8月に「近いうちに」と言っていた衆議院解散が11月になり、その選挙の投票が昨日12月16日に行われ、有権者側はいまいち盛り上がらずに戦後最低の投票率で終わってしまった。選挙関連の風景を少々。
秋田市はいつもの選挙ポスター掲示場(掲示板)
恒例の、秋田杉間伐材を使った、木目が美しい掲示板が設置された。
珍しく12月の選挙となり、秋田市内でも公示後に雪が積もったが、ポスターや掲示板に対して、さほど影響はなかったようだ。北海道などでは、爆弾低気圧接近に伴い、安全のため一時的に掲示板を撤去した自治体があった。
秋田県は、期日前投票を利用する有権者の割合が全国有数の多さで、今回もそうだった。
律儀な県民性がそうさせるという指摘もあるようだが、秋田市ではショッピングセンターなどに期日前投票所を設け、外出のついでに投票しやすくしているのも、その一因に違いない。
以前も紹介した、秋田駅自由通路・ぽぽろーどの期日前投票所。
受付開始日以前の準備中。左奥が投票所となる場所
今までなら、そのまま受付テーブルや記載台・投票箱が置かれて、投票所になっていた。
今回は、側面に壁状の覆いがついた白いテントが張られ、その中に投票所が作られた。もちろん、寒さ対策だろう。
この後、テントの中で投票所設営が行われた模様
中には、電気ストーブのようなものも置かれていたようだ。
ぽぽろーどには、屋根と壁があるとはいえ、暖房はないのだから、12月の秋田で寒いのは当然。
外からの光景。右から受付・小選挙区用紙交付・記載台と進む
投票日当日の各投票所でも、秋田市以外の北国の各自治体でも、投票所や開票場所に暖房が必要だったはずだし、除雪の機材と要員の手配も必要(当日実際に除雪したかどうかは別として)なところが多かったはず。冬の選挙は余計なおカネがかかりそう。なんでこんな時期に解散・選挙したのかねぇ…
そんな苦労もあり、ぽぽろーどの期日前投票所は今回も賑わった。
この時はそうでもなかったが、外まで行列ができていた時もあった
上の写真中央の、オレンジ色の安っぽいダウンジャケットみたいなのを着ているのは、選挙事務に当たっている秋田市職員。
立会人も含めた、揃いの衣装ということのようだ。前回、早春に行われた選挙の時にも同じものが使われていたようだ。
そして、赤い矢印の女性は、マスコミの出口調査のスタッフ。左は「ANN」、右は「NHK」の腕章を付けていた。
いつの間にか普及した出口調査だが、期日前投票でも行われているのを意外に思うかもしれない。でも、期日前投票が浸透し、一定の利用者がいる状況では、無視するわけにはいかないのだろう。ひっきりなしに投票者が来るぽぽろーどの投票所では、効率良くデータ収集ができるメリットもありそう。(この時は調査員に対して投票する人数のほうが多く、とても全員の調査はできない状況だった)
僕は以前の国政選挙の時、ここでNHKの出口調査を受けたことがある。その時は、回答用紙の該当項目を指で指し示すように言われ、調査員がそれを記入していた。(お礼の品などはくれなかった)今回のNHKの調査は、回答者に直接調査票を渡して記入させていたようだ。
それにしても、出口調査って必要なのだろうか。数時間待てば開票が終わって結果が出るというのに。そんなに早急に選挙結果(当確)を知りたがる人なんて、立候補したご本人くらいではないだろうか。
さて、今回の選挙で、秋田市内のある投票所で、投票用紙と選挙人名簿を持参する秋田市職員が寝坊して、投票開始が遅れるという失態があった。河北新報によれば、その職員の「携帯電話の目覚まし機能が壊れていた」そうだ。
大事な仕事を任された日であり、それなりの給料をもらっているんだろうから、目覚まし時計の1つくらい枕元に置いてほしいものだ。
驚いたのは、「投票用紙と選挙人名簿を職員の自宅に保管していた」こと。
秋田魁新報によれば、「各投票所とも、投票用紙などは近くに住む職員が自宅に持ち帰って当日持参するか、投票所になる施設に預けることになっているという。」とのことで、このこと自体は珍しくなさそうな書きぶり。秋田市など一部自治体だけの慣例なのか、全国的なことなのか分からないけれど。
でも、個人情報である選挙人名簿と、不正が許されない投票用紙を、公務員とはいえ個人の家に保管させるということは、いろんな意味で危険だし、その職員にしても荷が重すぎるのではないだろうか。
何者かが侵入して盗まれたりすり替えられたりするかもしれないし、職員自身が悪意を持って何か細工をしてしまうかもしれない。同居する爺さんがメモ紙と間違って落書きするかもしれないし、婆さんがゴミと間違って燃やしてしまうかもしれない。
今回遅刻騒動があった投票所は、市立学校だった。夜間は警備会社による遠隔監視が行われているのだから、名簿や投票用紙を校内に保管して校舎全体をロックすれば、上記のような危険も、職員への負担も、相当軽減できるんじゃないだろうかと、素人は思ってしまうのだけど。
もっと言えば、期日前投票が普及しているのだから、投票日当日の投票開始時刻を遅くするとか、投票用紙がいらない電子投票を導入するとかしてもいいのかもしれない。
