聖書日課 デボーションノート
聖書日課に従って、日々聖書を読んで思わされたことを書き留めています。




列王記上 14:21 ユダではソロモンの子レハブアムが王位についた。レハブアムは四十一歳で王となり、十七年間エルサレムで王位にあった。エルサレムは、主が御名を置くためにイスラエルのすべての部族の中から選ばれた都であった。レハブアムの母は名をナアマと言い、アンモン人であった。
14:22 ユダの人々は、主の目に悪とされることを行い、その犯した罪により、先祖が行ったすべてのことにまさって主を怒らせた。
14:23 彼らもまたあらゆる高い丘の上と、茂った木の下に、聖なる高台を築き、石柱、アシェラ像を立てた。
14:24 その地には神殿男娼さえいた。彼らは、主がイスラエルの前から追い払われた諸国の民のすべての忌むべき慣習に従った。
14:25 レハブアム王の治世第五年に、エジプトの王シシャクがエルサレムに攻め上って、
14:26 主の神殿と王宮の宝物を奪い取った。彼はすべてを奪い、ソロモンが作った金の盾もすべて奪い取った。
14:27 レハブアム王は、その代わりに青銅の盾を作り、王宮の入り口を守る近衛兵の長たちの手に託した。
14:28 王が主の神殿に来る度ごとに、近衛兵たちはその盾を持ち、また近衛兵の詰め所に戻した。
14:29 レハブアムの他の事績、彼の行ったすべての事は、『ユダの王の歴代誌』の中に記されている。
14:30 レハブアムとヤロブアムの間には戦いが絶えなかった。
14:31 レハブアムは先祖と共に眠りにつき、先祖と共にダビデの町に葬られた。その母は名をナアマと言い、アンモン人であった。その子アビヤムがレハブアムに代わって王となった。

ソロモンの後継者、南ユダ王国の初代王となったレハブアムであったが、彼の母はアンモン人であり、その影響もあってか、偶像礼拝を取り込み、神の御心を損なうような罪を積み重ねていった。
エジプトからの攻撃にさらされ、北イスラエルのヤロブアムとの間にも戦いが絶えず、おおよそ、混乱と争いの絶えない治世であっただろう。
偶像礼拝を積み重ねたから混乱した時代になったのか、混乱した時代だったから偶像に頼るようになったのか、いずれにしても、真の神を見失い、平和と安定を失った暗黒の時代であったに違いない。
真の神と共に歩み、平和と安定の中を歩むことを誰もが願っている。
それは、一人一人がまず神と向き合い、祈るところから始まるのであろう。


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列王記上 14:1 そのころ、ヤロブアムの息子アビヤが病気になった。
14:2 ヤロブアムは妻に言った。「立って、ヤロブアムの妻だと知られないように姿を変え、シロに行ってくれ。そこには、わたしがこの民の王になると告げてくれた預言者アヒヤがいる。
14:3 パン十個と菓子、それに蜜を一瓶持って彼のもとに行け。彼なら幼い子に何が起こるか教えてくれるだろう。」
14:4 ヤロブアムの妻は言われたとおりにした。彼女は立ってシロへ行き、アヒヤの家に着いた。アヒヤは老齢のために目がかすみ、見ることができなくなっていたが、
14:5 主はアヒヤにこう告げておられた。「見よ、ヤロブアムの妻が来て、息子のことをあなたに尋ねる。息子は病気なのだ。あなたはこれこれしかじかと彼女に語れ。彼女は変装してやって来る。」
14:6 アヒヤは戸口に着いた彼女の足音を聞いて言った。「ヤロブアムの妻よ、入りなさい。なぜそのように変装したのか。わたしはあなたにつらいことを告げるように命じられている。
14:7 行ってヤロブアムに言いなさい。『イスラエルの神、主はこう言われる。わたしはあなたを民の中から選び出して高め、わが民イスラエルの指導者とし、
14:8 ダビデの家から王国を裂いて取り上げ、あなたに与えた。しかし、わが僕ダビデがわたしの戒めを守り、心を尽くしてわたしに従って歩み、わたしの目にかなう正しいことだけを行ったのとは異なり、
14:9 あなたはこれまでのだれよりも悪を行い、行って自分のために他の神々や、鋳物の像を造り、わたしを怒らせ、わたしを後ろに捨て去った。
14:10 それゆえ、わたしはヤロブアムの家に災いをもたらす。ヤロブアムに属する者は、イスラエルにおいて縛られている者も、解き放たれている者も、男子であれば、すべて滅ぼし、人が汚物を徹底的にぬぐい去るように、わたしはヤロブアムの家に残る者をぬぐい去る。
14:11 ヤロブアムに属する者は、町で死ねば犬に食われ、野で死ねば空の鳥の餌食になる。まことに主はこう告げられた。』
14:12 あなたは立って家に帰るがよい。あなたが足を町に踏み入れるとき、あなたの子は死ぬ。
14:13 イスラエルのすべての人々はこの子を弔い、葬るだろう。まことにヤロブアムに属する者で墓に入るのは、この子一人であろう。ヤロブアムの家の中でイスラエルの神、主にいくらか良いとされるのはこの子だけだからである。
14:14 主は御自分のためにヤロブアムの家を断つ王をイスラエルの上に立てられる。今日にも、いや、今にもそうされる。
14:15 主はイスラエルを打って水辺に揺れる葦のようにし、その先祖にお与えになった地からイスラエルを引き抜き、ユーフラテスのかなたに散らされる。彼らがアシェラ像を造って、主の怒りを招いたからである。
14:16 主は、ヤロブアムが自ら犯し、またイスラエルに犯させた罪のゆえに、イスラエルを引き渡される。」
14:17 ヤロブアムの妻は立ち去り、ティルツァに戻った。彼女が家の敷居をまたいだとき、幼いその子は死んだ。
14:18 イスラエルのすべての人々は主がその僕、預言者アヒヤによって告げられた言葉のとおり、彼を葬り、弔った。
14:19 ヤロブアムの他の事績、その戦争と統治については、『イスラエルの王の歴代誌』に記されている。
14:20 ヤロブアムが王であった期間は二十二年であった。彼は先祖と共に眠りにつき、その子ナダブがヤロブアムに代わって王となった。

