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団塊シニアのひとりごと

定年退職して14年目になりました、定年後の生活で
日々感じたことを伝えたいと思ってます。

認知症が長生きの勲章とは思えない!

2025年03月26日 | 認知症

ある雑誌の70代を後悔しない生き方のなかで認知症について

専門家が言及してる内容が気になった、認知症の人は人生の後

悔のない最期を迎えている、さらに認知症は長生きの勲章とポ

ジティブに捉えようというものだった。

 

高齢期は得るものより失うものの方が多い喪失の時期である、

そのひとつが加齢に伴う認知機能の低下である、誰もが認知症

になる可能性がある、私の両親は二人とも晩年、幻覚、妄想と

いうレビー小体型認知症で苦しんだ。

 

壊れていく両親を見るのは息子として正直辛かった、自分が自

分でなくなっていく苦しみ、自分が認知症だと知った苦しみ、

明日がどうなるか分からない苦しみ、父の死後残された殴り書

きのメモに書かれた当時の心境に心を痛めた、認知症になって

すべて忘れるわけではない、だから父が亡くなって14年、母

が亡くなって5年、認知症の人は後悔のない最期、長生きの勲

章なんて、とても思えない。


長生きリスクと認知症

2025年03月14日 | 認知症

団塊の世代が75歳以上になる2025年には約700万人の

人が認知症になると言われてる、これは65歳以上の5人に1

人、特に70代に急カーブを描いて増え80代の認知症の有病率

は、なんと3人に1人である。

 

認知症にならないための習慣として朝は新聞を読む、飲酒・喫

煙を控える、一日7時間以上の睡眠をとる、歯を20本以上保

つ、計算ドリルがいい、有酸素運動がいい等がいいと挙げられ

ている、しかし現在認知症を予防できるという科学的な証拠に

なるものはないというのが専門家の見解である。

 

心理学者の佐藤眞一氏の著書「認知症の人の心の中はどうなっ

ているのか?」のなかで、認知症の人の心の中は自分が自分で

なくなっていく苦しみ、これまで生きがいだったことがうまく

いかない苦しみ(料理、運転等)そして明日がどうなるかわか

らない苦しみを感じてるという、そして認知症発症の危険因子

は加齢なので長生きすればするほど認知症になる可能性がある

と書かれてる、確かに私の両親も父は85歳、母は94歳のと

きに認知症になったことを思うと誰もが長生きすればするほど

認知症になっても不思議ではない。

 


親が認知症になった時の住宅問題➁

2024年04月19日 | 認知症

本来は母が認知症になる前に家族信託を活用し家を売却すれば

よかったかもしれないが生きてるときに親は相続のことには触

れたがらない、また成年後見人制度は子供が後見人になれると

は限らない、第3者に委託した場合月2万~3万費用がかるし、

通帳の管理も任せる形になる、裁判所の説明でも後見人制度は

本人の財産を守るためのもので家族のためでないということだ

った、正直現実的でなく断念した。

 

4年前、母が亡くなり、やっと売却できることになったが、私

の場合相続は兄弟2人、まず遺産分割協議書の作成、母の出生

から亡くなるまでの戸除籍謄本の取り付け、法務局で所有権移

転の登記申請、この作業が思いのほか煩雑、それから不動産業

者と連絡、家のかたずけ、家の解体、更地の状態で売却、解体

作業で250万円、土地の買い取り価格300万円、ほとんど

手元に残らなかったがなんとか子供としての役目を終えた感じ

がした。

 

認知症の高齢者の住宅221万戸、2040年には280万戸

と予想されてるがもっと多くなるのではと思う、今思うと空き

家を放置してるケースが多いのは簡単に売却できない、手続き

が煩雑、きょうだいが多いと、さらに大変な気がする、それで

も誰かがやらなきゃいけないことだけは確かなことである。


親が認知症になった時の住宅問題①

2024年04月18日 | 認知症

親が認知症になり、介護施設や老人ホームに入所してしまい親

の家が空き家になってしまう、先日TVのニュースで認知症高齢

者の住宅が221万戸余あることが報道された、親が将来、家

に戻る見込みがないとなると思い切って売りに出そうとするの

が残された家族の思いである。

 

