の不適切な取付方法と、その後の点検の不備(手抜き)が原因の、完全な人災であり、いたたまれない。
「天井板」というものの存在は今回初めて知った。トンネル本体の上部を区分して換気スペースとして使うために設けられた仕切りのことで、いわば吊り天井であり、古い道路トンネルの距離が長いもので見られる方式だという。
秋田近辺では、国道46号線の岩手県境の仙岩トンネルで使われている。そういえば、仙岩トンネルの天井は平らだった。
秋田市では、笹子トンネルの事故を受け、翌日3日に管轄するトンネル5つの緊急点検を行った。道路維持課職員による目視点検で異常がないこと、また、秋田市には天井板のあるタイプのトンネルは存在しないことを発表し、報道されている。
国交省地方整備局や秋田県などと比べて、とても迅速な対応だ。これは、秋田市道のトンネルの数(後述)や距離が多くないことが大きな理由だろうし、ひねくれた見方をすればパフォーマンス的な感じもしてしまうが、市民や道路利用者には安心感をもたらす。(もちろん、国や県も含めて、内容的にはしっかりと点検してくれているはずですが)
その報道によれば、秋田市道には、トンネルが6つあるという。※秋田市が管理するトンネルという意味です。他には県や国管轄のものが市内にあります。
あまり多くなさそうに思っていたが、やっぱり少ない。アンダーパスは市道で番号が振られたものだけでも、15か所あるのに。
河辺岩見(旧河辺町)の「黒崎森隧道」は、土砂崩れの恐れで道路が通行止めのため、今回の点検対象外。
旧雄和町には「平尾鳥トンネル(雄和平尾鳥)」と「小又沢トンネル(雄和萱ケ沢)」。
以前からの秋田市域では上新城の「五百刈沢隧道」(秋田北IC近くの山道にあるらしい)、山手台の「山手台フォレストパス」、そして千秋矢留町の「千秋(せんしゅう)トンネル」。
はっきり言って、千秋トンネル以外は場所をイメージできないし、名前も知らなかった。(山手台ナントカパスはなんとなく知っていた)
そんなわけで、個人的に身近なトンネルといえば、やっぱり千秋トンネル。
西側・保戸野地区寄り。上は明徳小グラウンド
秋田市中心部の千秋公園の下を潜る、長さ189メートルのトンネルで、1979【2016年11月16日訂正】1978(昭和53)年にできた。
トンネルは、西側の出入口付近で緩くカーブしており、入口から反対側の出口がギリギリ見えるか見えないかといった感じ。また両方の出口を出てすぐの道路も緩くカーブしている。
【2013年10月5日追記】トンネル内はごく緩い坂。手形側のほうがわずかに高い。
西側から入ってすぐの場所から東側出口を望む
手形・秋田駅方面と新国道方面の主要経路として、車両の通行は多い。ただし、両入口の手前に信号付き交差点が多いため、信号のタイミングによってはまったく車が通らない時もあるし、出口付近でやや渋滞することもある。
トンネル入口
ここ数か月の間かと思うが、両方の入口に「トンネル内ライト点灯」という表示板が新設された。上記の通り、出口付近で渋滞することがあるので、追突防止、あるいは不測の停電に備えてだろうか。
表示板に強制力はないとはいえ、現時点では、昼間はライトを点灯しないでトンネル内を走り抜ける車も少なくない。
基本的には、表示などなくても暗い場所では自車の存在を周知するためにもライトを点灯するべきでしょうけれど。
内部は上下1車線ずつ。車線の仕切りは頑丈そうな柱が密に並ぶ
歩行者は、ひっきりなしではないが、秋田駅と千秋・保戸野の住宅街を行き来する住民や、トンネル両側が学区である市立明徳小学校をはじめ、秋田大学附属各学校、県立秋田北高校などの通学路にもなっていて、利用されている。歩道は比較的幅が広いものが両側についていて、車道との区分もしっかりしていて、通りやすいと思う。(車の騒音や排ガスはあるけれど)
外は雪景色(東側・手形地区寄り)
僕は、日常的には利用しないが、子どもの頃から歩いて何度も通っている。
学校行事でクラスメイトと歩き、雰囲気や長さが怖いような楽しいような気持ちで入り、結局はナトリウムランプのオレンジ色の光によって持ち物や服や顔の色が変わることや、声が響くことを楽しみながら通り抜けたものだ。トンネルを入る時は降ってなかったのに、逆側は土砂降りで、しばらく中で雨宿りさせてもらったこともある。