ヤロブアムとその子孫に対する主の裁きの宣告がなされている。
9節には「あなたはこれまでのだれよりも悪を行い、行って自分のために他の神々や、鋳物の像を造り、わたしを怒らせ、わたしを後ろに捨て去った」と、ヤロブアムの罪の根本的な問題が語られており、自分のために勝手に神々を造り、それを礼拝することが述べられている。
つまり、偶像礼拝であるが、偶像礼拝がなぜ問題なのかと言うと、ただ単に刻んだ像や神仏を拝むことを戒めているのではなく、それを自分の都合のために造りだし、無いはずのものを有るがごとく拝み、自分のために利益を請うからなのである。
ならば、唯一の真の神を礼拝する場合も、自分の利益や都合のためだけに祈り求めるならば、問題となるケースもあろう。
もちろん、誰もが家族の健康や幸いを願うことは当然である。
しかし、その先に、なぜ健康でなければならないのか、なぜ祝福されるべきなのかといったことも考えておく必要があるだろう。
それが「自分のため」なのか、それとも、「神を愛し、人に仕えていく」ためなのか、根本が問われているのである。

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列王記上 13:1 主の言葉に従って神の人がユダからベテルに来たときも、ヤロブアムは祭壇の傍らに立って、香をたいていた。
13:2 その人は主の言葉に従って祭壇に向かって呼びかけた。「祭壇よ、祭壇よ、主はこう言われる。『見よ、ダビデの家に男の子が生まれる。その名はヨシヤという。彼は、お前の上で香をたく聖なる高台の祭司たちを、お前の上でいけにえとしてささげ、人の骨をお前の上で焼く。』」
13:3 その日、この人は更に一つのしるしを与えて言った。「これが主のお告げになったしるしである。『見よ、祭壇は裂け、その上の脂肪の灰は散る。』」
13:4 ヤロブアム王は、ベテルの祭壇に向かって呼びかける神の人の言葉を聞くと、祭壇から手を伸ばして、「その男を捕らえよ」と命じたが、その人に向かって伸ばした彼の手は萎えて戻すことができなかった。
13:5 神の人が主の言葉に従って与えたしるしが実現して、祭壇は裂け、その祭壇から脂肪の灰が散った。
13:6 王が神の人に、「どうか、あなたの神、主をなだめ、手が元に戻るようにわたしのために祈ってください」と言ったので、神の人が主をなだめると、王の手は元に戻って、前のようになった。
13:7 王は神の人に、「一緒に王宮に来て、一休みしてください。お礼を差し上げたい」と言ったが、
13:8 神の人は王に答えた。「たとえ王宮の半分をくださっても、わたしは一緒に参りません。ここではパンを食べず、水も飲みません。
13:9 主の言葉に従って、『パンを食べるな、水を飲むな、行くとき通った道に戻ってはならない』と戒められているのです。」
13:10 その人はベテルに来たとき通った道に戻ることなく、ほかの道を通って帰って行った。
13:11 ベテルに一人の老預言者が住んでいた。息子の一人が来て、神の人がその日ベテルで行ったすべてのこと、王に向かって告げた言葉を語り聞かせた。息子たちがそれを父に語り聞かせると、
13:12 父は、「その人はどの道を行ったか」と尋ねた。息子たちは、ユダから来た神の人がどの道を行ったか見ていた。
13:13 老預言者は息子たちに、「ろばに鞍を置くように」と言い、彼らがろばに鞍を置くと、そのろばに乗り、
13:14 神の人の後を追った。彼は樫の木の下で休んでいる神の人を見つけ、「ユダからおいでになった神の人はあなたですか」と問うた。その人は「わたしです」と答えた。
13:15 老預言者は、「一緒にわたしの家に来て、食事をなさいませんか」と勧めたが、
13:16 彼は答えた。「一緒に引き返し、一緒に行くことはできません。ここで一緒にパンを食べ、水を飲むことはできません。
13:17 主の言葉によって、『そこのパンを食べるな、水を飲むな、行くとき通った道に戻るな』と告げられているのです。」
13:18 しかし、老預言者は言った。「わたしもあなたと同様、預言者です。御使いが主の言葉に従って、『あなたの家にその人を連れ戻し、パンを食べさせ、水を飲ませよ』とわたしに告げました。」彼はその人を欺いたのである。
13:19 その人は彼と共に引き返し、彼の家でパンを食べ、水を飲んだ。
13:20 彼らが食卓に着いているとき、神の人を連れ戻した預言者に主の言葉が臨んだ。
13:21 彼はユダから来た神の人に向かって大声で言った。「主はこう言われる。『あなたは主の命令に逆らい、あなたの神、主が授けた戒めを守らず、
13:22 引き返して来て、パンを食べるな、水を飲むなと命じられていた所でパンを食べ、水を飲んだので、あなたのなきがらは先祖の墓には入れられない。』」
13:23 神の人がパンを食べ、水を飲んだ後、老預言者は連れ戻したその預言者のろばに鞍を置いてやった。
13:24 その人は立ち去ったが、途中一頭の獅子に出会い、殺されてしまった。なきがらは道に打ち捨てられたまま、ろばがその傍らに立ち、獅子もそのなきがらの傍らに立っていた。
13:25 そこを通りかかる者があって、道に打ち捨てられたなきがらと、傍らに立つ獅子を見、老預言者の住んでいる町に来てそのことを話した。
13:26 神の人をその道から連れ戻した老預言者はこれを聞くと、「それはあの神の人のことだ。彼は主の御命令に逆らったので、主はお告げになった御言葉のとおりに彼を獅子に渡し、獅子は彼を引き裂き、殺してしまったのだ」と言い、
13:27 息子たちに「ろばに鞍を置くように」と命じた。息子たちが鞍を置くと、
13:28 老預言者は出かけて行き、道に打ち捨てられているなきがらと、その傍らに立つろばと獅子を見つけた。獅子はなきがらを食べず、ろばも引き裂かずにいた。
13:29 老預言者は、神の人のなきがらを抱えてろばの背に乗せ、自分の町に持ち帰り、彼を弔い、葬った。
13:30 老預言者は自分の墓にそのなきがらを納め、「なんと不幸なことよ、わが兄弟」と言って彼を弔った。
13:31 埋葬の後、老預言者は息子たちに言った。「わたしが死んだら、神の人を葬った墓にわたしを葬り、あの人の骨のそばにわたしの骨を納めてくれ。
13:32 あの人が、主の言葉に従ってベテルにある祭壇とサマリアの町々にあるすべての聖なる高台の神殿に向かって呼びかけた言葉は、必ず成就するからだ。」
13:33 この出来事の後も、ヤロブアムは悪の道を離れて立ち帰ることがなく、繰り返し民の中から一部の者を聖なる高台の祭司に任じた。志望する者はだれでも聖別して、聖なる高台の祭司にした。
13:34 ここにヤロブアムの家の罪があり、その家は地の面から滅ぼし去られることとなった。