6年前、県外で一人暮らししてる私の母が突然認知症になった、

幻覚、妄想のレビー小体型とアルツハイマーと診断され介護付

き有料老人ホームに入居、要介護4と認定され車椅子状態、こ

れから空き家の管理となると近所迷惑(空き巣、放火等の不安)

になるし、光熱費や固定資産税の支払いもある。

 

さらに老人ホームの費用のこともあり不動産会社に問い合わせ

たところ、認知症になり正常な判断のできない持ち主の不動産

売買は勝手にすることができない、とりあえず評価だけしても

らい、家屋は老朽化しており価値がないけど土地だけは将来買

取してくれるという返事をもらった、家の管理は新幹線で毎月

2回、老人ホームを訪問するときに必ず寄って近所に挨拶そし

て部屋の掃除を2年間続けた。

 

 


認知症行方不明者の実態は

2024年01月25日 | 認知症

現在認知症で行方不明になる人が年間1万8千人、ほとんどが

1週間以内に発見されるが行方不明になったまま死亡して発見

される人が500人前後で推移してる、その中には用水路に転

落して溺死してるケースも多いといわれてる。

 

突然家や高齢者施設から居なくなる、認知症でも足腰が丈夫で

あれば、徘徊する症状があるだけに家族は心配である、実際行

方が分からなかった高齢者が高齢者施設で5年以上保護されて

たケースを医師の久坂部羊氏が著書で取り上げてる。

 

TVで家族と感動的な再会、視聴者は「よかった」で終わるが、

家族にとっては5年間かかった施設の費用の支払い、そして

その日から自宅介護が始まると言う現実、プロの介護とちが

って本人の快適さは減るだけに本人も家族も厳しい現実と向

き合わなければならない、それでも運よく発見された人はい

いけどいまだに見つからない人はどうしてるのだろうか?

家族の気持ちを考えると心が痛む。


認知症が不安という60代女性の記事を読んで

2023年12月22日 | 認知症

認知症になるのではないかと心配のあまり円形脱毛症になって

しまったという60代女性、調べてみると認知症の予備軍の具

体的な症状が該当しており心配で、早期発見のため病院に行こ

うか迷ってるという新聞の投稿記事があった

 

しかし老いてくれば誰でも認知症に対する不安はあるのが当然

のような気がしてならない、投稿主の身近で認知症の人がいた

のかどうかはわからない、私の亡き両親は二人とも認知症だっ

た、父は85歳、母は93歳の時、自分が自分でなくなってい

く苦しみ、自分が認知症だという苦しみ、明日がどうなるかわ

からない苦しみ。

 

そんな両親の壊れていく姿を見るのは息子としてつらいものが

あった、両親とも認知症、自分もなるのでは?という不安は常

にあり、できたら認知症になる前に亡くなりたいというのが本

音であるが、もし認知症になったらその時に考えようというの

現在の心境である。


認知機能を維持するうえで大切なことは

2022年05月24日 | 認知症

認知症の早期発見の目安として挙げられてるものとしては、無

表情、無感動の傾向がある、ぼんやりしてる、反応が遅く動作

がもたもたしてる、同じことを話したり尋ねたりする、相手の

意見を聞かない等が挙げられてるが、認知症でなくても高齢に

なると起こりうることでもある。

 

私が一番感じたのは両親が認知症だったこともあり、前兆とし

てあったのは新聞を読まなくなったことである、そしてTVの

ラマを見なくなったこと、多分頭に入らなかったのではと思う、

それから進行すると古い記憶は鮮明に覚えてるが短期の記憶力

が衰えて尋ねても覚えてないことが多かった。

 

年をとって認知機能を維持するには、老いに対して悲観的にな

らないこと「もう年だから〇〇できない」「いい年なのに〇〇

するなんて」といった年齢を理由にした根拠のない思い込みや

見、さらに自分は認知症になるのでは?と老いに対して否

的な考えを持たないことが大切だという専門家の意見は的を射

ていると思うことがある


認知症の人の心の中は

2022年03月23日 | 認知症

誰もが認知症になる可能性があり、誰もが認知症の人を介護す

る可能性がある、団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)にな

る2025年には約700万人の人が認知症になると推計され

ている、これは65歳以上の人の5人に1人の割合である。

 

 

