聖書日課 デボーションノート
聖書日課に従って、日々聖書を読んで思わされたことを書き留めています。




詩篇 79:1 【賛歌。アサフの詩。】神よ、異国の民があなたの嗣業を襲い あなたの聖なる神殿を汚し エルサレムを瓦礫の山としました。
79:2 あなたの僕らの死体を空の鳥の餌とし あなたの慈しみに生きた人々の肉を 地の獣らの餌としました。
79:3 彼らは、エルサレムの周囲に この人々の血を水のように流します。葬る者もありません。
79:4 わたしたちは近隣の民に辱められ 周囲の民に嘲られ、そしられています。
79:5 主よ、いつまで続くのでしょう。あなたは永久に憤っておられるのでしょうか。あなたの激情は火と燃え続けるのでしょうか。
79:6 御怒りを注いでください あなたを知ろうとしない異国の民の上に あなたの御名を呼び求めない国々の上に。
79:7 彼らはヤコブを食いものにし その住みかを荒廃させました。
79:8 どうか、わたしたちの昔の悪に御心を留めず 御憐れみを速やかに差し向けてください。わたしたちは弱り果てました。
79:9 わたしたちの救いの神よ、わたしたちを助けて あなたの御名の栄光を輝かせてください。御名のために、わたしたちを救い出し わたしたちの罪をお赦しください。
79:10 どうして異国の民に言わせてよいでしょうか 「彼らの神はどこにいる」と。あなたの僕らの注ぎ出された血に対する報復を 異国の民の中で、わたしたちが 目の前に見ることができますように。
79:11 捕われ人の嘆きが御前に届きますように。御腕の力にふさわしく 死に定められている人々を 生き長らえさせてください。
79:12 主よ、近隣の民のふところに あなたを辱めた彼らの辱めを 七倍にして返してください。
79:13 わたしたちはあなたの民 あなたに養われる羊の群れ。とこしえに、あなたに感謝をささげ 代々に、あなたの栄誉を語り伝えます。

神を信じる者たちへの迫害や攻撃が続き、作者は、神に助けと救いを求めて祈っている。
その根拠は、神が自分たちを嗣業の民とされたから、というものである。
そして、彼らが迫害を受けることは、神ご自身が冒涜されていることに等しいかのごとく歌われている。
実際、イスラエルの民は、神に選ばれた者であり、イスラエルへの攻撃は、神への冒涜と共に行われている。
このことは、イスラエルの民にとっては、自分たちと主なる神が常に一つであり、幸いなことであるはずなのだが、なかなか迫害が収まらない現状に、切実な叫びとなって祈られることになるのだろう。

ただし、注意しておかなければならないのは、イスラエルの民もまた、神へ反逆している罪を見落してはならないという事であろう。
8節では、かつて神に対して反逆していたことが述べられているように、背きの罪があることも事実である。

神に選ばれ、神に憐れまれ、まるで神と一つに結びあわされたかのようなイスラエルであるが、彼らもまた罪人である。
そこを見失っていると、なぜ神はわれらを救ってくれないのか、神はいったい何をしているのだ、といったようなつぶやきにもなりかねない。
我々はどんなに神に憐れまれていても、所詮、人間であり、罪人である。
神を批判したりするような資格はない。
「なぜ神は私を救われないのか」といったつぶやきの祈りではなく、純粋な気持ちで「神よ、我らをお救い下さい」と祈り、確かな信仰をもって「主なる神は必ず救って下さる」と信じて祈るものでありたいものである。

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