治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

新刊二冊と講演二件のお知らせ☆☆

2012-09-20 13:41:14 | 日記
さて、稀勢の里が二勝したところで(そこかよ)
先日お送りしたMLを貼り付けておきます。
今度はちょっと情報多くて、新刊二冊と講演二件です。
しばらくこれをトップに貼っておきますね。
日々の更新は二番目をごらんくださいませ。

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お世話になっております。花風社の浅見です。
このメールでは、「新刊二冊」と「講演二件」+「お勉強会」についてお知らせ
します。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
・このメールは弊社のウェブサイトで書籍を購入し、新刊案内を希望した方に
お送りしております。
・新刊案内のメールには、弊社の新刊書籍のご案内の他、弊社書籍の著者
及び翻訳者の講演会のご案内も含まれます。
・今後、新刊案内を希望なさらない方は、お手数ですが、返信メールにて「新刊
案内不要」とお送り下さい。
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まず10月上旬、新刊を二冊出します。
かねてより予告していた藤家寛子さんの立ち直り→一般就労までを綴った記録
「30歳からの社会人デビュー アスペルガーの私、青春のトンネルを抜けてつか
んだ未来」(1600円+税)と
浅見の裁判の記録を「再発防止」のために書いた
「自閉症者の犯罪を防ぐための提言 刑事告訴した立場から」(1200円+税)です。

ブログでも触れましたが、この二冊を同時発売したのは、私なりの表明です。
藤家さんの立ち直りは、どこに行っても「めったにない回復」と言われますが、
みんなで学んで再現することができます。むしろ、こういう例を、たくさんたく
さん生み出さなければなりません。
社会の中で地道に働き、休日は思い切り楽しんでリフレッシュする。そういう自
閉症の人を、「ありふれた存在」にしなければなりません。
そのための一冊です。
一方で、裁判沙汰は、再発防止をしなくてはなりません。
私の中で、「藤家さんの立ち直り」と「自閉症者に対する裁判」が同時進行して
いたことは、自閉症の人の未来を考える上で決定的な影響力がありました。司法
と自閉症の関係についても、インサイドからだからこそ見えるものがたくさんあ
りました。そこで、裁判の途中から、いずれこれを一冊にまとめようとは思って
いました。
そして刑事裁判の判決が出て半年たって、ようやく「怒り」を交えることなくこ
の記録を書ける状態になりましたので、この原稿に取り組んで、書き上げました。
この二冊については、こちらで詳細をご確認できます。



新刊お申し込みと同時に既刊もお申し込みいただければ、送料無料で届きます。

藤家さんの前作「自閉っ子的心身安定生活!」、世界観の切り替わりを描いた
「自閉っ子は早期診断がお好き」は今回の回復に至るまでの道のりを知るために
は必読ですし
「自閉っ子のための努力と手抜き入門」をお楽しみいただいた方なら「自閉っ子
におけるモンダイな想像力」をおすすめいたします。
また重度の方の関係者の方には、前回の自閉っ子通信で書いた「言葉のない子と、
明日を探したころ」で、言葉がない人の内面に起きている心についてご理解いた
だけますし
藤家寛子さんが「こういう風に接してもらえれば、子どものころ怖くなかった」
という思いを主人公に託して書いた童話「あの扉の向こうへ」もお読みいただけ
ると幸いです。

今回お申し込みの方は、書店販売に先駆けてお届けいたします。おまけはポスト
カード二枚とお手紙の予定です。

既刊書籍詳細は下記をご覧ください。

 自閉症関連書紹介ページ
 

 書籍購入お申し込みの方は、上記フォームからお申し込みいただくか、あるい
はこのメールの返信で
 
 1 書籍名 冊数
 2 お名前
 3 ふりがな
 4 郵便番号
 5 ご住所
 6 お電話番号
 7 メールアドレス
 
 をお知らせください。下記からもお申し込みできます。いずれも送料無料です。
  

☆ 講演が二件あります。

その1

藤家寛子さんとは、8月に「引きこもりからの脱出」をテーマに横浜で講演を行
いましたが
同じ内容を西日本でもお届けできるようになりました。
10月13日、広島です。詳細・お申し込みはこちらにお願いいたします。