ヤロブアムが王となり、イスラエルの宗教事情は、ますます混迷を極めていく。
ユダからベテルにやってきた神の人(おそらく預言者であろう)は、レハブアムに祭壇で行われる儀式について主の裁きを告げるのである。
しかし、その帰り道、ベテルの老預言者の誘いに乗って、ベテルでは食べても飲んでもいけないし、来た道を引き返してもいけないとの主の戒めに背いてしまうのである。
もちろん、彼は、主の命令に背くつもりなどなかっただろう。
しかし、同じ主にある預言者だからという理由で、彼は老預言者の言う言葉を信じてしまうのである。
この老預言者も、なぜこのような欺きを企てたのはわからないが、神の人が最後まで主の命令に従いとおすことを試そうとしたのか、あるいは、ただ単に同労者を陥れようとしただけなのか、詳しい理由はわからない。いずれにしても、預言者が同労の預言者を陥れるというのだから、異常な状態であることは間違いない。
しかし、そのような中にあっても、主が語られたことは、必ず実現していくのだから、全てのことに心して臨まなければならないことを思わされる。
何が真実で、何が正しいのか、正直わからないことも多いし、悩むことばかりである。
しかし、そのような中にあっても、主の御心は必ず実現していくのだ。
そもそも、我々人間のやすこと成すこと、常に間違いだらけだと思ったほうがいいのかもしれない。
けれども、間違ってもいいから、その時は、きちんと修正していただければそれで良いし、少なくとも、主に従い通す心だけは保ち続けていたいと願うものである。