東側から西側を望む。震災後は、節電で照明が暗くされたことがあったが、今は戻った
千秋トンネルも天井が平らだけど、これは天井板ではないのは素人目にも分かる。なんていう工法か知らないが、トンネル自体が四角いのだ。
たしか、何年か前に、天井の一部が崩れ落ちたかと思ったら、表面が剥がれ落ちただけだったという騒動はあった。
そんなわけで、親しみがある千秋トンネルだけど、その中に、子どもの頃に通って、なんとなく恐怖を感じたものがある。
今回の点検では、それだけは市職員では点検できず、6日に専門会社が点検を行った。(結果は異常なし)
それは、「送風機」。
換気の目的で、トンネル内の歩道部分の天井に計4台設置されている。(送風機が見えているという点からも、吊り天井ではないことが分かる)
右上にある物体
7日付秋田魁新報によれば「鉄製で直径80センチ、長さ3.4メートル、重さ535キロ。トンネルの両出入り口から中に40メートルほど入った歩道上の天井に設置」「トンネル内に有害な排ガスが充満すると作動する」「95年に送風機を分解して掃除し、2003年には目視点検を行った。」
今回は、足場に上って、目視や打音で点検を行ったそうだ。
まるで飛行機のジェットエンジンのような形状のもので、時折「ぶーん」【25日訂正】「ゴォー」【2013年2月7日さらに訂正】「ゴォー」&「ぶーん」という音を立てて中で羽が回っていることがあり、その時は歩道を歩いていると風を感じる(排ガスが充満してるってことか)。経験上、回っていないことのほうが多いと思う。(自然の風を受けて、軽く回っていることもある)
変化のない単調なトンネル内部において、その大きさと作動時の音と風が子ども心に存在感を感じさせたのだろう。
西側(写真奥)の送風機はカーブの終わり付近に設置されている
トンネルの長さ・大きさからすれば、この程度の物体で充分に換気できているのは、すごいことかもしれない。
調べると、この送風機は「ジェットファン」と呼ばれるそうだ。
そのトップメーカーが「パナソニックエコシステムズ(旧・松下エコシステムズ)」。パナソニックのホームページ(http://panasonic.co.jp/ism/jetfan/what.html)の地図「トンネル等換気設備・納入実績」によれば、秋田市の位置にもジェットファンが納入された印がついている。(それが千秋トンネルかどうかは不明)。
トンネル内のナトリウムランプで見るジェットファンは、
見慣れた光景だけど、ちょっと怖い?
フラッシュをたいてみると… ※フラッシュ撮影は、通行車両がいないタイミングで行いました。
こんな姿。点検の時に書いたのだろうか、天井にチョークで記号が記されている
別のファンは、
本体のガワ(筐体)はサビサビですが、取付部分や動作は問題ないということでしょう
最後に、今回初めて知ったのだが、千秋トンネルをいわゆる「心霊スポット」として認識する人もいるようだ。
Googleで検索窓に「千秋トンネル」と入力すると「心霊」が候補に表示される
「心霊スポット」という扱い自体、好きではないが、秋田の心霊スポットといえば、河辺の国道13号線の和田トンネル(現在は廃止され埋められた)とか、男鹿の茶臼峠や廃ホテルとか、浜田の梅林園とかは、知っていたし、それらは雰囲気的にそう呼ばれるのも分からなくはない。
ちなみに、トンネルの上の千秋公園も心霊スポットとされているようだ。「千秋公園でデートすると別れる」という“都市伝説”なら昔から聞くが…
僕は、千秋トンネルには、そういう雰囲気は感じない(霊感はないので、あくまで「雰囲気」ですが)。
たしかに、トンネルに接続する東側の道路は、切り通しになっていて、薄暗くて夜は通るのが怖いかもしれない。でも、トンネル内はあんなに明るいし、夜でも車はそれなりに通るのだから。(昔は、出入口すぐの所に、「社会に反するような組織の事務所」があって、違う意味で怖かったかもしれないが、今はいなくなった)
(再掲)東側は切り通し ※この記事にも写真があります
