菅義偉首相は就任5カ月を経過したが、国会答弁などで自身の言葉を語らず、また、答弁の引き延ばしなど誠実さが見られないという批判などで評判が今一つだ。
その上、新型コロナウイルス感染防止についても、当初は、経済優先の色濃いGo-Toキャンペーンを展開し、その結果とも言える全国的な第2波の感染拡大を招き、慌てて2度目の緊急事態宣言発令を余儀なくされた。
また、これは前安倍晋三政権の責任でもあるが、ワクチン接種についても世界から2ヵ月遅れでようやく医療従事者先行で接種が開始されたが、ワクチン入手の遅れによって計画通りの接種ができるのか危ぶまれている。
就任早々、日本学術会議会員承認では、6名の承認を拒否し、にわかに学術会議を政府機関から切り離す方向で作業を進めており、改めて6名の承認を求める学術会議との間でぎくしゃく状態が続いている。
その反面、森喜朗東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の首を切る立場に無いと言いながら、後任会長人事では橋本聖子氏をねじこむなどダブルスタンダードが目に余る。
また、巷では、NHKの人気キャスター2人が降板するが、菅氏に学術会議問題などの予定外質問をしたことに怒り、NHKが忖度したのかは分からないが、菅首相が絡んでいると噂されている。
現在、菅首相は、民間会社勤務の長男が総務省幹部と十数回の会食をして、その事実が確認されたが、さっそく国会に参考人として答弁に立っていた関係者2人を更迭した。
このように、菅首相は、新首相として立ち居振る舞いが鈍く、印象に明るさがみられないが、官房長官時代と同様、人事面では権力を弄した陰険なやり方をどんどん進めている。
改めて、菅首相は政策より、権力を弄した人事で政界を生きてきた人物ということが実証されているが、国民もよく分かっていて菅内閣の支持率は30%台、不支持率は40%台と早くも国民は菅氏に不信任を突き付けている。
東京五輪・パラリンピックは、紆余曲折の結果、いみじくも、組織委員会会長、五輪・パラリン相、東京都知事の3人の女性が引っ張り、開催を目指しているが、一方で、「コロナに勝った証として開催したい」という菅首相の「何とかの一つ覚え」から強い決意を感じる国民は少ないだろう。「関連:1月19日」
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