治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

芋本電子化しました!

2018-04-27 13:45:00 | 日記
私が最初に望んだこと。
それは社会性の障害というとらえどころのないものはともかくとして、自閉圏の大人たちに
・週五日
・季節に翻弄されず
働ける身体になってほしいということでした。
だってこのふたつが達成されていないと、雇用されるのは難しい。
そして多くの人がその職業生活を「どこかに雇われること」から始めることを思うと(私だってそうです)このふたつがそろっていないとそもそも働く人になるきっかけをつかむのが難しいのです。

考えてみたら子どもたちだって、将来このふたつの条件を備えた大人になった方がいい。
それが身体アプローチに目覚める最初のきっかけでした。
そうしたら結局発達障害は神経発達障害だったということで
身体アプローチは一次障害にまで効果があったことがわかったわけですが。

その裏には自分自身、社会性が発達している自覚がなかったというのがあります。
理由は昨日のブログにも書いたとおり
「医者に生まれた」とか「孫が美形」とかいうつまんない自慢にみんなが「すご~い」とか言えるときに言えない人間だったから。
ところが社会性ってそんな薄っぺらいもんじゃなかったんですね。それは発達障害を知って逆にクリアになってきたところです。

まあともかく、付和雷同力に欠ける私としては
「この人たちは季節の変動に弱い」
「新年度に崩れるのは仕方ない」

というギョーカイ人の仕方ないトークをそのまま受け止められなかった。
「なんか手はないのかしら?」と考え続けて、そして栗本さんに会ったとき
「季節を上手に乗り切る方法がないの?」ときいたわけです。
そうしたら栗本さんは「季節は上手に乗り切れるし、上手に乗り切ることによって発達が促されます」と言います。
それで作ったのは芋本です。
一連の栗本さんシリーズの中でなぜあの本だけ私が共著者になったか。
それは「季節を乗り切ること」が私にとっての長年の懸案事項だったからです。
だから私はあの中に「治るというのはどういうことか」と文書を書いたのです。

「芋本すごい本ですね」という方が多いです。
今回電子化にあたり、読み直してみましたが、本当にすごい本です。
短い本なので、まずこれを人に勧める、という方も多いです。
そういう意味でも芋づるの端っこ。

その芋本こと『芋づる式に治そう! 発達凸凹の人が今日からできること』がKindleになりました。
いつでも手元に芋本。いいですよ。
読めるし引用できるし人に勧められます。
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