また、秋田駅東西を結ぶ地下道路トンネルの県道「秋田中央道路」を、千秋トンネルと混同していることも考えられる。秋田中央道路の山王側出入口は、線形の不自然さ(当初上下線2本掘る計画だったものを、1本の対面通行としたため)や運転者の意識の低さなどによって、事故が発生していることを、霊のしわざだとかいう話が、数年前にちょっと広まった。(←霊にしたって、いい迷惑だ)
千秋トンネルより、泉・外旭川地区のアンダーパス(特に5番「八幡田地下道」や通称「ゆうれいトンネル」こと番号なし「水口地下道」など)のほうが、暗くて窮屈でじめじめしていて、よっぽど怖そうに感じる。
佐竹氏が秋田に来て400余年。その城があった千秋公園周辺には、少なくとも400年以上前から人が住んでいる。
その間にこの街では、多くの人が生まれ、亡くなった。中には、不幸な死を遂げた人も少なくないはず。僕が生まれてから今まで30年強の間にも、そういう人、そういう場所(千秋トンネルではない)をいくつか知っている。
そんなことを踏まえれば、城下町なんて街じゅうが心霊スポットになるのではないだろうか。
今生きている我々は、多くの先人が残してくれたものを受け継いで生きている。そのことを時々は思い出して感謝し、むやみにおもしろがったり恐れたりすることなく過ごしていってはいかかだろうか。
なんかスピリチュアル(?)な話になってしまいましたが、千秋トンネルを興味本位の心霊スポットにされるのは、利用者としては不本意です。
※千秋トンネルに関する続きの記事はこちらとこちら
※この後、2014年度に、千秋トンネルの照明のLED化とジェットファンの撤去が実施されることになった。
【2018年3月2日追記】東京都渋谷区に「千駄ヶ谷トンネル」というのがあるそうで、その構造(箱型、中央の柱、歩道の雰囲気など)が千駄ヶ谷トンネルにとてもよく似ている。
東京オリンピック直前の1964年に開通した61メートルのトンネルで、上が墓地になっているためか、心霊スポットとされるとのこと。
天井板の不適切な取付方法と、その後の点検の不備(手抜き)が原因の、完全な人災であり、いたたまれない。
「天井板」というものの存在は今回初めて知った。トンネル本体の上部を区分して換気スペースとして使うために設けられた仕切りのことで、いわば吊り天井であり、古い道路トンネルの距離が長いもので見られる方式だという。
秋田近辺では、国道46号線の岩手県境の仙岩トンネルで使われている。そういえば、仙岩トンネルの天井は平らだった。
秋田市では、笹子トンネルの事故を受け、翌日3日に管轄するトンネル5つの緊急点検を行った。道路維持課職員による目視点検で異常がないこと、また、秋田市には天井板のあるタイプのトンネルは存在しないことを発表し、報道されている。
国交省地方整備局や秋田県などと比べて、とても迅速な対応だ。これは、秋田市道のトンネルの数(後述)や距離が多くないことが大きな理由だろうし、ひねくれた見方をすればパフォーマンス的な感じもしてしまうが、市民や道路利用者には安心感をもたらす。(もちろん、国や県も含めて、内容的にはしっかりと点検してくれているはずですが)
その報道によれば、秋田市道には、トンネルが6つあるという。※秋田市が管理するトンネルという意味です。他には県や国管轄のものが市内にあります。
あまり多くなさそうに思っていたが、やっぱり少ない。アンダーパスは市道で番号が振られたものだけでも、15か所あるのに。
河辺岩見(旧河辺町)の「黒崎森隧道」は、土砂崩れの恐れで道路が通行止めのため、今回の点検対象外。
旧雄和町には「平尾鳥トンネル(雄和平尾鳥)」と「小又沢トンネル(雄和萱ケ沢)」。
以前からの秋田市域では上新城の「五百刈沢隧道」(秋田北IC近くの山道にあるらしい)、山手台の「山手台フォレストパス」、そして千秋矢留町の「千秋(せんしゅう)トンネル」。
はっきり言って、千秋トンネル以外は場所をイメージできないし、名前も知らなかった。(山手台ナントカパスはなんとなく知っていた)
そんなわけで、個人的に身近なトンネルといえば、やっぱり千秋トンネル。
西側・保戸野地区寄り。上は明徳小グラウンド
秋田市中心部の千秋公園の下を潜る、長さ189メートルのトンネルで、
