「人生案内」は読売新聞の人生相談の記事で100年も続いてる
長期連載の名物記事である、読者の悩み事で一番は恋愛、家族の
問題、対人関係、進路、病気等多種多様である、例えば「夫の暴
言50年」「人の幸せすぐねたむ人」「がん手術後朝から酒」
「夫婦の会話がない」等具体的な相談に各界署名人が丁寧に回答
している。
私が印象に残ってる事例で50代主婦の相談《一部抜粋》「震災
で両親を亡くし両親を捜索中に、小さな子供たちの遺体を見た、
両親の死による喪失感が大きく、子供たちの無念さを思うと、今
も心のバランスが崩れたまま心がボロボロです、ニュースで子供
を殺したり傷つけたりする鬼のような人を見ると憎らしい、こん
な悪魔のような人に制裁を加えたい」に対しライター最相葉月さ
んの回答が相談者の心に真摯に寄り添うアドバイスを送ってる。
「あなたの怒りはそんなものではない、無念の死を遂げた人の悲
しみをわが子として前身全霊で受け止めています、あなた自身、
どれほど深い悲しみを抱えてこられたことか、しかし誰もあなた
が報復することを望みません、それよりも亡くなった方の命の灯
火は消えぬよう、同じような経験をした人たちとともにいて、語
り合って欲しい、怒りのエネルギーをやさしさのエネルギーに変
えてほしい、それが両親の願いではありませんか、悲しみはその
人だけのもの、他者の悲しみを悲しむことはできません、でもき
っと分かち合うことはできる、あなたにはその力があると思えて
なりません」
「人生案内」を拝読してると、世の中には色々な人がいて、悩み
も色々、そして解決の仕方も色々あることがわかる、また人間は
悩んだり行き詰まったりしたとき、人はそのつらさを聞いてもら
いたいと思うもの、聞いてもらうことで気持ちが落ち着くことが
あるはず、そして生きてる限り、たぶんすべての悩みから解放さ
れることはないのだろう、逆に悩みは生きてる証しなのかもしれ
ない。「人生案内」の悩みは人生色々で興味深い内容である、こ
れからも読み続けていきたい。