津軽の話題が連続して恐縮ですが、今回は最近の新聞とテレビから2つ。
●JoppaL改メ ※今年10月の記事
かつてダイエー弘前店が入っていた、弘前駅前の商業施設「JoppaL(ジョッパル)」。
2009年10月に経営する第3セクターが経営破綻し、閉鎖。来年7月の営業再開を目指して、テナント誘致などが行われている。
先日までの一部報道では、「旧ジョッパル」と称しているところがあり、もしかしたらその名称が変わるのかもしれないと思っていた。
12月1日に、「マイタウンひろさき(昨年設立された新運営会社?)」から、再オープン後の新しい名称と建物外観が発表されたそうだ。やはり、ジョッパルではなくなる。
その名は、
「HIRORO(ヒロロ)」
だそうです。
読売新聞青森版によれば、「弘前を表す「HIRO」と、英語の「ROOT」(根元、起源の意味)や「ROAD」(道の意味)の「RO」を合わせた造語。弘前中心街活性化のため、しっかり根を張り、未来への道筋を担う意味が込められている。」
建物外観もリニューアルされる。
(再掲)夜景ですが、最初の外観
オープン当初は白っぽいグレーで、ダイエー撤退後に現在の赤っぽい外観に変えられたので、3代目になる。
新しい外観のイメージ図は陸奥新報サイトに掲載されている。全体的にグレー・茶・黒っぽい。
陸奥新報によれば「都心型ファッションビルを意識したという」。
読売によれば「エレベーター塔(高さ約35メートル)の外壁にブナの木を描き、季節ごとにライトアップの色を変え、建物のシンボルにする。」。
「エレベーター塔」とは、建物南側の交差点に面した角。上の再掲写真でいちばん手前側の「Daiei」看板の下の部分で、「塔」というほど塔ではない。イメージ図によれば、そこに木の幹と枝の絵が描かれることになる。
初代と現在の南西面(並木通り側)は、外壁が一部せり出していて、そこにハーフミラーを使って岩木山がデザインされていた。
(再掲)
予想図では、その部分の形が変わったように見え、少なくとも岩木山の形は認められない。
秋田では、アトリオン、アルス、トピコ、アルヴェ、ジョイナス等、横文字の造語による施設名が乱立している。一部は秋田弁をモチーフにしているものもあるが、いずれにしても直感的でなく、覚えにくい。
一方、弘前では、駅ビルの「アプリーズ」なんか、造語ではあるが、弘前らしい「アップル」と「プリーズ」が由来である(たぶん)ことは、想像に難くない。
「ジョッパル」にしても、津軽弁で「頑固」を意味し、津軽人の気質でもある「じょっぱり」から来ているのが分かりやすく、覚えやすかった。
ダイエー秋田店があった「秋田ニューシティ」は、ダイエー開店時からニューシティであったのだが、その印象が薄かったためか、ダイエーが撤退してニューシティが解体されて更地になっても、いまだに「ニューシティ」よりも「ダイエー」と呼ぶ人も多い。一方、弘前では「ジョッパル」がかなり浸透しているのではないだろうか。
なお、津軽弁ネイティブの方々はイントネーションやアクセントが独特だが、「ジョッパル」についても、「ョッパ」にアクセントを置く。(=共通語の「ぴったり」「びっくり」と同じ)僕は後半を平板に(=「カタログ」みたいに)発音してしまうのだが。
そのジョッパルが「ヒロロ」に変わってしまう。
個人的な勝手な第一印象としては、いちおう「弘前」が連想されはするものの、歌手グループ「キロロ」をも連想してしまう。どちらかと言えば脱力系のネーミングで、インパクトが弱いように感じた。
ネット上では、漫画「ケロロ軍曹」を連想するとか、テナントの店舗名が「○○○ヒロロ店」になってしまう(のがヘン)という声があった。
弘前に前から住んでいる方は、当分の間「ジョッパル」と呼び続けることが予想されますけれど…
※続きはこの記事後半
●ナニコレ
先週11月28日放送のテレビ朝日系「ナニコレ珍百景」で、青森からの投稿があり、見事「MV珍」となった。
「珍百景No.1446・「列車の違いがわかる犬」」。