トンネルは、西側の出入口付近で緩くカーブしており、入口から反対側の出口がギリギリ見えるか見えないかといった感じ。また両方の出口を出てすぐの道路も緩くカーブしている。
【2013年10月5日追記】トンネル内はごく緩い坂。手形側のほうがわずかに高い。
西側から入ってすぐの場所から東側出口を望む
手形・秋田駅方面と新国道方面の主要経路として、車両の通行は多い。ただし、両入口の手前に信号付き交差点が多いため、信号のタイミングによってはまったく車が通らない時もあるし、出口付近でやや渋滞することもある。
トンネル入口
ここ数か月の間かと思うが、両方の入口に「トンネル内ライト点灯」という表示板が新設された。上記の通り、出口付近で渋滞することがあるので、追突防止、あるいは不測の停電に備えてだろうか。
表示板に強制力はないとはいえ、現時点では、昼間はライトを点灯しないでトンネル内を走り抜ける車も少なくない。
基本的には、表示などなくても暗い場所では自車の存在を周知するためにもライトを点灯するべきでしょうけれど。
内部は上下1車線ずつ。車線の仕切りは頑丈そうな柱が密に並ぶ
歩行者は、ひっきりなしではないが、秋田駅と千秋・保戸野の住宅街を行き来する住民や、トンネル両側が学区である市立明徳小学校をはじめ、秋田大学附属各学校、県立秋田北高校などの通学路にもなっていて、利用されている。歩道は比較的幅が広いものが両側についていて、車道との区分もしっかりしていて、通りやすいと思う。(車の騒音や排ガスはあるけれど)
外は雪景色(東側・手形地区寄り)
僕は、日常的には利用しないが、子どもの頃から歩いて何度も通っている。
学校行事でクラスメイトと歩き、雰囲気や長さが怖いような楽しいような気持ちで入り、結局はナトリウムランプのオレンジ色の光によって持ち物や服や顔の色が変わることや、声が響くことを楽しみながら通り抜けたものだ。トンネルを入る時は降ってなかったのに、逆側は土砂降りで、しばらく中で雨宿りさせてもらったこともある。
東側から西側を望む。震災後は、節電で照明が暗くされたことがあったが、今は戻った
千秋トンネルも天井が平らだけど、これは天井板ではないのは素人目にも分かる。なんていう工法か知らないが、トンネル自体が四角いのだ。
たしか、何年か前に、天井の一部が崩れ落ちたかと思ったら、表面が剥がれ落ちただけだったという騒動はあった。
そんなわけで、親しみがある千秋トンネルだけど、その中に、子どもの頃に通って、なんとなく恐怖を感じたものがある。
今回の点検では、それだけは市職員では点検できず、6日に専門会社が点検を行った。(結果は異常なし)
それは、「送風機」。
換気の目的で、トンネル内の歩道部分の天井に計4台設置されている。(送風機が見えているという点からも、吊り天井ではないことが分かる)
右上にある物体
7日付秋田魁新報によれば「鉄製で直径80センチ、長さ3.4メートル、重さ535キロ。トンネルの両出入り口から中に40メートルほど入った歩道上の天井に設置」「トンネル内に有害な排ガスが充満すると作動する」「95年に送風機を分解して掃除し、2003年には目視点検を行った。」
今回は、足場に上って、目視や打音で点検を行ったそうだ。
まるで飛行機のジェットエンジンのような形状のもので、時折
変化のない単調なトンネル内部において、その大きさと作動時の音と風が子ども心に存在感を感じさせたのだろう。
西側(写真奥)の送風機はカーブの終わり付近に設置されている
トンネルの長さ・大きさからすれば、この程度の物体で充分に換気できているのは、すごいことかもしれない。
調べると、この送風機は「ジェットファン」と呼ばれるそうだ。
そのトップメーカーが「パナソニックエコシステムズ(旧・松下エコシステムズ)」。パナソニックのホームページ(http://panasonic.co.jp/ism/jetfan/what.html)の地図「トンネル等換気設備・納入実績」によれば、秋田市の位置にもジェットファンが納入された印がついている。(それが千秋トンネルかどうかは不明)。
トンネル内のナトリウムランプで見るジェットファンは、
見慣れた光景だけど、ちょっと怖い?