認知症になると自分がおかれている状況を理解する能力、いわ

ゆる見当識に障害がおこる、時間、場所、人の3つの要素、あ

なたは誰?ここはどこ?今はいつ?私はなぜこんなところにい

るのか?と不安でしょうがない、自分が置かれた状況を理解で

きないと不安になる。

 

佐藤眞一氏の著書「認知症になった人の心の中はどうなってい

るのか」によると認知症の人の心の中は明日がどうなるかわか

らない苦しみ、家に帰りたいのに帰れない苦しみ、さらに老い

て弱くなっていく情けない自分と必死に闘っている。

 

まさに2年前に亡くなった母が認知症で高齢者施設に入居した

ときがそうだった、ここは自分の居場所ではない、帰宅願望、

過去と未来がつながらない不安な状態で帰り際にいつも泣いて

たのが、2年経った今でも脳裏に焼きついている。


父に続いて母の認知症に直面したとき

2021年12月19日 | 認知症

父が亡くなり母の一人暮らしが始まった、父の葬儀のとき喪主

の挨拶で父の認知症に触れないでくれと懇願された、それだけ

母は認知症に対する嫌悪感があった。

 

ひとり暮らしの母に毎朝8時半に安否確認をかねた電話をする

のが私の日課になった、実家の訪問は月2回、病院の付き添い、

家事の手伝い含め7年間続けた、そして3年前の6月の朝、い

つもどうり電話をしたが、母の様子がおかしい、話が噛み合わ

ない、翌日新幹線で実家にいったら「近所の人が泊まっていっ

た、弟が友達を連れて来た、これから選挙にいかなきゃ」など

明らかにおかしい、その日のうちにケアマネジャーに連絡、

一時期預かってくれるショートステイを紹介してもらい入居す

ることになった。

 

 

しかし入居する翌朝になって突然「行かないよ、何でいかなき

ゃならないの」と押し問答が始まった、さすがに私も冷静でい

られなく親を思えば言葉も態度もきつくなる、やっとの思いで

入居させたが案の定帰宅願望が強く階段から落下しそうになっ

たり食事を拒否したり施設から何度も苦情の電話が私のところ

にきた。

 

その後終の棲家になる有料老人ホームに入居したが、認知症も

かなりすすみ、おむつをして車椅子の状態、表情も動きも乏し

くなり私と弟以外はわからなくなってた、母が94歳のときだ

た、さらに追い打ちをかけるように大腸がんで入院と母にと

て試練が続いた、そして亡くなるまでの2年間はこの施設で

話になったが最後まで「ここは自分の居場所ではない」と

思いで過ごしたのかもしれない。

 


父の認知症に直面したとき

2021年12月14日 | 認知症

父の様子がおかしいと母から電話がきたのは12年前の冬だった、

会社に休暇申請し翌日実家にいき大学病院の神経内科で診察を受

けた結果幻覚症状のでるレビー小体型認知症と診断され、その足

で市役所で介護認定の申請の手続きをした。

 

親が認知症と診断されてから私自身、本やネットで調べたり、認

知症のフォーラムにも参加した、会場には介護従事者はじめ多く

の人が参加してたのには正直驚いたものだ、ただこの時点では親

が認知症という実感はあまりわかなかった。

 

それから1ヵ月経過したころから、父親のおかしな言動が始まっ

た、母親が浮気をしてる、離婚する、風呂場に怪しい軍団がいる

など妄想が激しくなり、連日私や弟のところに電話をかけてきた、

さらに母親に暴力をふるうこともあり、実家に何度も通ったが、

日を追うごとに症状が悪化してることは確かだった。

 

母にとっては地獄の日々で朝、昼、夜かまわず暴言に悩まされ、

父の持病が悪化して入院するまでの半年間は苦労が絶えなかっ

た、介護施設への入居は頑なに拒んでただけに、もし在宅介護

の状態がつづいてたらと思うとぞっとする、変わり果てた父の

姿はショックだったし、威厳のある父はどこにいったのかと思

ったものだった、父が倒れて入院する2週間前に私にかけてき

た電話が最後の会話だった「そっちに行くから住むところを探

してくれ、俺このままでは殺される、それでもいいのか」幻視

妄想とはいえ、その言葉はいまだに耳に焼きついてる。