つがる市のお宅で飼われている小型犬・キンタくん。自宅前の前(間に道と田んぼがあって、数十メートル離れている)をJR五能線が走っているのだが、普通列車が通る時にはほとんど反応しないのに、快速「リゾートしらかみ」が通る時だけ、家の中を走り回ったり、風除室に出て飛び回ったり大興奮するというもの。
番組では、本格的な機材を用いて、快速の通過音を録音し、普通列車の通過に合わせてキンタくんの家の前で再生する実験を行った。すると、キンタくんは普通列車に対しても興奮したため、音の違いを聞き分けていると考えられるという結論だった。
ちなみに、列車が好きな犬はたまにいる。以前、長野県内を走る「スーパーあずさ」に乗っていた時、線路端でこちらを見ながら狂喜乱舞しているコリーを見たことがある。
では、テレビでは触れなかったが、キンタくんは、「何の」音を聞き分けているのだろう。
まず、考えられるのは、車両のエンジンやモーターの音。
テレビによれば、反応していた快速リゾートしらかみは、ハイブリッド車の「青池」編成とディーゼル車の「くまげら」編成両方だった。反応しない普通列車は、もちろんディーゼル車。
ハイブリッドの青池は、エンジンとモーターを両方積む独特な方式の最新車両なので、音は違う。これはたいていの人間が聞き分けられるだろう。
しかし、青池以外の快速リゾートしらかみも普通列車も、どちらも「キハ40系」気動車なので、搭載されているエンジンは同じ。普通だろうと(青池以外の)快速だろうと、エンジン音自体は同じはずで、普通列車に反応せず・くまげら編成に反応している事実と矛盾する。だから、エンジン自体の音を聞き分けているのではない。
残るは、快速と普通列車の速度差により発生する音(エンジン音以外)の違いか。
キンタくんの家の近くに普通列車のみが停車する駅があるのなら、そこを通る普通列車は速度が落ちているので、レールのつなぎ目で発するジョイント音は快速よりゆっくりになるし、車輪の回転する音も違うと考えられる。
映像を見る限りでは、家の前を通過する普通列車と快速列車で、著しく速度差があるようには見えなかったが、それしか考えられない。
キンタくんは、微妙な速度差を音から識別し、反応しているということだろうか。犬の能力ってすごい。
●JoppaL改メ ※今年10月の記事
かつてダイエー弘前店が入っていた、弘前駅前の商業施設「JoppaL(ジョッパル)」。
2009年10月に経営する第3セクターが経営破綻し、閉鎖。来年7月の営業再開を目指して、テナント誘致などが行われている。
先日までの一部報道では、「旧ジョッパル」と称しているところがあり、もしかしたらその名称が変わるのかもしれないと思っていた。
12月1日に、「マイタウンひろさき(昨年設立された新運営会社?)」から、再オープン後の新しい名称と建物外観が発表されたそうだ。やはり、ジョッパルではなくなる。
その名は、
「HIRORO(ヒロロ)」
だそうです。
読売新聞青森版によれば、「弘前を表す「HIRO」と、英語の「ROOT」(根元、起源の意味)や「ROAD」(道の意味)の「RO」を合わせた造語。弘前中心街活性化のため、しっかり根を張り、未来への道筋を担う意味が込められている。」
建物外観もリニューアルされる。
(再掲)夜景ですが、最初の外観
オープン当初は白っぽいグレーで、ダイエー撤退後に現在の赤っぽい外観に変えられたので、3代目になる。
新しい外観のイメージ図は陸奥新報サイトに掲載されている。全体的にグレー・茶・黒っぽい。
陸奥新報によれば「都心型ファッションビルを意識したという」。
読売によれば「エレベーター塔(高さ約35メートル)の外壁にブナの木を描き、季節ごとにライトアップの色を変え、建物のシンボルにする。」。
「エレベーター塔」とは、建物南側の交差点に面した角。上の再掲写真でいちばん手前側の「Daiei」看板の下の部分で、「塔」というほど塔ではない。イメージ図によれば、そこに木の幹と枝の絵が描かれることになる。
初代と現在の南西面(並木通り側)は、外壁が一部せり出していて、そこにハーフミラーを使って岩木山がデザインされていた。
(再掲)
予想図では、その部分の形が変わったように見え、少なくとも岩木山の形は認められない。
