息苦しい世の中で 自由に語り合える空間を

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国の行方に関する議論は最大限自由に

2009年11月30日 20時06分25秒 | 奇妙な風景
「共産党のビラをドアポストに配布するため東京都葛飾区のマンションに立ち入ったとして、住居侵入罪に問われた僧侶、荒川庸生(ようせい)被告(62)の上告審判決で、最高裁第2小法廷(今井功裁判長)は30日、被告側の上告を棄却した。無罪の1審判決を破棄し罰金5万円の逆転有罪とした2審・東京高裁判決(07年12月)が確定する。小法廷は「住居侵入罪に問うことは、表現の自由を保障した憲法に違反しない」と述べた。

 判決によると荒川被告は04年12月、オートロックのない7階建て分譲マンションで共産党の都議会報告などをドアポストに入れた。

 弁護側は「ビラ配布を住居侵入罪で処罰するのは憲法違反」と上告した。小法廷は、2審の「管理組合が立ち入りを禁止し、被告も認識していた」との認定を踏襲。「立ち入りが管理組合の意思に反するのは明らか。7階から3階までの廊下などに入っており、侵害の程度が極めて軽微とは言えない」と住居侵入罪の成立を認めた。表現の自由について「その手段が他人の権利を不当に害するものは許されない。共用部分への立ち入りは、住人の私生活の平穏を侵害する」と指摘した。

 このマンションは、玄関ホール南側の掲示板に、管理組合名義で「チラシ・パンフレット等広告の投かんは固く禁じます」「敷地内に立ち入りパンフレットの投かんなどを行うことは厳禁」と張り紙をしていた。

 東京地裁は06年8月、「ビラ配布目的だけなら、共用部分への立ち入りを刑事罰の対象とする社会通念は確立していない」と住居侵入罪の成立を認めなかった。

 ビラ配布を巡っては最高裁が08年4月、東京都立川市の防衛庁(当時)官舎に立ち入った市民団体メンバー3人について住居侵入罪の成立を認め、罰金刑が確定している。

 判決後、荒川被告は「表現、言論の自由に配慮しているとは思えない。ビラ配りをいつでも摘発できる条件が整ってしまう。市民常識を一顧だにしない不当な判決」と憤った。【銭場裕司、伊藤一郎】

 ■解説 表現の自由 制限を踏襲

 判決は表現の自由も一定の制限を受けるとの判例を踏襲し、居住者の権利を重視した。08年4月に最高裁が有罪とした東京都立川市の防衛庁(当時)宿舎へのビラ配り事件では、被告は住民に抗議を受けたのに官舎への立ち入りを繰り返したが、今回注意されたのは現行犯逮捕時だけ。それでも住居侵入罪の成立を認めており、商業用ビラの配布も有罪となることを意味する、配布側にとって厳しい判断と言える。

 ただし、防衛庁の事案も今回も、配布先が玄関の集合ポストではなく、各戸のドアポストだった。今回の判決はあえて「7~3階までの廊下などに立ち入った」と侵入の程度に詳しく言及しており、集合ポストへの投函(とうかん)は刑事罰に問われない可能性は残っている。

 日本弁護士連合会は今月の大会で「ビラ配布を過度に制限することは表現の自由に対する重大な危機」との宣言を決議した。一方でプライバシー保護の高まりもある。表現の自由との調整は今後も図られなければならないが、ビラ配りだけで23日間身柄を拘束し起訴した対応の妥当性には疑問が残り、ビラ配りを萎縮(いしゅく)させる側面があることは否定できない。【銭場裕司】」(毎日新聞)


※いかにも官僚然とした判決ですね。国の行方を議論する、意見を表明する、政治的な活動は最大限保障することが、民主主義の基本です。
この判決とは反対に、最大限認めていこうとするのが、昨今の国際的な流れです。
日本人はなかなか日常的に「政治を語る」習慣がありませんから、その先頭に立つ人は萎縮してしまうでしょう。
「少しくらい我慢しなさいよ。国の動向について語られたビラなんですよ。なにかあなたの財産やプライバシーを侵害しました?自由な議論を封じ込めると、それこそあなたの生活自体が、政治の腐敗で崩されてしまいますからね」
そんな判決がほしかった。
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休み しかし学校へ

2009年11月30日 08時05分03秒 | わたしごと
今日は学校は休みです。金曜土曜に行われた展覧会の代休だからです。
しかし今私は学校に向かうバスの中。サービス残業、いやサービス出勤。
水曜日に国語の研究授業を見せなくてはならず、間が悪いことに火曜は教務主任会で出張、前日の準備ができないので。
傘の嫌いな私。出掛けに雨があがり、それだけはラッキーでした。
多忙な(段取りの悪い私には尚更)教師の日常です。
東京では来年4月から、他の行政の公務員と同じように、勤務時間が15分短くなります。私の学校は、8時15分出勤、夕方5時退勤ですから、来年は始めの時刻を遅くするか、終わりの時刻を早くするかで対処しなくてはなりません。新しい指導要領が出されて、再来年度からさらに授業時間が増えて、二年生あたりも6時間になろうかという状況で、打ち合わせや授業準備の時間をどう作るか頭が痛いところです。勤務時間短縮はうれしいにはちがいないのですが。
3時半くらいに子供を帰して、それからなのですが、途中に45分の休憩が入りますから、実質残りは45分。それから会議や打ち合わせ、教材研究です。放課後に子供どもから相談を受けたり、気になる子どもを指導なぞしたら、それこそお手上げです。だからほとんどの教員は休憩時間をとらず仕事に励んでしまいます。(私には貴重な喫煙タイムですからしっかりとりますが、そうもいかない時もしばしば)来年からの勤務時間短縮も、そうそうばら色にはならないだろうなと思います。
文科省も東京の教育委員会も、教育の過労については把握していながら、ほとんど無策状態です。
これについては、また詳しく。
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