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治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

一段落として安全策

2017-04-30 09:45:55 | 日記
特別支援学校の教室が足りないんだってへー。

だってメジャーな親の会、たとえばエルデアスペの会(仮名)とかが「一段落として安全策」をさかんに勧めてきたもんね。支援の手厚い(と思われる)方に怖がりの親を誘導する。その結果最初は軽度だったはずのお子たちがどんどん障害児らしくなっていて作業所にたどりつき「障害にわたる支援」すなわち「ギョーカイの固定資産化」が完成する。ギョーカイ安泰。めでたしめでたし。もしかしたらもっと選択肢があったかもしれないけどギョーカイの生計の糧として一生を送るお子さんの気持ちは知りません。

その点、メジャーな親の会と同県内でもそういうのと無縁で来たこよりさんのおうちなどは、お子さんが「無理だ」と言われても高等支援学校行きたいと言ったらお受験に挑戦させる。知的障害のない同級生と肩を並べて心身共に切磋琢磨し、お母さんを楽隠居させるだけの賃金を手にする。これさあ、下手に親の会に入っていたらよその子と比べたりして挑戦させなかったりするんですよね。とくに空気読めちゃう人だとさ。

それもこれも「二次障害」を恐れてきたから。
でも私、最近この「二次障害」ってやつが実は幻想じゃないかと思うようになってきた。っていうか少なくとも一次障害と二次障害の分け方に疑問を持っています。

先日もある当事者の方が
「自分は二次障害で不登校になり」とさらっとメールをくださったのですが

それって「ああ二次障害で不登校になったんだね」ってギョーカイ人に言われているからそう思っているだけで、必ずしも二次障害じゃないんんじゃないんですかね。むしろ不登校は一次障害な気がするよ。一次障害って考えた方が治る方が近い気がするよ。

なんだっけ。

ああ、特別支援校の教室が足りない話ね。

私はこれ、モラルハザードだと思っていますから。
ベストを尽くすことを奨励しない社会の産物。

特別支援をなくせ、というのじゃないのよ。
本当に必要な人に回せ、という話なの。

そして資質を活かすことが治るにつながるのだから
一段落とした生き方は、治るにつながらないのよね。

このゴールデンウィーク私は

お花をたくさん見て
そして売れそうもない本を作っています。
三冊続けてヒットしてくれたのでそろそろ売れない本でも出せるなあ、と思ってね。






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6 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
高等支援学校 (TK)
2017-05-01 10:29:45
大阪府の場合、支援学校の高等部には手帳がなくても入学できますが、高等支援学校は療育手帳がないと入学できません。
障害者就労を目的としているためでしょうか。
しかし、支援学校と違ってスクールバスはなく、自力で登校しないといけないのです。
入試にも学力試験があります。
何か変ですよね。
一般就労と障害者就労の谷間にいる人も働ける人にして欲しいです。
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それは、 (風たぬき)
2017-05-01 19:16:48
それは、高等支援学校は就労できる知的障害の子どもを対象にしているからではないでしょうか。
就労するためには、小学4年くらいの学力は必要だし、自力で、通えなければならないでしょう。試験があるのは、当然、自力登校も当然ではないかと思うのですが。
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私の住む地域では (おまき)
2017-05-01 19:54:05
支援学校の見学に行った時、
原則としてスクールバスの利用は、小学部と中等部の生徒に限ると言われました。
義務教育期間だからということだろうと、私は受け止めました。
高等部からは基本、自力登校で、市バスや徒歩、親の送迎となるようです。高等部でもスクールバス利用をしている生徒さんはいますが、徐々に交通機関の利用に移行して、就労に繋げているようです。
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二次障害? (のんの)
2017-05-02 14:41:45
初めてコメントします。昔、過敏性腸症候群に悩まされました。病院の処方薬を飲んでいても、改善がみられませんでした。当時は他にも体の不調を抱えており、気をしっかり持とうとしても無理でした。結局、病院を変える選択をして、お腹の不調は終息。今振り返って考えると、当時は予期不安に振り回されていたように思います。ブログに書かれた、二次障害は幻想かも、というのは私の思うところに近いです。
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企業と作業所との違い (浅見淳子)
2017-05-03 11:08:42
なぜ企業就労すると自力で通勤しなきゃいけなくて作業所だとお迎えが来てくれるかというと、作業所はその人が通ってくることによって行政から売り上げているのに対し、企業は行ってお金をもらう場だからですね。
国は雇用率の制度を作って雇用を促進し、それを満たさなければいけない大企業が求める人材を特定の学校で育てている。二重に税金のかかる人材を選ぶのは当然のことですね。大学が入試をするのとまったく同じ論理ですね。
金の流れを見ると世の中の流れが見えますね。
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教えてくれたのはニキさんともう一人の当事者 (浅見淳子)
2017-05-03 11:12:09
のんのさん、ようこそ。
一次障害と二次障害の区別はあるのかもしれないしないのかもしれない。でもどうやらギョーカイが言う一次障害二次障害と当事者が感じる一次障害二次障害は違いそうだと教えてくれたのはまずはニキさん、ともう一人ある当事者の人なんです。そのうちどこかに書きますね。
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