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列王記上 12:1 すべてのイスラエル人が王を立てるためにシケムに集まって来るというので、レハブアムもシケムに行った。
12:2 ネバトの子ヤロブアムは、ソロモン王を避けて逃亡した先のエジプトにいて、このことを聞いたが、なおエジプトにとどまっていた。
12:3 ヤロブアムを呼びに使いが送られて来たので、彼もイスラエルの全会衆と共に来て、レハブアムにこう言った。
12:4 「あなたの父上はわたしたちに苛酷な軛を負わせました。今、あなたの父上がわたしたちに課した苛酷な労働、重い軛を軽くしてください。そうすれば、わたしたちはあなたにお仕えいたします。」
12:5 彼が、「行け、三日たってからまた来るがよい」と答えたので、民は立ち去った。
12:6 レハブアム王は、存命中の父ソロモンに仕えていた長老たちに相談した。「この民にどう答えたらよいと思うか。」
12:7 彼らは答えた。「もしあなたが今日この民の僕となり、彼らに仕えてその求めに応じ、優しい言葉をかけるなら、彼らはいつまでもあなたに仕えるはずです。」
12:8 しかし、彼はこの長老たちの勧めを捨て、自分と共に育ち、自分に仕えている若者たちに相談した。
12:9 「我々はこの民に何と答えたらよいと思うか。彼らは父が課した軛を軽くしろと言ってきた。」
12:10 彼と共に育った若者たちは答えた。「あなたの父上が負わせた重い軛を軽くせよと言ってきたこの民に、こう告げなさい。『わたしの小指は父の腰より太い。
12:11 父がお前たちに重い軛を負わせたのだから、わたしは更にそれを重くする。父がお前たちを鞭で懲らしめたのだから、わたしはさそりで懲らしめる。』」
12:12 三日目にまた来るようにとの王の言葉に従って、三日目にヤロブアムとすべての民はレハブアムのところに来た。
12:13 王は彼らに厳しい回答を与えた。王は長老たちの勧めを捨て、
12:14 若者たちの勧めに従って言った。「父がお前たちに重い軛を負わせたのだから、わたしは更にそれを重くする。父がお前たちを鞭で懲らしめたのだから、わたしはさそりで懲らしめる。」
12:15 王は民の願いを聞き入れなかった。こうなったのは主の計らいによる。主は、かつてシロのアヒヤを通してネバトの子ヤロブアムに告げられた御言葉をこうして実現された。
12:16 イスラエルのすべての人々は、王が耳を貸さないのを見て、王に言葉を返した。「ダビデの家に我々の受け継ぐ分が少しでもあろうか。エッサイの子と共にする嗣業はない。イスラエルよ、自分の天幕に帰れ。ダビデよ、今後自分の家のことは自分で見るがよい。」こうして、イスラエルの人々は自分の天幕に帰って行った。
12:17 レハブアムは、ただユダの町々に住むイスラエル人に対してのみ王であり続けた。
12:18 レハブアム王は労役の監督アドラムを遣わしたが、イスラエルのすべての人々は彼を石で打ち殺したため、レハブアム王は急いで戦車に乗り込み、エルサレムに逃げ帰った。
12:19 このようにイスラエルはダビデの家に背き、今日に至っている。
12:20 イスラエルのすべての人々はヤロブアムが帰ったことを聞き、人を遣わして彼を共同体に招き、王としてイスラエルのすべての人々の上に立てた。ユダ族のほかには、ダビデの家に従う者はなかった。
12:21 レハブアムはエルサレムに帰ると、ユダの全家とベニヤミン族からえり抜きの戦士十八万を召集し、イスラエルの家に戦いを挑み、王権を奪還して自分のものにしようとした。
12:22 しかし、神の言葉が神の人シェマヤに臨んだ。
12:23 「ユダの王、ソロモンの子レハブアムと、ユダ、ベニヤミンのすべての家およびほかの民に言え。
12:24 『主はこう言われる。上って行くな。あなたたちの兄弟イスラエルの人々に戦いを挑むな。それぞれ自分の家に帰れ。こうなるように計らったのはわたしだ。』」彼らは主の言葉を聞き、主の言葉に従って帰って行った。
12:25 ヤロブアムはエフライム山地のシケムを築き直し、そこに住んだ。更に、そこを出てペヌエルを築き直した。
12:26 ヤロブアムは心に思った。「今、王国は、再びダビデの家のものになりそうだ。
12:27 この民がいけにえをささげるためにエルサレムの主の神殿に上るなら、この民の心は再び彼らの主君、ユダの王レハブアムに向かい、彼らはわたしを殺して、ユダの王レハブアムのもとに帰ってしまうだろう。」
12:28 彼はよく考えたうえで、金の子牛を二体造り、人々に言った。「あなたたちはもはやエルサレムに上る必要はない。見よ、イスラエルよ、これがあなたをエジプトから導き上ったあなたの神である。」
12:29 彼は一体をベテルに、もう一体をダンに置いた。
12:30 この事は罪の源となった。民はその一体の子牛を礼拝するためダンまで行った。
12:31 彼はまた聖なる高台に神殿を設け、レビ人でない民の中から一部の者を祭司に任じた。
12:32 ヤロブアムはユダにある祭りに倣って第八の月の十五日に祭りを執り行い、自ら祭壇に上った。ベテルでこのように行って、彼は自分の造った子牛にいけにえをささげ、自分の造った聖なる高台のための祭司をベテルに立てた。
12:33 彼は勝手に定めたこの月、第八の月の十五日に、自らベテルに造った祭壇に上った。彼はイスラエルの人々のために祭りを定め、自ら祭壇に上って香をたいた。

北イスラエル十部族と南ユダ二部族の分裂の経緯について記されている。
当初、北の十部族は、過酷な労働や重いくびきを軽くしてもらえるよう、新たにソロモンに代わって王となったレハブアムに懇願するのであるが、レアブアム王は、彼らにどう対応すべきか、最初はダビデにも仕えた長老たちに相談するのであるが、負担を軽くすべきとの言葉を受け入れず、若い部下たちに相談しなおし、民への負担をさらに重くすることを決断するのである。
これがきっかけとなって、イスラエル王国は南北二つの王国に分裂してしまうのである。
ここで注目したいのは、レハブアムの行動である。
彼は、最初、父ダビデを支えた長老たちに相談するのであるが、その後、若い部下たちに相談しなおしている。
なぜ彼はそのような行動を取ったのかというと、やはり、長老たちの前では、自分はいつまで経っても小さな存在として見られるだろうし、彼らの進言も説教じみているだろう。レハブアムにとっては、居心地は悪いだろう。
しかし、若い部下たちの前では偉大な者として威厳を保つことができる。自分の思う通りの意見が通りやすくなる。
しかし、そのような態勢では、結果的に、良い働きはできないし、過ちを犯してしまったときにも訂正しずらくなっていくのだ。
往々にして、人はそういう選択をしてしまいがちである。
誰を相談相手にするか、これは、案外大きな問題であろう。
自分と考え方が似ていて、いつも意見が合うような人とばかりつるんで、そういう人だけに相談している限り、客観的な判断ができなくなることもある。
時には厳しいことを言われようとも、様々な考え方の人の意見に耳を傾けることも大切であろう。
特に、自分よりも経験豊富で、少々耳に痛く感じることを言ってくれる人も重要なのかもしれない。
もっとも、周りの意見にばかり翻弄されすぎるのもよくないが、少なくとも、自分の言いなりになるような部下だけをはべらせておくようなことは避け、常に、聞いていく姿勢、学んでいく姿勢を持ちながら、歩んでいきたいものである。


