私の母は数年前、骨折で大病院に入院していたことがあった。
同室の方々もいい人ばかりだったが、ある日、私が母の見舞いに行くと、同室の御婦人の二人の方から、飲み物のペットボトルのふたを開けてくれと私に頼んだ。
私は承諾し、それぞれのペットボトルのふたを開けた。御婦人方は、男の人が来てくれて助かった、丁度夏の頃で、喉が渇いていた、と仰っていた。
確かに、ペットボトルのふた、キャップは固い。男の私ですらそう思うのだから、女性の、しかも高齢の方なら尚更だろう。
看護師さんに頼んでもよいのに、とも思うが、女性ばかりで、男性の私の方が頼みやすく、前述の女性方も頼みにくかったのだろうと推察する。
世界的に見ても、世界のペットボトルなど分からぬが、せめて高齢化の進んだ日本では、もう少しペットボトルを開けやすくするなどの、バリアフリー化が必要だ。
力のない女性、高齢者達に優しい社会の到来を望む。