その2 

ニキさんと浅見で、神奈川県茅ヶ崎市にて啓発講演を行います。
詳細・お申し込みは以下の通りです。

公開講演会のおしらせ
○日時  平成24年 10月24日(水)15:30~17:00
○場所  神奈川県立茅ケ崎養護学校  体育館
○内容  テーマ「自閉っ子、こういう風にできてます!」
        講師  ニキ・リンコ氏(作家・翻訳家)
            浅見 淳子氏(花風社 代表取締役社長)
○参加費用  参加者1名につき資料代350円
○定員  300名
○申込締切  10月17日(水)定員に達した場合お断りする場合があります
○申込・問合せ先 神奈川県立茅ケ崎養護学校 研究研修担当 菅沼
           FAX 0467-57-5371


☆ 9月30日に栗林先生を迎えてお勉強会をします。

9月30日に栗林先生を迎えて新横浜にてお勉強会をします。キャンセル等で3名ほ
どお入りいただけます。
お申し込みの方はメールを送ってください。
特別支援教育だけではなくいじめや不登校についてもお話をいただく予定です。

日時 9月30日日曜日 13:45~15:30くらい
参加費 1500円(当日お支払いください)
定員 30名
横浜市港北区新横浜3-19-11 加瀬ビル2F 第一会議室

お申し込みの方は花風社あてにメールにて(mail@kafusha.com)

1 お名前
2 ご連絡先

を添えてお申し込みください。

今後とも花風社の本をよろしくお願いいたします。

==
(株)花風社
〒106-0044
東京都港区東麻布3-7-1-2F



出生前診断

2012-09-20 13:40:56 | 日記
「踊る大捜査線」の映画を見に行って、懐かしくなったのでBOX(持ってる)からDVDを出して見ていたら、わりと買ったばかりのテレビの操作がわからなくなり、HDDに録画されていた「出生前診断」の番組が出てきた。NHKの、結構話題になった番組。

夫(自慢の)は「上智大学生命倫理研究所研究員」というのもやっているので、録画したんだと思う。
興味深いのでそのまま見ることにした。

で、見始めて三分くらいで「私だったらどうする」という結論は出た。
私だったら授かった命は殺さない。
だって心臓動いているし。

おしまい。

根拠はたったひとつ。

本能です。

それだけ。

でもそれを人には押しつけない。みんな合法的な範囲で一人一人が主体的に決めればいい。
逆にテクノロジーの進歩に待ったをかけようという動きもよくわかんない。テクノロジーの進歩で得てきたものもたくさんあるはず。あとは使う使わないを個々人で決められる環境があればいい。
法的にだけじゃないよ。「他人の決断に突っ込まない」という人間同士のつきあいの成熟度も含めてね。

自分の問題だったら、私の結論はこれだけ。おしまい。

そもそも私は、命を操作するというのがぴんとこない人で、自分では選ばない。
臓器移植はしない。自分の臓器で生きられなくなったら、寿命だと思ってあきらめる。
今そう宣言されても、後悔しないと思う。

もし自分に移植でしか生きられない臓器を持つ子どもを授かったら
小さな身体で過酷な手術に耐え、拒絶反応におびえ、一生免疫抑制剤を打つよりは
かわいがってかわいがって見送ることを選ぶと思う。
でもその決断をして大金を募っている人、それを応援している人はそれぞれ自分の信条をまっとうする自由があると思うから別にそこに突っ込み入れない。

不妊治療も、なんのためにやるのかわからない。
「お墓を守る人がいなくなる」というのを聞いて、ブラックユーモアかと思ったことがある。
日本で唯一家系をつないでいただきたいご家族は、私にとってひとつだけですね。

命は授かり物。授からなければそれはそれで自分の人生まっとうすればいい。
身体に重い負担かけて、不妊治療している人は大変そうだと思うけど
それぞれ事情があるんだろうから、やっぱり突っ込まない。

というわけで、臓器移植や不妊治療でさえ理解できない人なので
出生前診断はほとんど興味の外だったんだけど。

でも世の中の人は他人の決断にいろいろ口出ししたいんだな、
っていうか他人の決断によって自分の決断が左右されるんだな、

っていうのがあの番組を見た結論でした。

高福祉国家の実情として、間引きに近いことをやった時期があって
だから数が少なくなった障害のある人に手厚くできるっていう実情もあるでしょ?

そして同じ障害がある人が生まれないことをどこかの親が選択しても
その障害のある人が価値がないってことになるわけないでしょ?

そして障害とともに生きるのは「その子」「その家族」でしょ?
赤の他人が自分の信条のために産めとか産むなとかいう話じゃないよね。

私の感覚ってやっぱりずれてるのかな。

まあいいや。

他人の意見より、自分の本能があてになると「私は」思うけど。