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列王記上 11:26 ネバトの子ヤロブアムはツェレダの出身でエフライムに属し、その母は名をツェルアといい、寡婦であった。彼はソロモンに仕えていたが、やがて王に対して反旗を翻した。
11:27 彼が王に反旗を翻すに至った事情は次のとおりである。ソロモンがミロを築き、父ダビデの町の破れをふさいでいたときのことである。
11:28 このヤロブアムは有能な人物だったので、ソロモンはこの若者の働きぶりを見て、ヨセフ族の労役全体の監督に任命した。
11:29 そのころ、ヤロブアムがエルサレムを出ると、シロの預言者アヒヤが道で彼に出会った。預言者は真新しい外套を着ていた。野には二人のほかだれもいなかった。
11:30 アヒヤは着ていた真新しい外套を手にとり、十二切れに引き裂き、
11:31 ヤロブアムに言った。「十切れを取るがよい。イスラエルの神、主はこう言われる。『わたしはソロモンの手から王国を裂いて取り上げ、十の部族をあなたに与える。
11:32 ただ一部族だけは、わが僕ダビデのゆえに、またわたしが全部族の中から選んだ都エルサレムのゆえにソロモンのものとする。
11:33 わたしがこうするのは、彼がわたしを捨て、シドン人の女神アシュトレト、モアブの神ケモシュ、アンモン人の神ミルコムを伏し拝み、わたしの道を歩まず、わたしの目にかなう正しいことを行わず、父ダビデのようには、掟と法を守らなかったからである。
11:34 しかし、わたしは彼の手から王国全部を奪いはしない。わたしの戒めと掟を守った、わたしの選んだ僕ダビデのゆえに、彼をその生涯にわたって君主としておく。
11:35 わたしは彼の息子の手から王権を取り上げ、それを十部族と共にあなたに与える。
11:36 彼の息子には一部族を与え、わたしの名を置くためにわたしが選んだ都エルサレムで、わが僕ダビデのともし火がわたしの前に絶えず燃え続けるようにする。
11:37 だが、わたしはあなたを選ぶ。自分の望みどおりに支配し、イスラエルの王となれ。
11:38 あなたがわたしの戒めにことごとく聞き従い、わたしの道を歩み、わたしの目にかなう正しいことを行い、わが僕ダビデと同じように掟と戒めを守るなら、わたしはあなたと共におり、ダビデのために家を建てたように、あなたのためにも堅固な家を建て、イスラエルをあなたのものとする。
11:39 こうしてわたしはダビデの子孫を苦しめる。しかし、いつまでもというわけではない。』」
11:40 ソロモンはヤロブアムを殺そうとしたが、ヤロブアムは直ちにエジプトの王シシャクのもとに逃亡し、ソロモンが死ぬまで、エジプトにとどまった。
11:41 ソロモンの他の事績、彼の行ったすべての事、彼の知恵は、『ソロモンの事績の書』に記されている。
11:42 ソロモンがエルサレムで全イスラエルを治めたのは四十年であった。
11:43 ソロモンは先祖と共に眠りにつき、父ダビデの町に葬られ、その子レハブアムがソロモンに代わって王となった。

列王記における最も重要な人物の一人でもあるヤロブアムは、イスラエルに偶像礼拝の罪を取り入れ、王国滅亡を招いた人物であると考えられている。
しかし、そもそもその発端となったのは、ソロモンがそばめらを多数召し抱え、彼らの誘惑によって偶像礼拝を取り入れたソロモンにあることは明らかである。
ソロモンは偉大な王、成功者として知られているが、実際には、王国滅亡の直接的なきっかけを招いた人物であると言えるだろう。
ただ、ソロモンも父ダビデにならい、神の戒めと掟を守ったことも確かであるため、12ある部族のうち、2部族だけはソロモンに残し、あとの10部族をヤロブアムの手に渡すと語られている。
後に、この言葉通り、イスラエル王国は、北イスラエル王国と南ユダ王国に分裂していくのである。
だから、北イスラエル王国がとりたてて神に背いたわけでもなく、どちらも同じところから出発しており、南ユダにたまたまエルサレムがあったから、北イスラエルほど偶像礼拝に熱心ではなく、滅亡の時期が少しだけ遅かったということなのかもしれない。
結局は、同じ偶像礼拝の罪がこの国を滅ぼしていくことになる。
これが我々人間の現実なのかもしれない。
偉大な成功者ソロモンと言えども、神を忘れ、偶像礼拝に心を奪われていった責任は重いのである。