秋田では、アトリオン、アルス、トピコ、アルヴェ、ジョイナス等、横文字の造語による施設名が乱立している。一部は秋田弁をモチーフにしているものもあるが、いずれにしても直感的でなく、覚えにくい。
一方、弘前では、駅ビルの「アプリーズ」なんか、造語ではあるが、弘前らしい「アップル」と「プリーズ」が由来である(たぶん)ことは、想像に難くない。
「ジョッパル」にしても、津軽弁で「頑固」を意味し、津軽人の気質でもある「じょっぱり」から来ているのが分かりやすく、覚えやすかった。
ダイエー秋田店があった「秋田ニューシティ」は、ダイエー開店時からニューシティであったのだが、その印象が薄かったためか、ダイエーが撤退してニューシティが解体されて更地になっても、いまだに「ニューシティ」よりも「ダイエー」と呼ぶ人も多い。一方、弘前では「ジョッパル」がかなり浸透しているのではないだろうか。
なお、津軽弁ネイティブの方々はイントネーションやアクセントが独特だが、「ジョッパル」についても、「ョッパ」にアクセントを置く。(=共通語の「ぴったり」「びっくり」と同じ)僕は後半を平板に(=「カタログ」みたいに)発音してしまうのだが。
そのジョッパルが「ヒロロ」に変わってしまう。
個人的な勝手な第一印象としては、いちおう「弘前」が連想されはするものの、歌手グループ「キロロ」をも連想してしまう。どちらかと言えば脱力系のネーミングで、インパクトが弱いように感じた。
ネット上では、漫画「ケロロ軍曹」を連想するとか、テナントの店舗名が「○○○ヒロロ店」になってしまう(のがヘン)という声があった。
弘前に前から住んでいる方は、当分の間「ジョッパル」と呼び続けることが予想されますけれど…
※続きはこの記事後半
●ナニコレ
先週11月28日放送のテレビ朝日系「ナニコレ珍百景」で、青森からの投稿があり、見事「MV珍」となった。
「珍百景No.1446・「列車の違いがわかる犬」」。
つがる市のお宅で飼われている小型犬・キンタくん。自宅前の前(間に道と田んぼがあって、数十メートル離れている)をJR五能線が走っているのだが、普通列車が通る時にはほとんど反応しないのに、快速「リゾートしらかみ」が通る時だけ、家の中を走り回ったり、風除室に出て飛び回ったり大興奮するというもの。
番組では、本格的な機材を用いて、快速の通過音を録音し、普通列車の通過に合わせてキンタくんの家の前で再生する実験を行った。すると、キンタくんは普通列車に対しても興奮したため、音の違いを聞き分けていると考えられるという結論だった。
ちなみに、列車が好きな犬はたまにいる。以前、長野県内を走る「スーパーあずさ」に乗っていた時、線路端でこちらを見ながら狂喜乱舞しているコリーを見たことがある。
では、テレビでは触れなかったが、キンタくんは、「何の」音を聞き分けているのだろう。
まず、考えられるのは、車両のエンジンやモーターの音。
テレビによれば、反応していた快速リゾートしらかみは、ハイブリッド車の「青池」編成とディーゼル車の「くまげら」編成両方だった。反応しない普通列車は、もちろんディーゼル車。
ハイブリッドの青池は、エンジンとモーターを両方積む独特な方式の最新車両なので、音は違う。これはたいていの人間が聞き分けられるだろう。
しかし、青池以外の快速リゾートしらかみも普通列車も、どちらも「キハ40系」気動車なので、搭載されているエンジンは同じ。普通だろうと(青池以外の)快速だろうと、エンジン音自体は同じはずで、普通列車に反応せず・くまげら編成に反応している事実と矛盾する。だから、エンジン自体の音を聞き分けているのではない。
残るは、快速と普通列車の速度差により発生する音(エンジン音以外)の違いか。
キンタくんの家の近くに普通列車のみが停車する駅があるのなら、そこを通る普通列車は速度が落ちているので、レールのつなぎ目で発するジョイント音は快速よりゆっくりになるし、車輪の回転する音も違うと考えられる。
映像を見る限りでは、家の前を通過する普通列車と快速列車で、著しく速度差があるようには見えなかったが、それしか考えられない。
キンタくんは、微妙な速度差を音から識別し、反応しているということだろうか。犬の能力ってすごい。