東京五輪・パラリンピック組織委員会会長に橋本聖子氏が決まった。橋本氏は小学校3年の時、重い腎臓病を患ったが、それを跳ね返し、父親の特訓もあってスビートスケートの腕を磨き、スケートで冬季五輪に4回出場、その内、アルベールビル大会の500Mで銅メダルを獲得した。
また、自転車競技で夏の大会にも3度出場、夏冬合わせて7回の五輪に出場するという五輪の申し子とも言われている。
参議院議員に5回当選、日本スケート協会会長として問題のあった協会を立て直し、2010年バンクーバー五輪の日本選手団団長、13~17年にJOC強化本部長などスポーツの要職を女性として初めて務めた。
その間に、3人の子供を育てたという、正にスーパー・ウーマンと呼んでも良いだろう。
また、東京五輪・パラリンピック担当相として、国会で答弁に立つことも多いが、落ち着いた態度で応答している姿は、さすがに、スポーツ界のリーダーとして、また、長い国会議員を経験してきた中で培ったものとして納得させられる。
加えて、選手時代や指導者、役員の立場で海外慣れしている中で、一昨年9月から五輪・パラリン担当相としてIOCなどとの接触を深め、国際感覚を磨いているものと推測する。
従って、今回の会長検討委員会が打ち出した、選考基準の5つの要素に相当程度、適合していることは間違いないだろう。
橋本氏が、会長としてありったけの指導力を発揮してくれることを期待するが、その上で、危惧するのは、橋本氏自身が森喜朗前会長を国会の父と述べているように、森氏との関係が深く、今後に掛けて同氏に操縦されるのでないかという点だ。
また、今回の会長についても、菅義偉首相がかなりねじ込んだ形跡も見られ、橋本氏も自民党の国会議員をそのまま続けるようなので、一党一派に偏った方策を強要される可能性がある点だ。
東京五輪・パラリンピックは、コロナ禍の中で、開催を望んでいる国民は20%にも満たない。今後、開催するためには、これらの冷めた見方を払しょくしてどう盛り上げを図るのかが課題だ。
さらに、全世界の参加をどう図るのか、観客をどうするのか。聖火リレー実施、医療体制の確立、ボランティアの確保、資金問題など難題が山積している。
このような中で、先ずは、どのように開催に結び付けることができるのか。既に、橋本会長は正念場に立たされている。 「関連:2月18日」
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