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列王記上 11:26 ネバトの子ヤロブアムはツェレダの出身でエフライムに属し、その母は名をツェルアといい、寡婦であった。彼はソロモンに仕えていたが、やがて王に対して反旗を翻した。
11:27 彼が王に反旗を翻すに至った事情は次のとおりである。ソロモンがミロを築き、父ダビデの町の破れをふさいでいたときのことである。
11:28 このヤロブアムは有能な人物だったので、ソロモンはこの若者の働きぶりを見て、ヨセフ族の労役全体の監督に任命した。
11:29 そのころ、ヤロブアムがエルサレムを出ると、シロの預言者アヒヤが道で彼に出会った。預言者は真新しい外套を着ていた。野には二人のほかだれもいなかった。
11:30 アヒヤは着ていた真新しい外套を手にとり、十二切れに引き裂き、
11:31 ヤロブアムに言った。「十切れを取るがよい。イスラエルの神、主はこう言われる。『わたしはソロモンの手から王国を裂いて取り上げ、十の部族をあなたに与える。
11:32 ただ一部族だけは、わが僕ダビデのゆえに、またわたしが全部族の中から選んだ都エルサレムのゆえにソロモンのものとする。
11:33 わたしがこうするのは、彼がわたしを捨て、シドン人の女神アシュトレト、モアブの神ケモシュ、アンモン人の神ミルコムを伏し拝み、わたしの道を歩まず、わたしの目にかなう正しいことを行わず、父ダビデのようには、掟と法を守らなかったからである。
11:34 しかし、わたしは彼の手から王国全部を奪いはしない。わたしの戒めと掟を守った、わたしの選んだ僕ダビデのゆえに、彼をその生涯にわたって君主としておく。
11:35 わたしは彼の息子の手から王権を取り上げ、それを十部族と共にあなたに与える。
11:36 彼の息子には一部族を与え、わたしの名を置くためにわたしが選んだ都エルサレムで、わが僕ダビデのともし火がわたしの前に絶えず燃え続けるようにする。
11:37 だが、わたしはあなたを選ぶ。自分の望みどおりに支配し、イスラエルの王となれ。
11:38 あなたがわたしの戒めにことごとく聞き従い、わたしの道を歩み、わたしの目にかなう正しいことを行い、わが僕ダビデと同じように掟と戒めを守るなら、わたしはあなたと共におり、ダビデのために家を建てたように、あなたのためにも堅固な家を建て、イスラエルをあなたのものとする。
11:39 こうしてわたしはダビデの子孫を苦しめる。しかし、いつまでもというわけではない。』」
11:40 ソロモンはヤロブアムを殺そうとしたが、ヤロブアムは直ちにエジプトの王シシャクのもとに逃亡し、ソロモンが死ぬまで、エジプトにとどまった。
11:41 ソロモンの他の事績、彼の行ったすべての事、彼の知恵は、『ソロモンの事績の書』に記されている。
11:42 ソロモンがエルサレムで全イスラエルを治めたのは四十年であった。
11:43 ソロモンは先祖と共に眠りにつき、父ダビデの町に葬られ、その子レハブアムがソロモンに代わって王となった。

列王記における最も重要な人物の一人でもあるヤロブアムは、イスラエルに偶像礼拝の罪を取り入れ、王国滅亡を招いた人物であると考えられている。
しかし、そもそもその発端となったのは、ソロモンがそばめらを多数召し抱え、彼らの誘惑によって偶像礼拝を取り入れたソロモンにあることは明らかである。
ソロモンは偉大な王、成功者として知られているが、実際には、王国滅亡の直接的なきっかけを招いた人物であると言えるだろう。
ただ、ソロモンも父ダビデにならい、神の戒めと掟を守ったことも確かであるため、12ある部族のうち、2部族だけはソロモンに残し、あとの10部族をヤロブアムの手に渡すと語られている。
後に、この言葉通り、イスラエル王国は、北イスラエル王国と南ユダ王国に分裂していくのである。
だから、北イスラエル王国がとりたてて神に背いたわけでもなく、どちらも同じところから出発しており、南ユダにたまたまエルサレムがあったから、北イスラエルほど偶像礼拝に熱心ではなく、滅亡の時期が少しだけ遅かったということなのかもしれない。
結局は、同じ偶像礼拝の罪がこの国を滅ぼしていくことになる。
これが我々人間の現実なのかもしれない。
偉大な成功者ソロモンと言えども、神を忘れ、偶像礼拝に心を奪われていった責任は重いのである。

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ヨハネ 12:44 イエスは叫んで、こう言われた。「わたしを信じる者は、わたしを信じるのではなくて、わたしを遣わされた方を信じるのである。
12:45 わたしを見る者は、わたしを遣わされた方を見るのである。
12:46 わたしを信じる者が、だれも暗闇の中にとどまることのないように、わたしは光として世に来た。
12:47 わたしの言葉を聞いて、それを守らない者がいても、わたしはその者を裁かない。わたしは、世を裁くためではなく、世を救うために来たからである。
12:48 わたしを拒み、わたしの言葉を受け入れない者に対しては、裁くものがある。わたしの語った言葉が、終わりの日にその者を裁く。
12:49 なぜなら、わたしは自分勝手に語ったのではなく、わたしをお遣わしになった父が、わたしの言うべきこと、語るべきことをお命じになったからである。
12:50 父の命令は永遠の命であることを、わたしは知っている。だから、わたしが語ることは、父がわたしに命じられたままに語っているのである。」

本日は使徒パウロの日ということで、本来なら、使徒9章の個所のパウロの回心の出来事を見るべきであろう。
パウロは、もともと熱心なユダヤ教徒であり、多くのほかのユダヤ教徒と同様、目に見えない神を名乗る、目に見える神の子キリストは、神を名乗る冒涜者に過ぎないと考えたことだろう。
けれど、イエス様のこのような証言を見るなら、このお方を通して我々は目に見えない神のお姿を見ることができるということになる。
もし、目に見えない神が、いつまでも私たちの世界に現れることなく、目に見えないままだったなら、いつ救いが実現するのだろう。
イエス様は確かに来られたのである。
だから、我々の救いも確かなのである。
パウロもまたキリストに出会い、確かな救いの経験をした。
だから、彼の言葉も宣教も力強いものとなっていったのであろう。
救いの確かさはキリストへの信仰によってもたらされる。
私の熱意ではない。キリストが確かに来られ、贖いを成し遂げられた事実の上に成り立つのである。