※次の記事も選挙の話。
秋田市はいつもの選挙ポスター掲示場(掲示板)
恒例の、秋田杉間伐材を使った、木目が美しい掲示板が設置された。
珍しく12月の選挙となり、秋田市内でも公示後に雪が積もったが、ポスターや掲示板に対して、さほど影響はなかったようだ。北海道などでは、爆弾低気圧接近に伴い、安全のため一時的に掲示板を撤去した自治体があった。
秋田県は、期日前投票を利用する有権者の割合が全国有数の多さで、今回もそうだった。
律儀な県民性がそうさせるという指摘もあるようだが、秋田市ではショッピングセンターなどに期日前投票所を設け、外出のついでに投票しやすくしているのも、その一因に違いない。
以前も紹介した、秋田駅自由通路・ぽぽろーどの期日前投票所。
受付開始日以前の準備中。左奥が投票所となる場所
今までなら、そのまま受付テーブルや記載台・投票箱が置かれて、投票所になっていた。
今回は、側面に壁状の覆いがついた白いテントが張られ、その中に投票所が作られた。もちろん、寒さ対策だろう。
この後、テントの中で投票所設営が行われた模様
中には、電気ストーブのようなものも置かれていたようだ。
ぽぽろーどには、屋根と壁があるとはいえ、暖房はないのだから、12月の秋田で寒いのは当然。
外からの光景。右から受付・小選挙区用紙交付・記載台と進む
投票日当日の各投票所でも、秋田市以外の北国の各自治体でも、投票所や開票場所に暖房が必要だったはずだし、除雪の機材と要員の手配も必要(当日実際に除雪したかどうかは別として)なところが多かったはず。冬の選挙は余計なおカネがかかりそう。なんでこんな時期に解散・選挙したのかねぇ…
そんな苦労もあり、ぽぽろーどの期日前投票所は今回も賑わった。
この時はそうでもなかったが、外まで行列ができていた時もあった
上の写真中央の、オレンジ色の安っぽいダウンジャケットみたいなのを着ているのは、選挙事務に当たっている秋田市職員。
立会人も含めた、揃いの衣装ということのようだ。前回、早春に行われた選挙の時にも同じものが使われていたようだ。
そして、赤い矢印の女性は、マスコミの出口調査のスタッフ。左は「ANN」、右は「NHK」の腕章を付けていた。
いつの間にか普及した出口調査だが、期日前投票でも行われているのを意外に思うかもしれない。でも、期日前投票が浸透し、一定の利用者がいる状況では、無視するわけにはいかないのだろう。ひっきりなしに投票者が来るぽぽろーどの投票所では、効率良くデータ収集ができるメリットもありそう。(この時は調査員に対して投票する人数のほうが多く、とても全員の調査はできない状況だった)
僕は以前の国政選挙の時、ここでNHKの出口調査を受けたことがある。その時は、回答用紙の該当項目を指で指し示すように言われ、調査員がそれを記入していた。(お礼の品などはくれなかった)今回のNHKの調査は、回答者に直接調査票を渡して記入させていたようだ。
それにしても、出口調査って必要なのだろうか。数時間待てば開票が終わって結果が出るというのに。そんなに早急に選挙結果(当確)を知りたがる人なんて、立候補したご本人くらいではないだろうか。
さて、今回の選挙で、秋田市内のある投票所で、投票用紙と選挙人名簿を持参する秋田市職員が寝坊して、投票開始が遅れるという失態があった。河北新報によれば、その職員の「携帯電話の目覚まし機能が壊れていた」そうだ。
大事な仕事を任された日であり、それなりの給料をもらっているんだろうから、目覚まし時計の1つくらい枕元に置いてほしいものだ。
驚いたのは、「投票用紙と選挙人名簿を職員の自宅に保管していた」こと。
秋田魁新報によれば、「各投票所とも、投票用紙などは近くに住む職員が自宅に持ち帰って当日持参するか、投票所になる施設に預けることになっているという。」とのことで、このこと自体は珍しくなさそうな書きぶり。秋田市など一部自治体だけの慣例なのか、全国的なことなのか分からないけれど。
でも、個人情報である選挙人名簿と、不正が許されない投票用紙を、公務員とはいえ個人の家に保管させるということは、いろんな意味で危険だし、その職員にしても荷が重すぎるのではないだろうか。
何者かが侵入して盗まれたりすり替えられたりするかもしれないし、職員自身が悪意を持って何か細工をしてしまうかもしれない。同居する爺さんがメモ紙と間違って落書きするかもしれないし、婆さんがゴミと間違って燃やしてしまうかもしれない。
今回遅刻騒動があった投票所は、市立学校だった。夜間は警備会社による遠隔監視が行われているのだから、名簿や投票用紙を校内に保管して校舎全体をロックすれば、上記のような危険も、職員への負担も、相当軽減できるんじゃないだろうかと、素人は思ってしまうのだけど。
もっと言えば、期日前投票が普及しているのだから、投票日当日の投票開始時刻を遅くするとか、投票用紙がいらない電子投票を導入するとかしてもいいのかもしれない。
※次の記事も選挙の話。