フラッシュをたいてみると… ※フラッシュ撮影は、通行車両がいないタイミングで行いました。
こんな姿。点検の時に書いたのだろうか、天井にチョークで記号が記されている
別のファンは、
本体のガワ(筐体)はサビサビですが、取付部分や動作は問題ないということでしょう
最後に、今回初めて知ったのだが、千秋トンネルをいわゆる「心霊スポット」として認識する人もいるようだ。
Googleで検索窓に「千秋トンネル」と入力すると「心霊」が候補に表示される
「心霊スポット」という扱い自体、好きではないが、秋田の心霊スポットといえば、河辺の国道13号線の和田トンネル(現在は廃止され埋められた)とか、男鹿の茶臼峠や廃ホテルとか、浜田の梅林園とかは、知っていたし、それらは雰囲気的にそう呼ばれるのも分からなくはない。
ちなみに、トンネルの上の千秋公園も心霊スポットとされているようだ。「千秋公園でデートすると別れる」という“都市伝説”なら昔から聞くが…
僕は、千秋トンネルには、そういう雰囲気は感じない(霊感はないので、あくまで「雰囲気」ですが)。
たしかに、トンネルに接続する東側の道路は、切り通しになっていて、薄暗くて夜は通るのが怖いかもしれない。でも、トンネル内はあんなに明るいし、夜でも車はそれなりに通るのだから。(昔は、出入口すぐの所に、「社会に反するような組織の事務所」があって、違う意味で怖かったかもしれないが、今はいなくなった)
(再掲)東側は切り通し ※この記事にも写真があります
また、秋田駅東西を結ぶ地下道路トンネルの県道「秋田中央道路」を、千秋トンネルと混同していることも考えられる。秋田中央道路の山王側出入口は、線形の不自然さ(当初上下線2本掘る計画だったものを、1本の対面通行としたため)や運転者の意識の低さなどによって、事故が発生していることを、霊のしわざだとかいう話が、数年前にちょっと広まった。(←霊にしたって、いい迷惑だ)
千秋トンネルより、泉・外旭川地区のアンダーパス(特に5番「八幡田地下道」や通称「ゆうれいトンネル」こと番号なし「水口地下道」など)のほうが、暗くて窮屈でじめじめしていて、よっぽど怖そうに感じる。
佐竹氏が秋田に来て400余年。その城があった千秋公園周辺には、少なくとも400年以上前から人が住んでいる。
その間にこの街では、多くの人が生まれ、亡くなった。中には、不幸な死を遂げた人も少なくないはず。僕が生まれてから今まで30年強の間にも、そういう人、そういう場所(千秋トンネルではない)をいくつか知っている。
そんなことを踏まえれば、城下町なんて街じゅうが心霊スポットになるのではないだろうか。
今生きている我々は、多くの先人が残してくれたものを受け継いで生きている。そのことを時々は思い出して感謝し、むやみにおもしろがったり恐れたりすることなく過ごしていってはいかかだろうか。
なんかスピリチュアル(?)な話になってしまいましたが、千秋トンネルを興味本位の心霊スポットにされるのは、利用者としては不本意です。
※千秋トンネルに関する続きの記事はこちらとこちら
※この後、2014年度に、千秋トンネルの照明のLED化とジェットファンの撤去が実施されることになった。
【2018年3月2日追記】東京都渋谷区に「千駄ヶ谷トンネル」というのがあるそうで、その構造(箱型、中央の柱、歩道の雰囲気など)が千駄ヶ谷トンネルにとてもよく似ている。
東京オリンピック直前の1964年に開通した61メートルのトンネルで、上が墓地になっているためか、心霊スポットとされるとのこと。