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列王記上 11:1 ソロモン王はファラオの娘のほかにもモアブ人、アンモン人、エドム人、シドン人、ヘト人など多くの外国の女を愛した。
11:2 これらの諸国の民については、主がかつてイスラエルの人々に、「あなたたちは彼らの中に入って行ってはならない。彼らをあなたたちの中に入れてはならない。彼らは必ずあなたたちの心を迷わせ、彼らの神々に向かわせる」と仰せになったが、ソロモンは彼女たちを愛してそのとりことなった。
11:3 彼には妻たち、すなわち七百人の王妃と三百人の側室がいた。この妻たちが彼の心を迷わせた。
11:4 ソロモンが老境に入ったとき、彼女たちは王の心を迷わせ、他の神々に向かわせた。こうして彼の心は、父ダビデの心とは異なり、自分の神、主と一つではなかった。
11:5 ソロモンは、シドン人の女神アシュトレト、アンモン人の憎むべき神ミルコムに従った。
11:6 ソロモンは主の目に悪とされることを行い、父ダビデのようには主に従い通さなかった。
11:7 そのころ、ソロモンは、モアブ人の憎むべき神ケモシュのために、エルサレムの東の山に聖なる高台を築いた。アンモン人の憎むべき神モレクのためにもそうした。
11:8 また、外国生まれの妻たちすべてのためにも同様に行ったので、彼女らは、自分たちの神々に香をたき、いけにえをささげた。
11:9 ソロモンの心は迷い、イスラエルの神、主から離れたので、主は彼に対してお怒りになった。主は二度も彼に現れ、
11:10 他の神々に従ってはならないと戒められたが、ソロモンは主の戒めを守らなかった。
11:11 そこで、主は仰せになった。「あなたがこのようにふるまい、わたしがあなたに授けた契約と掟を守らなかったゆえに、わたしはあなたから王国を裂いて取り上げ、あなたの家臣に渡す。
11:12 あなたが生きている間は父ダビデのゆえにそうしないでおくが、あなたの息子の時代にはその手から王国を裂いて取り上げる。
11:13 ただし、王国全部を裂いて取り上げることはしない。わが僕ダビデのゆえに、わたしが選んだ都エルサレムのゆえに、あなたの息子に一つの部族を与える。」
11:14 こうして主は、ソロモンに敵対する者としてエドム人ハダドを起こされた。彼はエドムの王家の血筋を引く者であった。
11:15 かつてダビデがエドムを征服したとき、軍の司令官ヨアブが戦死者を葬るために上って行き、エドムの男子をことごとく打ち殺した。
11:16 ヨアブは、すべてのイスラエル人と共に六か月にわたり駐留し、エドムのすべての男子を滅ぼした。
11:17 このとき少年であったハダドは、父の家臣のエドム人数人と共に逃亡し、エジプトに向かった。
11:18 ミディアンを出発してパランに行き、パランから同行する従者たちを加えてエジプトに入り、エジプト王ファラオのもとに来た。ファラオは、彼に住まいを与え、食糧を手配し、土地を与えた。
11:19 ハダドは、ファラオに大変気に入られ、ファラオの妻、王妃タフペネスの妹を妻として与えられた。
11:20 タフペネスの妹は、彼との間に男児ゲヌバトを産み、タフペネスはその子をファラオの宮殿の中で育てた。ゲヌバトは、ファラオの宮殿でその王子たちの中に加わっていた。
11:21 エジプトでハダドは、ダビデが先祖たちと共に眠りにつき、また軍の司令官ヨアブも死んだと伝え聞くと、ファラオに、「故国に帰らせてください」と申し出た。
11:22 ファラオは、「故国に帰りたいとは、わたしに何か不満でもあるのか」とただしたが、ハダドは、「いいえ、ただ帰らせてほしいのです」と答えた。
11:23 また神は、ソロモンに敵対する者としてエルヤダの子レゾンを起こされた。彼は、自分の主君ツォバの王ハダドエゼルを捨てて逃亡し、
11:24 ダビデがツォバの人々を打ち殺したとき、仲間を集めて、自ら首領となった。彼らはダマスコに行って住み着き、ダマスコで支配者となった。
11:25 レゾンは、ソロモンの存命中、絶えずイスラエルに敵対して、ハダドのように災いをもたらし、イスラエルを憎んだ。彼はまたアラムをも支配下に置いた。

主にあって、栄華を極めたソロモンであったが、その王妃や側室を多数かかえたことにより、次第に彼の心は主なる神から遠く離れていくことになる。
どんなに優れた人物でも、富や名声を欲しいがままに手に入れると、誰もが同じような過ちを犯す、それが人間の性なのかもしれない。
ダビデの王国を期待されたソロモンであったが、やはり彼もメシアではなかった。
メシアは、常に神と一つ、ただただ主のみ旨だけを全うされるお方。
ダビデの王国も滅亡し、故国イスラエルさえ失おうとしていたころ、真のメシア、キリストは生まれられた。
その姿は、全く人としの姿であったが、すべての人と同じように、罪に堕ちてしまうようなお方ではなかった。
そのお方が、罪人である私たちの身代わりとなって十字架で死なれたのである。
神のなさる御業は不思議。
このお方だけを見上げ続けていきたいものである。

