正さん日記

世の中思いにつれて

危うい現状の日米関係、前政権を罵る資格なし

2019-11-17 15:15:17 | 政治

 安倍晋三首相をはじめ与党は、民主党時代の日米関係は芳しいものではなかったと罵るが、それでは、現在の日米関係は良好かと言えば、決ってそうではない。

 ただ、良好な日米関係とはどういう状態なのかと言っても簡単には説明が難しく、極、単純に推し量れば、日米安保条約が問題なく機能していること、日米貿易が順調に推移していること、人的交流が活発であることなどが思い浮かぶ。

 それでは、民主党政権時は上記の事柄が滞っていたのかというと、特にそういう状態では無かったと思う。。

 ただ、安倍首相や与党が攻めているのが、鳩山由紀夫首相時代、沖縄の普天間基地の移設を既定の辺野古から他の地区に変えるという方針を出したが、それが上手くいかなくて元の木阿弥になったことに対し、アメリカが不信感を抱いたという程度だ。

 反面、2011年の東日本大震災の際には、米軍が「お友達作戦」と評して、災害地の支援活動を積極的に進めたように友好の証しも見せている。

 翻って、民主党時代、アメリカとの関係が劣悪だったと罵っている安倍政権はどうなのかというと、相手がアメリカファーストのトランプ政権とは言え、現状の日米関係は決して良好とは言えない。

 確かに、表向きはトランプ大統領と何回も会い、ゴルフや会食の付き合いもしている安倍首相だから、良好な日米関係のようにみえるが、前述の秤にかけて見ると甚だ芳しくない状況になっている。

 先ず、日米安保については、トランプ大統領は、「日米安保は片務的でアメリカは損をしている」と公言し、その埋め合わせに在日米軍に対する日本側の経費負担を現状の5倍にするよう強要してきた。

 また、先の日米貿易交渉では、日本にTPP並みに農産物の段階的な関税撤廃を飲ましたが、反面、日本からの自動車や自動車部品の関税撤廃については、うやむやになっており、日米貿易交渉に於ける日本の敗北は隠し切れない。

 逆に言えば、日本が、在日米軍の経費を負担するいわゆる「思いやり予算」を何倍かに上げることを拒否したり、日米貿易交渉の内容をこのまま容認せざるを得なくなると、日米関係は悪化する要素になる。

 実際、安倍政権は今のところ、「思いやり予算」の増額は認めるつもりはないと言っているし、自動車や自動車部品の関税撤廃については、今後、交渉を続けると言っているものの、アメリカ側はそのつもりは無いと答えている。

 安倍首相や、与党は、現状の危うい日米関係から見て、民主党政権時代は、日米関係が劣悪だったという資格はまったく無いと言える。「関連:10月17日

 

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