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列王記上 10:14 ソロモンの歳入は金六百六十六キカル、
10:15 そのほかに隊商の納める税金、貿易商、アラビアのすべての王、地方総督からの収入があった。
10:16 ソロモン王は延金の大盾二百を作った。大盾一つにつき用いた金は六百シェケルであった。
10:17 延金の小盾も三百作った。小盾一つにつき用いた金は三マネであった。王はこれらの盾を「レバノンの森の家」に置いた。
10:18 王は更に象牙の大きな王座を作り、これを精錬した金で覆った。
10:19 王座には六つの段があり、王座の背もたれの上部は丸かった。また、座席の両側には肘掛けがあり、その脇に二頭の獅子が立っていた。
10:20 六つの段の左右にも十二頭の獅子が立っていた。これほどのものが作られた国はどこにもなかった。
10:21 ソロモン王の杯はすべて金、「レバノンの森の家」の器もすべて純金で出来ていた。銀製のものはなかった。ソロモンの時代には、銀は値打ちのないものと見なされていた。
10:22 王は海にヒラムの船団のほかにタルシシュの船団も所有していて、三年に一度、タルシシュの船団は、金、銀、象牙、猿、ひひを積んで入港した。
10:23 ソロモン王は世界中の王の中で最も大いなる富と知恵を有し、
10:24 全世界の人々が、神がソロモンの心にお授けになった知恵を聞くために、彼に拝謁を求めた。
10:25 彼らは、それぞれ贈り物として銀の器、金の器、衣類、武器、香料、馬とらばを毎年携えて来た。
10:26 ソロモンは戦車と騎兵を集め、戦車千四百、騎兵一万二千を保有した。彼はそれを戦車隊の町々およびエルサレムの王のもとに配置した。
10:27 王はエルサレムで銀を石のように、レバノン杉をシェフェラのいちじく桑のように大量に供給した。
10:28 ソロモンの馬はエジプトとクエから輸入された。王の商人は代価を払ってクエからそれを買い入れた。
10:29 エジプトから輸入された戦車は一両銀六百シェケル、馬は一頭百五十シェケルの値が付けられた。同じように、それらは王の商人によってヘト人やアラム人のすべての王に輸出された。

ソロモンのもとには、世界中から多くの富みが集まってきていた。
それらの多くは、ソロモンに拝謁するために捧げられた財宝であろう。
言わば、ソロモンの知恵によって富が蓄積されたということなのだろう。
もともとイスラエルにはこれと言った産業があるわけではないから、富を蓄えるためには、優れた知恵が必要であったのだろう。
ソロモンは、そのような知恵を備えていたのである。

このようなことは、いつの時代でも、また現代でも通じることであろう。
知的財産は物質的な産業から得られる富よりもはるかに多くの富をもたらす。
しかし、知恵ならば、どんな知恵でも良いかと言うと、必ずしもそうではない。
今、世界中に経済的な混乱をもたらしているのは、一部の人間の自己都合による、強欲や身勝手な知恵による搾取であったり、格差の問題もそうした人間的な知恵によってもたらされたものであろう。
今こそここの世界には、ソロモンに与えられたような、神からの真の知恵が必要である。

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列王記上 10:1 シェバの女王は主の御名によるソロモンの名声を聞き、難問をもって彼を試そうとしてやって来た。
10:2 彼女は極めて大勢の随員を伴い、香料、非常に多くの金、宝石をらくだに積んでエルサレムに来た。ソロモンのところに来ると、彼女はあらかじめ考えておいたすべての質問を浴びせたが、
10:3 ソロモンはそのすべてに解答を与えた。王に分からない事、答えられない事は何一つなかった。
10:4 シェバの女王は、ソロモンの知恵と彼の建てた宮殿を目の当たりにし、
10:5 また食卓の料理、居並ぶ彼の家臣、丁重にもてなす給仕たちとその装い、献酌官、それに王が主の神殿でささげる焼き尽くす献げ物を見て、息も止まるような思いであった。
10:6 女王は王に言った。「わたしが国で、あなたの御事績とあなたのお知恵について聞いていたことは、本当のことでした。
10:7 わたしは、ここに来て、自分の目で見るまでは、そのことを信じてはいませんでした。しかし、わたしに知らされていたことはその半分にも及ばず、お知恵と富はうわさに聞いていたことをはるかに超えています。
10:8 あなたの臣民はなんと幸せなことでしょう。いつもあなたの前に立ってあなたのお知恵に接している家臣たちはなんと幸せなことでしょう。
10:9 あなたをイスラエルの王位につけることをお望みになったあなたの神、主はたたえられますように。主はとこしえにイスラエルを愛し、あなたを王とし、公正と正義を行わせられるからです。」
10:10 彼女は金百二十キカル、非常に多くの香料、宝石を王に贈ったが、このシェバの女王がソロモン王に贈ったほど多くの香料は二度と入って来なかった。
10:11 また、オフィルから金を積んで来たヒラムの船団は、オフィルから極めて大量の白檀や宝石も運んで来た。
10:12 王はその白檀で主の神殿と王宮の欄干や、詠唱者のための竪琴や琴を作った。このように白檀がもたらされたことはなく、今日までだれもそのようなことを見た者はなかった。
10:13 ソロモン王は、シェバの女王に対し、豊かに富んだ王にふさわしい贈り物をしたほかに、女王が願うものは何でも望みのままに与えた。こうして女王とその一行は故国に向かって帰って行った。

シェバの女王の来訪の生地は、栄華を極めたソロモンの有名な逸話の一つでもあり、彼の知恵と治世の素晴らしさは、誰の目にも認められるほどであったのだろう。
そして、このような逸話を経て、ソロモンの名声は、さらに強固なものとなっていったのであろう。
シェバの女王は、自分が聞いていた以上にソロモンの偉業が素晴らしかったということを、伝えており、噂は真実であったということも付け加えられて、さらに多くの人々にソロモンの名が知られることになっただろう。
しかし、そのソロモンの名声は、1節にも記されているように「主の御名によるソロモンの名声」である。
ソロモンと共に主がおられるからこそ、彼の偉業が成し遂げられており、そのことを忘れてはならない。
あくまで「主の御名による」ソロモンの名声なのである。
ソロモンの名が語り継がれる時、必ずそのことを思い出したいものである。

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